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<花浴衣>花衣まとう君へ
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植物園を思わせる道の中──
八神 修
は、非常に知的好奇心をくすぐられるこの空間を、じっくりと観察しながら進んでいた。
「全ての季節が混ざり合って咲く花々……成る程」
先に何があるかは分からないが、修はここにいるだけで全ての時間が終わってしまいかねないほど、花々に夢中になっていた。
──故に、気付くのが遅れた。
突如、修の真上から何かが降ってきたことに。
「──な……っ、何だこれは?」
咄嗟に先へと延ばした手が、稲の花に似た植物で溢れ返っている。
「稲……にしては大きいような……」
手にした植物に困惑を隠せない──すると抱えていた花々が零れ、修が着ている浴衣を擦り抜けるように溶け込んだ。
「──!?」
修が驚きと共に、己の浴衣を確認する。
元々、修が着ていたのは、灰色が深い千歳緑の生地に竹模様。しかしそこには、今まで存在していなかったはずの、竹から房状に下がる稲穂に似た花模様が追加されるように浮かび上がっていた。
「竹の花か!
実物を見るのは始めてだ」
修は思わず歓喜に近い声を上げた。
それは真竹と呼ばれる種類の花──それは咲く理由も、咲くタイミングも分からない。しかも、見られるのは一生に一度あるかないかだという。
まさに、現代まで植物学が進歩しても、まだ分からない事があるという神秘の花だ。
それは修の好奇心と興味と向学心を、それはもう限界まで揺さぶった。
「どんな香りだ。花粉は──!」
とっさに探せば、浴衣に収まりきらずに地面に落ちたものが幾つか見受けられて。修はそれを側に置かれていたバスケットに入れて、後でじっくり確認すべく一緒に持ち運ぶことにした。
恵御納 夏朝
が植物園の中で見つけたのは、白い花を咲かせた樹木だった。
「これは……またたびの花、だね。
猫さん、喜ぶかな……」
そっと手を伸ばしながら考える。
「でも、あげ過ぎは体に良くないって聞い……あれ? わ……っ」
たくさん咲いていた中から、いくつかの花がふわと夏朝の上から降るように落ちてきた。慌てて受け止めようと手を伸ばすと、触れた花が吸い込まれるように模様となって薄橙の浴衣を白く彩っていく。
「……模様が、変わった!
ハルくん……も、同じになってる……!」
夏朝は、一緒に模様が替わったハルくんを正面から見つめ、そしてお揃いの浴衣という嬉しさに思わず微笑んだ。
これは、先々きっと素敵なことがあるに違いない──そう思える出来事に感じられたから。
妙なところへ来てしまった……他に道はなく、いつまでも立ち止まってはいられないが、歩きながらも、
仙藤 蒼
と
仙藤 紫
は改めて首を傾げていた。
「なにこの植物園みたいなところは……お祭りの会場じゃない?」
「また神魂の仕業かしら……?」
それぞれ困惑を隠しきれないままに、二人は疑いつつも歩みを進めていく。すると、入り口から大した距離も無いところに、紫の浴衣模様と同じ群生した紫陽花が咲いていた。
「あら……?」
しっとりと咲く紫陽花の数々。紫がそっと手を伸ばすと、風もないのに揺れた紫陽花が紫の浴衣に触れる。
瞬間、浴衣に紫陽花が、まるで空気を吸い込むかのように溶け込んだ。
「……!」
紫が驚き見ていると、どうやら実際に咲いていた花が、新しい浴衣の模様に取って代わられたらしいことが窺えた。
ならば、今までの浴衣の模様はどうしたのか──紫が不安になって辺りを見渡すと、足元には模様と同じ紫陽花が、現実の花となって足元に落ちていた。
「え? 何これ──?」
隣で蒼の戸惑う声が聞こえる。どうやら蒼も、紫と同じような現象に遭遇したようだった。
「大丈夫?」
「う、うん。大丈夫。
あれ、もしかしてこの地面に落ちてる朝顔が、浴衣の?」
その言葉に紫が地面を見れば、自分と同様、蒼の足元にも一輪の朝顔がぽつりと落ちている。
「持っていこうかな」
そう告げると、蒼はその朝顔をそっと髪留めで押さえるように、自分の髪に飾り付けた。
「髪に飾って、大丈夫かしら……?」
「平気平気っ。大丈夫よ、きっと」
紫はこの現象で生まれ出た花が、そのまま妹の髪に飾られたことに一旦は不安を覚えたが、しばらくしても何事もなさそうな様子に、ひとまずは安心して。
それから、紫は側で貸し出されているバスケットを見つけて、その中に落ちていた紫陽花をしまうことにした。
「ここは、どこでしょう……?」
手触りのしっかりとした紺の浴衣に、柔らかな黒の髪を、後れ毛も可愛らしくうなじ露わに纏め上げて。
綾辻 綾花
は左右に広がる広場を、くまなく通るように敷かれた道に歩みを進めていた。
不思議に思いながら歩いていると、視線の先に凛と無数の花を咲かせている桔梗の花に意識が向く。
「桔梗ですね。綺麗です」
綾花がそれに足を止めて屈み込む。ロープなどで区切りをつけられていない道の端。そっと桔梗の花弁に指を添えれば、
「えっ?」
ふわりと、目の前の桔梗が消え去り、視界の一部であった自分の浴衣に、桔梗の花が咲いた。
綾花が驚きに全身を確認すれば、浴衣に鮮やかな桔梗の花々が、浴衣に新たな模様として浮かび上がっている。
見れば、あちこちで同じような現象が起きているのか様々な声が届いて来ていた。
「……びっくりしました……。ここに来た皆さん、皆こうなるんですね」
植物園を思わせる入り口を進んだ通路。
源 竜世
と
タイラ・トラントゥール
は一つの看板を目にしていた。
『ご自由にお持ち下さい』
「何に使うんだ、これって?」
竜世が、そこに置かれていたバスケットへと不思議そうに手を伸ばしたところで、ふと側に咲いていた向日葵が、そっと首を傾げるようにこちらの浴衣へと傾いた。
瞬間、
「──あ!? ヒマワリ取れた!?」
まるで竜世の浴衣を、向日葵が見初めたように。その花と茎は前の絵柄を追い出すように、新たな浴衣の模様へと差し替わる瞬間を目撃した。
「柄が本物になってる……スゲー……っ!
