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せんせいといっしょ:樋口先生のろっこんお悩み相談室
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【
森 蓮
の場合】
「失礼します」
一礼して音楽準備室に入ると、
森 蓮
は樋口先生に1冊の手帳を差し出した。
「あら……どうしたのかしら、森くん」
「ご相談があります。お手数ですがその手帳を読んでは頂けないでしょうか」
そう簡潔に言う森に促され、樋口先生は座り直して手帳をめくる。そこに記されていたのは、何故か黄色いペンで書かれた小さな字。用紙は白地なので、ひどく読みづらい。
「森くん、これ……」
「申し訳ありませんが、理由あってのことなのです」
彼の真剣な顔付きに、樋口先生も何かを察したのだろう。黙って続きを読み始めた。
──そこには寝子島中学校に通っていた、ある生徒が起こした傷害事件についての詳細が綴られていた。
滝川 龍平
という、14歳の少年だ。
樋口先生にとっては、初めて聞く名前である。この寝子島で起こった事件なのだが、加害者である彼が未成年だったため、事件当時は実名で報道されることがなかったのだ。
その滝川龍平は、【トラウマパンデミック】というろっこんを持つ、もれいびの1人だった。
さらに手帳には、
・身体に触れた人に自身のトラウマを追体験させるという、その能力のこと。
・このろっこんの影響で知人が離れ、彼が孤独に悩んでいたこと。
・最後には自暴自棄で人を刺し、傷害罪で書類送検されてしまったこと──
などの内容が、樋口先生にも分かるように、端的にまとめられていた。
続いて、この事件についての、森蓮からの相談部分。
『私は、龍平さんの更生と社会復帰のため、役に立ちたいと思っています。
そして、どのような境遇でも龍平さんが自立して、
責任のある行動が取れるようになってほしいと考えています。
どのような接し方をすれば龍平さんのためになるのか、
樋口先生の助言と協力がいただけるとありがたいです』
そして文末には、読み終わったらこの手帳を燃やして処分するように、との注意が書かれていた。
森がここまで徹底して、口頭での相談を避けているのには理由がある。
これが、セブンと呼ばれる殺人鬼に深い関わりのある事件だったからだ。事実、滝川本人もそのセブンの標的となり、重傷を負った。
(樋口先生が龍平さんに協力していると知られると、先生の身が危ないかもしれません)
そのため森は、セブンによる盗聴の危険性を考え、手帳に相談内容を記したのである。白地に黄色の小さな字で書いたのも、万一盗撮されても文章が判読できないようにするためだ。
相談内容を読み終えた先生が、沈黙しているのを見て、
「難しいと感じているかもしれません。無理に協力してくださらなくても結構です」
とそっと、囁きかける森蓮。
「そうね……。ごめんなさい、少し考える時間をもらえるかしら?」
森は頷き、先生が確かに手帳を燃やし終わるのを確認した後、静かに一礼して退室した。
【
桜庭 円
の場合】
その、数日後。
「弥生せんせー、お久しぶり。和装パーティではお世話になりました」
と頭を下げて入ってきたのは、1年2組の
桜庭 円
だった。
「ちょっと難しい話しなんだけど……」
そう言って円が切り出したのは、
「自分のろっこんを嫌いになった子が、
ろっこんを押し付けた神様に仕返ししようって事件があって。
それで、お話してみたんだけど
ボクの言葉は届かなかったみたいで、結局とめられなかった、そんな事件があったんだ」
という話だった。
「その子は、自分のトラウマを他人に見せる能力を持ってたみたい。
自分の事を理解して貰おうと期待して使ってたみたいだけど、
逆に怖がられちゃって、自分の期待を裏切られて神様に怒ったみたい」
無論顔には出さないものの、これは数日前に訪れた
森 蓮
の相談と同じ事件のことだと、すぐに理解する樋口先生。この学校でも、多くの生徒があの事件に関わっていたことを、改めて知る。
円の方は、滝川龍平の実名は出さないよう配慮していたが、
「ろっこんってその人の一部で、鏡で。
そして、必要な物そんな気がするんだ。
だから、上手く付き合えば、向き合うことが出来たら、
成長できるし、いい方向にいける、そんな気がする」
そこまで話していた円の顔が、ふと翳った。
「その時は、その力はボールと一緒、友達と遊ぶ事もできる、人に蹴って凶器にする事も出来る。
要は自分の心と、ろっこんを、知って理解してあげる事って言ったんだけど、届かなくて」
後悔に唇を噛みしめる円。あの事件以来、もっと何か別のことが言えたのではないか、他にしてあげられることはなかったのかと、考えていたのだろう。
「その子とまた会ったら、同じような子に会ったら、どう接すればいいのか。
どうしたら、自分のろっこんに向き合って貰えるンだろうと。今でも悩んじゃうんだ。
先生は、そんな子と会った時はどう接すればいいと思う?」
「自分のろっこんが嫌いな人と──どう接したら良いか?」
「うん、そう」
「これはあくまで、もし私がそういう生徒に相談を持ちかけられたら、
という話になるけれど……」
それからも先生と円の相談は続いたが、結局彼女が納得できるようなアドバイスを、樋口先生はすることができなかった。
「ごめんなさいね、力になれなくて……」
「いえ……」
肩を落としてとぼとぼと廊下を去る円を、黙って先生は見送るのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鈴木二文字
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年08月01日
参加申し込みの期限
2013年08月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年08月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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