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<花浴衣>花衣まとう君へ
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花の蜜味見から引き続き、今度は
恵御納 夏朝
と
八神 修
は、皆がおみくじ花火を楽しむ小さな広場で、手の先で弾ける花火を堪能していた。
「こういう花火も悪くないな」
「そうだね。風情があるって感じがするかな。
ね、ぱちぱち花火……綺麗だね、ハルくん」
夏朝は共にいるパペットのハルくんに火の粉が掛からないように、ドキドキと細心の注意を払いながら、修と並んでおみくじ花火を眺める。
そして花火が消えてしまう頃合いで、二人は最後に軽やかな音を立て、花火の先端から光をまとった花が咲いたのを目にした。
「凄いな、光っているのに造花じゃないのは」
「そうだね──あ、軸から取れるみたい……おみくじがついてる! なんて書いてあるかな?
えっと【その努力はきっと報われます】……だって。うん、悪い結果じゃないみたい」
「どれどれ、こっちは──【柔らかく、ものごとにあたりましょう】か。花ごと持ち帰れるなら持ち帰ろう」
修は、柔らかなおみくじの花を手に、思い出の一環として、それを竹花の入ったバスケットの中にそっと置いた。
こちらでは、
綾辻 綾花
が少しずつ沸き立つ胸の高鳴りを押さえながら、手持ち花火にろうそくの火を灯しているところだった。
「……どんな結果が出るのかな」
そこに思うのは、異世界で何度も出会った大好きな『ねこの王さま』のこと。
また会えますように、何度も願ったそのおみくじの結果は、気になるなと言う方に無理があって。
弾ける火花が、白色からねこの王さまの毛並みと同じ金茶に変わる。
ついに高鳴る自分の胸の音が聞こえるのと共に、花火をじっと見つめていると、軽い音を立てて小さな花と共におみくじが出てきた。
そこには【待ち人息災 とおくから しばし待つが来る】の文字が──
「へぇ、おみくじ付きの花火なんてあるの?」
「店主はそう言ってたが……」
来客が思い思いに集まり花火をやっている小さな広場で、
御庭 凪糸
の疑問に
神嶋 征一郎
も、ジュースと一緒に受け取った花火の袋を片手に首を傾げた。
「おみくじ付きの花火──! おみくじってどんな感じなんだろう?
ふふっ、皆やってみる?」
結城 日和
が、楽しみと好奇心を隠さない光を、その瞳に宿して皆に問い掛ける。
「おみくじがついているのね。私もやってみたいかも♪ なんて出てくるか楽しみだわ」
日和に同意するように、
早坂 恩
も頷いた。
満場一致。
こうして早速花火の準備が始まった。
「それじゃあ、ろうそくに火を付けるわね」
「うん、早坂ちゃんありがとう! お願いするよー」
凪糸をはじめ、一同が恩の指先にあるマッチに視線を集中させる。
何度か、恩の指がマッチを擦ろうと奮闘するが、数度マッチ箱の着火面を往復しても、火が付く様子はない。
「ん……マッチが、うまく擦れなくて──ええとこうよね?」
恩が困った様子を表情に露わにしながら、更に何度かマッチに火を付けようとして、
「ぁ……」
健闘むなしく、マッチは軸の部分でぽきりと折れた。
「手伝うよー、早坂ちゃん!」
「あ、ありがとう。凪糸ちゃん。
お手伝いしたかったのだけれども……うまく付けられなくて、残念……」
「早坂ちゃんのせいじゃないよー!」
しょんぼりと沈痛な面持ちを見せる恩の代わりに、凪糸が明るい笑顔でマッチ箱を受け取り、立てたろうそくに火を付ける。
そうして、四人で一つのろうそくを囲んで、小さな花火大会が始まった。
手持ち花火に火を付ければ、細かな火の粉の花が心地良い音を立てて、それぞれに華やかな彩りを見せ始める。
「わぁ……」
日和が思わず感嘆の声を上げた。
「手持ち花火ってこう魅入っちゃうよね?」
凪糸が手に持っている軸を軽く持ち上げると、吹き出す花火も上向きからはらはらと溢れるように落ちていく。
「……手持ち花火を、誰かと一緒にやるのって初めてだなー……」
日和から、独りごちた心の声がそのまま零れた。
花火は一人でやった経験しか無い。一人が当然だったから寂しいだなんて思わなかったけれども、
「あら? 神嶋ちゃん、楽しくない?」
「……」
恩の言葉に、征一郎が微細に表情をめまぐるしく変えて、今の状況に悩んでいるのを見たり、
「神嶋ちゃん、楽しいときには笑わないと!」
「うるさい」
凪糸の花火と同じくらいに明るい言葉に、征一郎も言葉以上の否定をすることもなく、そのまま皆の雰囲気がとても楽しそうなのを見ると。
「ふふ……っ、なんだか嬉しい」
日和は、この場に咲くどの花火よりも、心に満ちた幸せから、その表情を綻ばせて喜んだ。
「あら、花火からこんなお花が咲くのね。小さいのにほんのりと光っていて綺麗ねぇ」
火薬が全て燃え尽きたところで、それぞれの軸に親指程度の不思議な花が咲く。
手に取れば、そこから紙で出来たおみくじが付いてきた。
恩が小首を傾げながら自分のおみくじを読み上げる。
「【同じものを同じだけ やさしくしてあげてください】……あら」
不思議そうな物を見るように、恩が小首を傾げておみくじを見る。
それをじーっと見つめながら、凪糸が頷いた。
「おみくじってこんな感じなんだね。
えっと、オレのは──【こころの準備を 新しいことに期待してください】
おー、なるほど! 結城ちゃんはおみくじ、どうだった?」
凪糸の言葉に、日和も自分のおみくじを見る。
「私のは【過去を手放して 今にぞんぶんの愛をそそいで 前に進んでください】……愛──!? け、結果にも色々あるんだね。
か、神嶋くんは、どうだった?」
日和が慣れない言葉に言いよどみながら、話を逸らすように、おみくじの結果を征一郎に尋ねてみる。
「どうせ、大したもんじゃねぇだろ。
自分のは、
【いまは理論が無意味です 自分の感情に正直に】──!?」
「なになに、何かあった?」
「……何でもねぇ」
凪糸の問い掛けに、征一郎が思わず顔を押さえて沈黙する。
「さて、おみくじつきの綺麗なお花も手に入れられたし、次はどうしようかしらね?」
「あ、私ジュースのおかわり飲みに行きたいかも。まだたくさん種類があるみたいだったから」
「……」
征一郎が、おみくじの文字について考えている間にも、とんとんと進んでいく会話。明るい夜の楽しそうな雰囲気。
「(──あんな夢を見た後に、誰かと祭りに行くなど、我ながら自分の神経の図太さを疑う)」
征一郎の胸の中、自嘲と共に、ぽつりと心に落ちる影。
それでも。
「──神嶋ちゃん、早く行きましょう?」
「あんまり遅いと置いていっちゃうよー」
「神嶋くん、行こう?」
彼女が、そして彼らが自分に向ける眼差しが。
とても、とても……優しくて。
この状況を見ていると、
今この状況の全てが自分の誤解で。
そして、全てが錯覚であったとしても、
自分は、ここに居てもいいのだと。
自分の居場所が、ここにはあるのだと。
「神嶋くん、行かないの?」
「──急かすな、今行く」
誤解であっても。錯覚であっても。
今だけは、それが確かだと思いたかった──
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月14日
参加申し込みの期限
2018年10月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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