なぁ! これタイラもやってみろよ!」
嬉々として語り掛ける竜世に、その一連の様子を、驚きを露わに見ていたタイラは思わず叫んだ。
「このトリ頭! この場所自体が怪しいのに、そんな不審なものに近づける訳ないだろう!」
「ちぇー。……ん?」
ふと見れば、その自分の足元に、先程まで無かったはずの向日葵の花が落ちている。
「あ、これ多分浴衣の模様だったやつだ。
んー、不思議ヒマワリなら持って帰るか」
「フン、そんなもの持ち運んだところでどうするんだ。かさばるだけだろう」
「だって、その方が楽しいじゃん?」
「(こいつは、いつも理解出来ない行動ばかり取るな……)」
タイラはそう思いながらも、笑顔で花を拾う相手への僅かな好奇心と、それ以上の気苦労を感じながら竜世に目を向けた。
しかし、その気苦労が記憶から払拭されるよりも早く。
「なんか、あっちから甘いニオイがする……行ってみようぜ!」
「何? ボクには匂いなんて……あ、待てっ!」
突如、そう告げて他には目もくれず駆け出した竜世に、タイラは訳も分からず慌てて後を追い掛けた。
その頃、
羽生 碧南
もいつしか植物園と化していた道を、全く気にする事なくうきうきと歩いていた。
……話は少し逸れるが、碧南は無類の乙女ゲーム好きである。実家が火事に遭った際に燃えた乙女ゲームコレクションに涙したのは今をもってしても忘れない。
ここで、そんな碧南の乙女の思考プライバシーを侵害しつつ、少し覗き見ると、
「(そうそう。ここで、夏祭りに一緒について行くって言って聞かない幼馴染みが、隣を歩きながら『浴衣、似合ってるな……』って照れながら顔を背けてそっと言ってくれたり──!)
して──って……えっ! ここどこっ!?」
訂正。
気にしていないのではなく、どうやら完全に気付いていなかったようだった。
急ぎ、少し現実に立ち返り、碧南は辺りを見渡してみる。
見えるのは、季節をまぜこぜにしたような草花の数々。丁度そこには、碧南が着ている模様と同じ牡丹の花もあった。
「あ、これ浴衣の柄と同じ」
自慢の浴衣と同じ柄。碧南は花との出会いを少し嬉しく思いながら、何気なくその牡丹に指を触れさせた。
すると、
「わ……っ!」
するり、と。腰の位置に咲き誇っていた牡丹の花々が、碧南の浴衣に吸い込まれるように新たな模様としてそこで咲き誇り始めたではないか。
鮮やかな紅と緑の葉とのコントラストが、碧南の身体を包む浴衣を色よく飾る。
入れ替わりに元の模様の牡丹が、ふわふわと地面に落ちた。
「凄い……!『わたしの魔法学園!』のリューイに見せてあげたい!」
起こった現象にしばし硬直して瞬きを数回。すぐに碧南の心は興味と楽しさに湧き上がった。ちなみにリューイというのは、乙女ゲームの魔法学園に出てくる、主人公の無邪気系後輩攻略キャラの名前である。
「えっと……あ、バスケット配ってる!」
用意されていたバスケットに落ちた椿の花を拾い上げる。碧南は興奮から笑顔を隠しきれないまま、先へと向かっていった。
緑の垣根を抜けて。広がるのは、細い道を挟んで自由に草花が生い茂る、紹介看板の立っていない植物園のような場所だった。
そこを歩く
御巫 時子
の瞳に映るのは、植物の茂る四季が混乱しているとしか思えない、花々の咲きようと緑の息吹。
「本当に不思議です……
──あれは……?」
時子が声を上げた先には、四季がごった煮になった空間から、ようやく夏の向日葵が群生している空間へと差し掛かるところだった。
左右に心まで明るくなるような鮮やかな黄。近づいた時子が、思わず目を細めて見やる中、向日葵の方から時子へと近づくように茎が動いた、瞬間。
「あ……」
その向日葵が、時子の浴衣に吸い込まれるように溶け込んで、その紺色の浴衣に映える、無数の花を咲かせ始めた。
「素敵です……。
──この浴衣を着てたら、好きな人に会えそうな気がしますね」
むしろ、こんなにも素敵に咲き誇る花をのせた浴衣であるのだから……好きな人に見てもらえたら、それはどんなに嬉しい事だろう──
そう時子は、想いを重ねる
五十嵐 尚輝
先生のことを心に浮かべながら、僅かな期待と共に再び先へと歩き出した。
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3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月14日
参加申し込みの期限
2018年10月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月21日 11時00分
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