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夜の女帝号、洋上の宴
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龍八がこのようなことをかいつまんで、――特に、仲間であるワーストのメンバーの個人情報はリンコに渡さぬよう留意しながら――話をすると、
桃川 圭花
が口を挟んだ。
「――たぶん、同じころだったと思う。モデル控室で、密かに事態は進行していたの」
それを聞くと龍八は話をやめた。そして皆、圭花の話に耳を傾けた。
●モデル控室:
桃川 圭花
の視点1
私はモデルとして夜の女帝号に乗船していた。モデルと言っても端役程度のつもりで。私たちみたいなフツウの女の子にジガント・ルアのドレスを着せたらどんなふうに変身するか――それが、今回のショーのコンセプトのひとつなのだという。だから、さっき話に出たコみたいに、急遽お客さんの中からモデルに選ばれた人も何人かいたみたいだった。
モデルが衣装を着替えたりお化粧をしたりするための控室は、大広間の奥に用意されていた。普段なら、一般客も通路を通って控室に使われた部屋まで行き来できるようだけれど、この日は通路を途中で仕切って、関係者以外は立ち入れないようにしてあった。つまり、モデルは、パーティ客に見られずに大広間のステージ袖と控室を行き来できるようになっていたわけだ。
モデル控室はまるで戦場だった。
新作のドレスが何十着もずらり並べられていた。ドレスだけじゃない、それに合わせた靴やら、アクセサリーやら、バッグやらが所狭しと並べられて、デザイナーさんとかスタイリストさんとかメイクさんとかが慌ただしく動き回っていた。女の子のモデルはもちろん、エスコート役の男性モデルもいた。
私は、大人しくその喧騒の中に紛れていた。<巨大な月の指輪>を手に入れるための作戦を実行するそのときまで――ううん、実行したあとでさえも、目立つわけにはいかなかった。当然だけれど、こんなことでつかまるわけにはいかないもの。――じゃあどうして加担したのかって? そうね、退屈だったから……なんてバカだって思われるでしょうね。でも、そういうタチなの。壊したかった……のかしらね、何かを。
仲間とは事前に会って打ち合わせ済み。必要な小道具も受け取っている。仲間の子たちも同じ船に乗っているはずだった。私たちの仲間を識別するための目印は【三日月のアクセサリ】。それに倣って私も三日月のピアスをつけていた。
乾杯を終えて慌ただしく戻って来たデザイナーのシブカワが、モデルたちのチェックをしていった。
「あのっ、ちょっとその……背中とか脇とか……胸……とかいろいろ露出しすぎな気が……」
紫色のシフォン地のイブニングドレスを着せられて、戸惑い気味にそう言ったのは
添木 牡丹
だ。ちなみに彼女は三日月の印はつけていない。
「そういうドレスよ。セクシーなのがいいの。あら、貴女、意外と胸があるのね。そうね、ここにすこしドレープを入れましょう」
シブカワがそういうと、アシスタントが寄ってきて針と糸を巧みに扱い、見る間にドレスの形を整えてゆく。
「堂々として。胸を張るのよ。そう、動かないで……」
シブカワが布のあちこちを摘まみ、最後の仕上げをすると、とても高校生とは思えない『女』が出来上がっていた。鏡を見た牡丹が言った。
「はうぅ……私とは思えないですぅ……」
「ふふっ、素敵よ」
「私……本当のモデルでもないのにこんな新作ドレスを着てもいいのでしょうか……」
彼女がそれまでにスタッフと交わしていた雑談を総合するに、どうやら彼女は、
恋人との温泉旅行
の便宜を図って貰った借りを返すという理由で、
チカ君
とかいう弟に言われるがままに今回のモデルをすることになったらしい。
シブカワが、牡丹のすこし丸まった肩に手を添えて、押し広げるようにして姿勢を正した。
「自信を持ちなさい。今日の貴女はモデルなの。これは貴女のためのドレス。だから、情けない言葉はこれっきりにするのよ。自信満々、プロのつもりでステージに臨んで。OK?」
「はっ、はい……っ」
――このときの彼女の表情があんまり素直で無邪気だったから。私は、彼女は今回の指輪については、敵でも味方でもなく、無関係――<シロ>だろうと踏んだ。
◇
このあと私もドレスを着せられた。オフホワイトの花柄をベースに、ピンクのレースとコサージュがあしらわれたマーメイドラインのドレス。チークをたっぷりのせられて、自分ではできないような甘ったるいメイクをされた。
間が抜けていたと言えばそれまでだけれど、正直、鏡の中の自分の変貌っぷりに驚いていた。
そのときだった。
背中に、なにかが押し当てられた。
「……静かに。あなたたちの目的はわかっています。……少し、いいですか?」
鏡越しに確認する。
淡い金髪に灰色の目をした、黒の夜会ドレスの少女だった。
背中に押し当てられているのは……ドラマなどではこういう場合拳銃だけれど……まさか。
「話をしたいだけです。部屋の外へ」
私は頷き、少女ととも通路へ出た。
普段は乗客が休んで海を見たりするのだろう、展望通路には等間隔でテーブルとソファが置かれていた。
私たちはそのひとつに腰を掛けた。他にも通路で休んでいるモデル達がいる。取り立てて目立たないだろうと思いつつも私は声を顰めた。
「話ってなに?」
少女――
ナタリア・シシロヴァ
は、片手を隠していたハンカチを取り、拳銃の形をつくった右手を見せて言った。
「ばあん、というわけです」
「下手な冗談。なんなの、あなた」
「ただのモデルですよ。あなたたちの集まりを目撃した、ね。例の組織に声を掛けられたのではと推測しますが……違いますか?」
ナタリアは敢えて固有名詞を避けて話した。
私はすばやく彼女の服装を確認した。私が知らないうちに仲間になったメンバーかと思ったからだ。けれど、大きく開いた胸元にも、黒いレースの手袋をはめた指先にも、白鳥の湖のオディールみたいに編み込んでまとめた髪にも、三日月の印を見つけることはできなかった。
だから、「なんのこと?」と私はシラを切った。
「とぼけなくてもかまいません。私の要求はたったふたつです」
ナタリアは一方的にそういうと、私の耳元に顔を寄せて囁いた。
「あなたが例の組織から得た情報をこの連絡先に送ること。その後、私との関係を白紙に戻すこと。それさえ守ってくれれば、今回は三日月の印を持つ者に手を出しません。何か聞かれても、黙秘しましょう」
「印のことまでばれているんじゃしょうがないわね。わかったわ。でも情報については期待しないで。いまだって何にもわかってないに等しいんだから」
「分かったこと、言えることだけで構いません」
私はナタリアから連絡先を書いた紙を受け取った。
「一応聞いておきたいんだけれど。……どっちの味方?」私は聞いた。
ナタリアはいつものクールな表情に、すこしだけおどけたような色を乗せて首を傾げた。
「さて? とりあえずあなた方の邪魔をしないという約束だけで十分では? それでは、お互い楽しい夜を過ごしましょう。フセヴォー ハローシェヴァ」
最後は何と言ったかわからなかったが、たぶん、ごきげんよう、とかそういう感じだったのだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月17日
参加申し込みの期限
2013年07月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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