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茜空の向こう側
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◆貴女の言葉
空に広がる夕焼けが綺麗だと思ったのはもう昔のこと。
今この色が思いださせるのは姉の死。
逢魔が時、世界の境界が曖昧になるこの時間に、
草薙 龍八
はただ空を見て歩く。
(姉さんが亡くなった時もこんな夕方だったな……)
優しくない世界を知ったのは、両親が亡くなってから。
叔父夫婦に姉と一緒に引き取られたが、そこに在った現実は財産目当ての汚い大人の思惑。
「神琴姉さん……」
親類縁者、皆が二人の敵でしかなかった。
龍八を護るため、まだ幼い自身の体で、虐待を受け続けた。
ただ弱っていく姉を見ていることしか出来なかったあの頃。
「神様はいつでも見守ってくれてるから……信じて清く正しく生きれば幸せな普通の生活がきっと来るから……」
姉がいつも龍八に言い聞かせていた言葉。
何度も。そう何度も。
それはもしかしたら、彼女自身にも向けられていたのかもしれない。
けれど、信じた神が彼らに手を伸ばすことは無かった。
ひたすらに信じた神は、彼女の呼吸が弱り、途切れるまで何も差し伸べることはなく、
龍八もまた何も出来ずに喪われていく体温をその手に感じていただけ。
抱きしめても、戻らない。
それでも抱きしめることしか出来ずに。失くしてしまった。
あの身体から力の抜ける瞬間を忘れることはないのだろう。
鮮明に手に残る感触。
幼いながら、龍八は知ってしまった。
助けなど待っていても意味が無い。
他者を踏みつぶしてでも戦わなければならない時がある。
これは教訓。自身で学んだこと。
「……姉さんの言ってた事とは逆の生き方をしてるな」
あんなに繰り返し聴いたはずの言葉なのに。
思えば背くような生き方をしている。
そして今も彼の心に深く刺さるのは姉の最後の言葉。
姉が息を引き取る直前に呟いたそれを、龍八は聞くことが出来なかった。
形にならず、耳に届く前に融けてしまった言葉。
それは今も、気になったまま。
親類縁者に報復を誓い、果たした今でも埋まらない。
「……聞きたかったな」
素直な思い。
そんな彼の思いが呼んだのか、呼ばれたのか。
景色は、闇色。灯るのは静かで仄かな色。
そんな場所ですれ違ったのは――、
(……姉、さん?)
確かに姉の姿だった。
「……っ!」
此処はあの世なのか、一瞬そんな事を思いもした。
けれど確認は後回しと、彼はその姿を追いかける。
確かめたい。聞きたい。
聞ける気がした、今なら、もしかしたら。
追いついた先、やはりそこに居たのは龍八の姉――神琴だった。
「姉さん……」
呟く龍八の眼の前に居るのは命が失われた十四歳の姿の姉。
その姉の年齢を超えてしまった自分に違和感もあるけれど。
目の前にそっと屈んでは、視線を合わせる。
彼女はそっと微笑み龍八の頭を撫でた。
変わらなくとも姉なのだ。
懐かしさと、締め付けられるような胸の痛みを携えて、龍八は口を開く。
「姉さん、貴女は最後に何を言いたかったんですか?」
「あのね、 」
彼女の声は龍八にだけ届く。
理不尽なことには、例え相手が神であろうと戦って勝ち取りなさいと。
それが彼女の、まだ幼かった姉の最後に悟ったものであり、弟へ伝えたかったもの。
信じていたものが壊れてしまった末路で得たもの。
そうして続ける。
誰に理解されなくても、私は解ってる。味方だと。
弟の生きる道を止めることはなく、否定することもなく。
龍八の求めた最後の言葉は埋まる。
でも――と、彼女の言葉はこれで終わりではなかった。
その後に足されたのは、きっとあの時にはなかった言の葉。
壊そうとする前に、貴方の目で、貴方の知る神様をよく見て、と。
貴方の耳で神様の言葉をよく聞いて、見極めて、と。
本当に壊す必要があるのか。
本当に信頼できないのか。
貴方はちゃんと見れる筈だからと。
この言葉をどう取るかは龍八の心ひとつ。
――姉の言葉と信じるも、信じないも。
ただ龍八の目の前では、姉が優しく微笑んでいた。
生きていた頃の、懐かしい表情で。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
癒雨
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月08日
参加申し込みの期限
2013年07月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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