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夜の女帝号、洋上の宴
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●出港、パーティのはじまり:草薙龍八の視点2
やがて、出港5分前を報せる銅鑼が鳴った。この銅鑼が鳴ったら、給仕のバイトは全員大広間に入るよう指示されていたので、俺も大広間へと移動した。
大広間は、中央に大きなシャンデリアの下がった、豪奢な部屋だった。
のちに行われるファッションショーのためだろう、設えられたステージからは、1.5メートルほどの幅の白い花道がシャンデリアの真下まで延びている。
船のエンジンが掛かったのか、細かな振動が身体に響いてきた。
窓の向こうの、薄闇に包まれ始めた桟橋が、ゆっくりと離れて行くのが見えた。
どの給仕も、飲みものを乗せた盆を片手に、テーブルと夜会服の男女の間を縫って歩く。先ほど、制服は個性を消すと言ったが、給仕の中にはそれを消し切れていない奴もいた。
尾鎌 蛇那伊
だ。いや、制服姿の彼は、普段の――女性口調や濃い化粧などという――個性は消していた。しかし、鍛えた肉体は給仕服の上からもわかる。その身体でぴんと背筋を伸ばし、「お嬢様、お飲み物は如何ですか?」などと低いバリトンヴォイスで尋ねるものだから、逆に目立っていたのだ。
「言嗣さん! お嬢様、って言われましたよー? りぃ嬉しいですぅ!」
蛇那伊が声を掛けたのは、乗船時に見かけた
畑生 言嗣
と
葛城 璃人
のカップルだった。
言嗣が蛇那伊に尋ねる。
「ジンジャーエールはあるかな。それと彼女にはオレンジジュースを」
「かしこまりました。どうぞ」
蛇那伊からグラスを受け取ると璃人は「ねえねえ聞いてくださいー!」と蛇那伊に話しかけた。
「言嗣さんてば、ご実家から送られてきたこんな素敵なパーティの招待状を、はじめ破って捨てようとしていたんですよー?」
「おや、そうですか」と蛇那伊は例のバリトンヴォイスで相槌を打つ。
言嗣は肩をすくめた。
「どうせ誰も行かぬからと盥回しに送ってきたのさ。まったく、私はこういうモノには余り興味がないと言うのに……」
「りぃはあります! 大ありです!」
「だから連れてきてやったろう?」
「えへへ、ありがとうございます。ねえ、給仕さん、このドレスどうですかー? 元デザイナーなおばあちゃんが作ったのを借りてきたんですー。桃色のプリンセスラインのショート丈カクテルドレス。胸元にはたっぷりフラワー。子供らしさだって武器ですよぉ?」
「とてもキュートですよ。おばあさまはさぞかし、名のある方だったのでしょうね」
蛇那伊は璃人が求めているであろう言葉をすかさず述べる。璃人の表情が花のようにほころんだ。
「んー、それがー、おばあちゃん、詳しいことは教えてくださらないんですよねー。……それにしても、です。やっぱり、ジガント・ルアのドレスを着ている方、結構いますねー。新作のドレスも楽しみです。はうう……りぃも着てみたいのですよー……」
「ふむ、何なら葛城君もモデルになるかい?」
突如、そんなことを言いだしたのは言嗣だ。
「えええ? 言嗣さん何を言ってっ!? モデルに混ざるなんて無理に決まってるのですよー!?」
「何、少し話をつければ可能だろう……性別など問題ない、いまさらだね」
「えっええ? 本当に?」
そのとき、おののく璃人に声を掛けたのは、奇抜なピンクの髪をおかっぱに切りそろえた細身の女だった。化粧は濃く、若くはない。
「あら、モデル希望? 構わないわよ」
「えっ、えっ? あの、どちらさまでしょーかー……」
「ウフフ、モデルを採用する権限のある者、よ。今日のドレスは、あなたみたいな若いコにも着て欲しいと思って作ったドレスなの。そっちの彼みたいなコがプレゼントとして買ってくれたら、さらに言うことないわね」
またあとでね、と女はウィンクして、つかつかとステージへと上がって行った。
照明が落とされた。
スポットライトが、女を照らし出す。
女がマイクを手にすると、会場は波が引くように静まった。
「皆様。本日は、夜の女帝号にご乗船いただき、誠にありがとうございます。このような素晴らしい場所をお借りしてショーを行えることを光栄に思っております。わたくし、本日のジガント・ルア新作ドレス発表会の演出兼メイン・デザイナーを務めさせていただいております、シブカワと申します」
女――シブカワが一礼し、大きな拍手が沸き起こった。
「皆様お待ちかねのショーは、20時ごろのスタートを予定しております。それまでどうぞ、ご歓談くださいませ。なお、本日、ボディチェックなどでご迷惑やご心配をお掛けいたしておりますこと、お詫び申し上げます。もしかしたら、ショーの最中、皆様にとって予期せぬハプニングが起こるかもしれません。その際は、どうぞ慌てず、落ち着いて行動してくださいますようお願い申し上げます」
シブカワはここで、にやり、と笑って見せた。
うまい。
これで、万が一ショーの最中に何か起こっても、予め用意された演出のように見せかけることができるかもしれない。こういう形で、ジガント・ルアは先手を打ってきたか。
シブカワがグラスを掲げた。客たちもそれに倣う。
「乾杯」
グラスを交し合う音が、広間に響いた。
◇
シブカワがショーの準備があるからと去り、客たちの歓談が始まって間もなく。
正式の招待状を持っている、と言っていた
加瀬 礼二
がこちらに目配せしてきた。どうやら、エレノアから監視カメラなどの情報を受け取った、ということのようだ。
彼の傍らには、ショートカットで翡翠色のナイトドレスを着た
弥逢 遊琳
がいて、甘えるように腕を絡めている。彼は――そう、遊琳は「彼」だ――肩と胸元を、シフォンストールで隠していた。素晴らしい化けっぷりだった。知らなければ、男だなんて思いもしないだろう。
「お飲み物をどうぞ。……こんなところで会うなんてな。加瀬んちくらいになると招待状が届くのか?」
給仕服の
如月 庚
が、礼二に飲みものを手渡しながらいぶかしげにそう言った。
「ええまあ。如月さんは、今日はこちらでお勤めですか」
「バイト先のクラブの延長で、な。さっき
岩国
も見かけたが……まさか、おかしなことを企んでるんじゃないだろうな」
「まさか。今日はあの方とは別口ですし」
礼二は傍らの遊琳を引き寄せて笑った。
「ただのデートですよ」
礼二のその言葉を聞くと、遊琳は嬉しそうに礼二の肩にしなだれかかった。
そして、遊琳は媚びた笑みを庚にも向けて言った。
「そうですよ。今日何か起こるとしたら、それは私たちじゃありませんよ」
そのとおりだ。今宵動く輩は、おそらく他にいる――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月17日
参加申し込みの期限
2013年07月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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