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<花浴衣>花衣まとう君へ
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「浴衣の着付け?」
「はい……! 今、寝子島の『和装』に私、心奪われておりまして……!
是非ベルラさんにご協力いただけましたら、と……」
「そうだなぁ──」
アケーチ・タッマーキ
に寝子島に呼び出された
ベルラ・ガーネブラッディ
は、今相手が既に来ている浴衣に目を留めて考えた。
「浴衣は着た事がないが、折角の申し出だ。着てみるかねぇ」
そう答えを返し、ベルラは首や肩を気怠そうに重たく回してみせる。
「で、俺はどうすりゃ──
……いや」
ふと思い至った様子で、ベルラはいつも被っている帽子を一際に深く被り直した。
それから深い帽子の向こうに光るカーマインの瞳を、気怠さを完全に晴らし真摯という色に染め上げてアケーチを目にして告げる。
「……浴衣を着せる時には、結晶化している部分は極力触れないように。頼む」
──言葉はもう少し強く言っても良かった。
それは己の身体を浸蝕し、宝石として結晶化している箇所。
他者が触れても影響がないことは分かっていたが、それでも相手の指が触れた先から、宝石結晶に浸蝕されていくのは想像するだに怖ろしかったから。
「かしこまりました、ご主人様……!!」
それに対して、アケーチはベルラの身体に起きている変調について、こちらから触れることを控えて。むしろそれらを含めても尚、許可を出してくれた相手に、とても嬉しく思いながら着付けを開始した。
「……」
アケーチが着付けの途中で、時折僅かに手を止める。
和装着付けの勉強中とはいえ『テクニシャン』かつ『アーティスト』を名乗るアケーチとしては、当然その美意識からも、完全に着付けの手順を覚えている。しかし、それでも人に着付けるとなれば、なかなか一筋縄ではいかない。
そうして僅かに手間取りながらも、アケーチは最後の手順としてベルラの角帯を後ろに回して整え締めた。
「美しいです……!」
正面に立っていたアケーチが、一息つく際にすら惜しいとばかりに、感嘆の言葉を述べながら一歩身を退く。すると、鏡には浴衣を纏ったベルラの姿がしっかりと映し出された。
190cmを超える長身と、それに負けないだけの体躯は、アケーチが用意した老緑色の麻で出来た生地と黒鳶色の角帯の配色を、見事なまでに着こなしていた。
「少し動きづらいが風流だな」
「ふふ……っ。
そう言えば、ベルラさんご存じですか? 今日は寝子島で夏祭りがあるそうです。もし宜しければ、これからご一緒に如何でしょうか……?」
アケーチの誘いを受けて、この機会に着付けてもらった浴衣を脱ぐ理由もなく。ベルラはその誘いに心地よく乗ることにした。
「花火大会にお月見……あと何回、浴衣を着れる機会があるかな?」
軽やかに鳴る下駄の音。
羽生 碧南
が空を見上げれば、綺麗な満月が、牡丹の浴衣姿が麗しいその瞳に反射した。
この夏のセンスが試される、季節の二大アイテムとも言える浴衣と水着。
碧南は、浴衣も水着もこよなく愛した。
何故ならば──どちらも『背が高い程、よく映える』──
そこには、碧南の身長『180センチの受難』があった。巷にあふれる可愛い服など、あと背を20センチ削らなければ選択の余地すらないという、あまりにも哀愁漂う悲劇があった。
そんな碧南にとって、水着と浴衣は、貴重な夏の救世主とも言えるマストアイテムなのである。
「……うん」
改めて浴衣が似合っているか、見える範囲で確認する。
ファッションとして、自分を見捨てないでくれる浴衣であるが、それとは別に、やはり純粋な『夏の風物詩』と呼ばれるものが似合うのは、碧南にとっては大変嬉しく感じられた。
「さて、こんな感じかなー?」
向かう先は、鏡に映る自分の姿。
御庭 凪糸
は、今の立ち位置から一歩下がって、そこから改めて己の姿を確認してみた。
──今映っているのは、ピンクベージュの生地に麻の葉柄の模様をあしらえた浴衣を着ている自分の姿。
試しにいつもの笑みを浮かべれば、鏡の向こうの自分も大きな笑顔。
ストローハットを被って、準備完了。
