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<花浴衣>花衣まとう君へ
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「ごちそーさまでした!」
源 竜世
と
タイラ・トラントゥール
は、店主のところにトレイを戻しに来たところで、二人は店主が宣伝しているらしい手持ち花火について聞くことができた。
「おう! ロウソクとマッチあたりは貸してやるから、やけどに気を付けるんだぞ!」
「分かったー! おっちゃん、ありがとー!」
そう言って、いくつかの花火と火種を借り受けて、竜世が嬉しそうに歩く。
「やりー! あっちのスペースで花火しようぜ」
「ん──? 花火なら空にあがるんじゃないのか」
竜世は、突然のタイラの言葉に大きく瞬きをしてそちらを見やる。
「え、そりゃ打ち上げ花火もやってるみたいだけど、花火はこれだろ。手持ち花火」
「は? それが花火だと?
手持ち花火なんて知らないぞ」
その発言に、互いが何事かと首を傾げ合う時間が生まれる。
──そして、そこから先に抜け出したのは竜世の方だった。
「え、もしかしてタイラ、手持ち花火したことねえの?」
「……」
その質問に、タイラの表情が思い切り失策を生んだかのように、一気に羞恥を交えた赤色に染まる。
だが、それが事実であるが故に、何も言い返せないでいるタイラに、状況を悟った竜世は自信満々に胸を張ってみせた。
「じゃあオレが教えてやるよ!」
何しろ、竜世が知識面のみでタイラにものを教えられる機会は、あまり多い訳ではない。
竜世は、それがどうしようもないほど嬉しかったのか、喜びを隠さずその声を期待に跳ね上げた。
「まずは、確かこうやって……」
竜世は、数年前から帰りを待ちわびる、優しい兄と花火をやった時の記憶を思い出しながら、それを真似るようにロウソクを立てて火をつける。
「よっし! 火がついた!
タイラ、それでこの太いほうに火薬がはいってっから、火つけんの」
「ここに……?」
竜世の言葉を受けて、タイラは慎重になりつつ、そっと太い軸の先端にある穂先の紙にロウソクの火を近づけた。
しかし、中々火が付く様子は無い。
「あー先っぽの紙だけ燃やしてもあんま意味ねえよ。
ほらこうだって!
こうで、こう!」
「……」
今、ここぞとばかりに得意げな竜世の言葉に、タイラの心境にビシリと罅の入りそうな音が聞こえそうになる。
しかし、それで実際に何かを言い返したくとも、何も知らないのは自分の方。反論するには上手い言葉が見つからない。
そんな良くない感情が積み重なりそうになった瞬間、タイラの手の先で、突然、細やかな火の粉が滝のように噴き落ち始めた。
「……!」
感嘆にタイラの瞳が見開かれる。お陰で、さっきまでのイライラなど嘘のように消えてしまった。代わりに胸を満たすのは達成感と、新しい感動。
「……ふん、これもまあまあ楽しめそうだな」
「だろだろっ?
──そりゃ! メテオキャノン攻撃だ!」
そう言いながら、少し安全な場所まで距離を取った竜世が、タイラに向かって元気よく赤の花火を向けた。
「何をするんだ! 危ないだろうがっ!!」
思わず声を荒らげながらも、それならばとばかりに、今度はタイラの方から竜世へと青の花火が向けられる。
赤と青、お互いの花火の色が重なり合って、一層の輝きをもって辺りを照らし出した。
それに一瞬思わず目を奪われた二人は、お互いにふと顔を見て自然と笑顔を見せ合った。
「なあ、このねずみ花火ってのも楽しいんだぜ」
花火の最中、ふと竜世が楽しいものを見つけたとばかりに、タイラの前にそれを差し出す。
「ねずみ花火?」
その問いに頷いて、竜世が火をつける場所を教えて、その手の平にねずみ花火を置く。
そしてタイラが、言われたとおりに火をつけて、すぐに地面へと投げれば──
「わっ!?」
火をつけたその先端から激しい火の粉が吹き出し、ねずみ花火が勢い良く駆けずるように回り始めた。
「あはは! 最初びっくりするよなー」
驚きに目を見開いて硬直しているタイラに、竜世がその反応を嬉しそうに笑う。
「……トリ頭の癖に謀ったな?」
「いやだって、知らない方が絶対に楽しめんじゃん!」
無邪気に笑う竜世の、その顔が浴衣の向日葵のように明るくて。
タイラもつられて先の怒りは一旦水に流し、次の花火へと手を伸ばした。
そうして、最後に残ったのは、おみくじが出てくるという手持ち花火。
「よしっ、これで『どっちの内容が楽しいか』勝負だ!」
「おみくじに『より楽しい内容』というのはあるのか……?」
竜世の言葉に、タイラが思わず真顔で渡された花火を見やる。
「やってみなきゃ分からないだろ?
それじゃあ点火!」
竜世の勢いに押され、タイラもあわせて、二人同時におみくじ花火に火をつける。
しばらくの静かな火花が咲いた後、ポンと出てきた花を手に取って見ると……その先に付いたおみくじには、
竜世の方は、
『ねこが【ねこ】ろんだ』
タイラの方は、
『ねこが【キャッと】驚いた』
それぞれのおみくじには、真っ当な内容は一切触れられていない、ダジャレだけが記載されていた。
「なにこれダジャレじゃん!
こんなおみくじあるんだな、すげー楽しいっ!!」
おみくじを見比べながら大笑いする竜世の傍ら、
「……楽しいのか、これは……?」
隣では、そのおみくじを手に、呆然と立ち尽くすタイラの姿があった……
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月14日
参加申し込みの期限
2018年10月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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