this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~ネコトピア編~
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
12
つぎへ >>
【王宮(4)】
「あら」
「おー」
「む」
イルカロボットから逃げ回りつつ、やみくもに王宮の中を歩き回るうち、
朝鳥 さゆる
は
源 竜世
、
タイラ・トラントゥール
のコンビと再び合流することができました。
「なにか見つけたかしら?」
「まだなんにもー。オレ、王さまの椅子とか座ってみてえのにさー」
「そう。見つかるといいわね」
「のんきだな……」
どこまでもマイペースなさゆると竜世に、タイラは思わず額を押さえてはあっとため息ひとつ。
苦労人なタイラですけれど、さゆると竜世が自分そっちのけで会話しているのには、ちょっぴり胸がモヤッとするものもあったりなかったり?
ともかく、探索再開です。
「あの水槽は、対処法が分かったぞ」
と、タイラはどこからか持ってきたらしいシーツを手に、曲がり角の向こうにある水槽を陰から覗きます。
よーく観察していると、ギョロ目の魚は常に全方位を見ているわけではなく、一定のリズムで右へ左へと向き、時に死角もあることが分かります。
タイラは魚の目が向こうを向いたその瞬間に、
「……今だっ」
しゅぱん! と飛び出して、シーツをふわり。水槽をすっぽり覆ってしまいました。
「こうやって進めば、見つかることはない」
「おーっ、すっげー! さっすがタイラ!」
「なるほど。やるわね」
タイラの機転で、行動範囲はグンと広がりました。
にこにこ笑顔の竜世が先頭を歩き、彼がまた猪突猛進に先へ行ってしまわないようタイラが抑え、いつもの不愛想を顔に浮かべたさゆるがしんがりを務めます。
「それにしても、みんなどこ行っちゃったんだろうなー。ねこに会いたかったよな、なータイラ」
「ああ、そうだな。あ、いやまあ、これは夢ではあるが。たまにはそういうことがあってもいい……かも、な?」
なんて、先を行く子どもたちの会話をぼんやりと耳にしながら。
(誰もいない街。誰もいない王宮……)
かつてはたくさんここへ暮らしていただろうねこたちの姿はまぼろしに見るくらいで、ネコトピアは空虚です。カラッポです。
そんなところが、さゆるにはなんだか近しく思えます。傍目には見目麗しい彼女の、すっかり荒んでしまった心もまたひどくカラッポに思えて、一見美しくもなにもないこの街とさゆるは、どこかしら重なり合うような気がしてならないのでした。
「おっ、見ろよタイラ、あっちになんかある!」
「だから、走るな! 危ないぞ! まったく、アイツと離れていると返ってトラブルが起こるんだ。世話の焼ける……」
そんな声が、さゆるのとりとめない思考へ割り込みます。
「あれ、ねーちゃんどうかしたのか? 早く行こうぜー」
「……なんでもないわ」
つまらない感傷だと、さゆるは自身の感情を切り捨てました。
街は街。人は人。さゆるはさゆるです。それに、滅びてもなおこうして動き続けている街が重なるのなら、自分はこの先いったいどうなってしまうというのでしょう?
見ると、タイラと竜世が協力して、水槽にシーツをかけています。
(昔は……)
昔は自分にも、あんなふうに触れ合える誰かがいたでしょうか。本音でぶつかり合える誰かが、かつてはいたでしょうか。
さゆるは思い出を投げ捨てるかのように大きく頭を振り、ゆっくりとした足取りでふたりの後を追いました。
いくつかの階段を上り下り、長い廊下を歩き、いくつもの水槽にシーツをかけて、彼らは奥へと進みます。
ふと開きっぱなしの扉を見つけ、小部屋の中へ入ってみると、
「タイラ、タイラ! 見ろ見ろこれー、ねこ用の椅子! ちっちぇー!」
「いや、待て。この部屋は……なんだ?」
照明用の水槽に照らされてきらりと光り輝くものが、タイラの目に留まりました。
それは、ひと振りの剣。武器でした。
「ネコトピアにも、こんなものが必要な状況があったのかしらね?」
さゆるがそれを手に取ってみると、剣といってもねこ用だけあり、さゆるには大ぶりなナイフ程度の大きさです。
タイラと竜世は顔を見合わせて、部屋をぐるりと見回します。
「ここは……兵舎なのか?」
「へーしゃ?」
「兵士の宿舎、詰所だ。ネコトピアにも、軍隊があったんだろうか……?」
小さなベッドが一定の間隔を開けてずらりと並び、壁には剣や槍、盾などが立てかけられています。奥には、ねこ用のなんだか可愛らしい鎧もディスプレイされています。
「なんか……なあ」
「ああ……」
ここまでに、可愛らしいねこの家やらねこ用グッズやらばかりを目にしてきただけに、この光景は意外でした。少年ふたりはちょっぴり、ショックを受けてしまったのかもしれません。
とはいえ、とさゆるが言いました。
「王宮の監視システムや、あの警備ロボットを見れば、当然とも言えるかもね」
「少なくとも、そんなものが必要になる程度には、ねこたちの間にも争いはあった。そういうことか」
「ふうん……?」
いつも底抜けに元気な竜世も、腕組みして考え込んでしまいました。
『どーにも、キナくさくなってきたもんニャぜ』
声が聞こえてきたのは、その時でした。
「! またこの映像だ!」
「しかも、今度は声が聞こえる!」
窓際で、二匹のねこたちが物憂げな顔を浮かべ、外を眺めています。二匹はぶかぶかの鎧を着込んでいて、兵士であるようです。
まぼろしのねこたちは、重く言葉をつむぎます。
『今度は東居住区ニャとさ』
『最近、やけに不満の声を上げるねこが多くニャってきたニャね』
『食い物は美味いし、店も多いし便利ニャし、メスねこにだって事欠かニャいってのに。ニャにが不満ニャのかねぇ』
一匹はニヒルにネコトピアの情勢を笑い、そしてもう一匹は、憂鬱そうにしっぽを垂らして言いました。
『けど、おんなじねこニャ。仲間(ニャかま)に武器を向けるのは……気が重いニャァ』
『……まーニャ』
お気楽あっけらかんとしたレオあたりが、ねこの代表とばかりは言えないようです。
ねこたちにも悲喜こもごも、いろんな悩みを抱えながら、このネコトピアで暮らしていたのかもしれません。
「人もねこも、結局似たり寄ったりというわけね」
誰ともなくぽつりと言ったさゆるの言葉に、竜世とタイラは、神妙な顔を隠せませんでした。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
遥かなる『ねこだい文明』を求めて…… ~ネコトピア編~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
遥かなる『ねこだい文明』を求めて……
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年10月13日
参加申し込みの期限
2018年10月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!