「うん、我ながらバッチリ。それじゃあ行きますか!」
──ピンポーン、ピンポーン。
チャイムの音が、星ヶ丘寮のとある一宅に響き渡る。
鮮やかに深い海の青を彷彿とさせる瞳を閉じ、静かにクラシック音楽を耳で追っていた
神嶋 征一郎
は、繰り返されるチャイムの音を、当然のことながら歓迎しなかった。
「……」
征一郎が僅かな苛立ちと共に立ち上がり、確認した先には──最近見覚えることになった凪糸の顔。
その顔に、征一郎は今までの単純な苛立ちよりも、遙かに深い自己嫌悪を写し見た。
征一郎は玄関チャイムのマイク機能で、ドアの向こうの凪糸へと告げる。
「帰れ」
その一言を残して、征一郎は容赦無くマイクをぶっつり切った。
「えっ? それだけ!?」
ドア越しに響く、驚きの声。
それと同時に征一郎が背を向ければ、チャイムは先程よりも一層うるさく耳を叩いた。
ここまで来ると完全に騒音騒ぎである。うるさくなりすぎて放置どころではなくなり、征一郎は深いため息と共に、根負けした様子で玄関ドアを少し開けて相手を睨み付けた。
「何度もうるせぇ」
「まあまあ、そう言わないでよー」
征一郎が閉めようとしたドアに、凪糸は隙を見逃さず、とても良い笑顔でその隙間に足を挟み込んだ。
「は? おい、何だ突然」
不意を突いた強硬手段に、征一郎が思いきり疑念と不満の声を上げる。
だがしかし、征一郎は凪糸の足をそのままに、容赦無く玄関ドアを閉めに掛かった。
「いーれーてー!」
「嫌だって言ってんだろうが!」
しばらく、そのようなやり取りが続いたが──征一郎はふいに一つため息をつくと、ドアに込めていた力をあっさり抜いた。
「あ、入れた」
「……押し入ったの間違いだろうが」
開かれたドアに、凪糸が拍子抜けした様子で玄関内に立つ。
「(……。嫌がりながらも開けてくれるとか神嶋ちゃんって、甘いよなぁ。
少し心配になっちゃうよね)」
凪糸の脳裏に浮かんだ内容は、口に出したが最後、征一郎に完全に外へと蹴り出されそうなものであったから。それらは凪糸の心にそっと秘められる事になった。
「で、何のようだ」
「神嶋ちゃん、近くで夏祭りやるの知ってる?
一緒に行かない? 浴衣着て」
そう言いながら凪糸は自然すぎる違和感のなさで、手にしていた荷物を抱えて、征一郎の家の中へと入っていく。
「勝手に入るな。祭り? 断る」
相手を追い掛け征一郎が部屋に戻ると、凪糸は勝手知ったると言わんばかりに、その側らで荷物を解き目の前で広げて見せた。
「さ、脱ごうか?」
「浴衣も着ねぇ……っててめぇも本当話を聞かねぇ奴だな」
目の前に大きく広げられたのは、上品な鮮やかさを備えたワインレッドの生地に、裾側に一つだけあしらえられた大判の菊模様が彩る浴衣。
凪糸が、にこにこしながらそれを征一郎の肩口にあてがってみせる。
「──この浴衣、てめぇの手製か。器用だな」
「そうそう、昔趣味で作って。
絶対、神嶋ちゃんに似合うと思ったんだよね。夏祭り楽しみだなー」
「自分は行くと承諾した覚えはねぇが──って、付きまとうな馴れ馴れしい。
話くらい聞きやがれ」
「うんうん、絶対似合う。さあ着よう、今着よう」
「いい加減離れ──!
……着りゃいいんだろ」
征一郎が完全に押し負けた形で、表層の不快感の底に複雑な表情を隠して告げる。
凪糸はその一言に顔を輝かせながら、相手の気が変わらぬうちとばかりに、あっという間に征一郎への浴衣の着付けを完成させた。
「さあ準備万端! 出掛けようなー、ほらほら早く!」
「だから、自分は出掛け──!」
凪糸はそんな征一郎に満面の笑みを向けながら、相手の手をぐいぐい引っ張っていく。そうして凪糸は、見事な手際で征一郎を外へ連れ出すことに成功したのであった。
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担当ゲームマスター
冬眠
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月14日
参加申し込みの期限
2018年10月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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