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夜の女帝号、洋上の宴
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口火を切ったのは
草薙 龍八
だった。
リンコの「私情は極力含まず、名前はわかりやすいようにファーストネームで統一して」との要請を受け入れる形で、話は始められた。
「もっとも名前なんかは仮名でも構わない。どうして指輪が偽物なのか、おおまかにそれがわかればいいの」
リンコはそう付け加えた。
だから、これから語られる物語は、すべてがリンコに伝えられたわけではない。それぞれの語り手の判断で、仮名や代名詞が用いられたり、伏せられたりした部分もあるということをお断りしておく。
●乗船:草薙龍八の視点1
星ヶ丘マリーナの桟橋に停泊した<夜の女帝号>へ乗船は、不穏な気配を孕みながら始まった。正装をした、ある種の訓練を受けていると思われる強面のスタッフが、乗船口でボディチェックを行っていた。招待状の確認はともかく、ボディチェックについては事前の情報にはなかったことだ。
それから、気になったのは名札だ。ファッションブランドらしく洒落たデザインにはなっていたが、名札についてはバイトやモデルも含めて乗客全員分が準備され、乗船時に招待状やスタッフリストと照らし合わせて、必ず見えるところに付けるように指示された。営業や交流も兼ねたパーティということで、おかしいと思った客はほとんどいなかったようだが、その実、不審者対策の意味合いが大きいのではないかと思われた。――もっとも、お蔭で名前が分かって重宝したが。シーノの情報が漏れているな、というのがこのときの感触だ。まあ、あれだけ派手に勧誘していたなら当然だが――この警備強化の件はあとで語ろう。
赤い羽根飾りをつけた黒の夜会ドレスで乗船しようとしていた
ナタリア・シシロヴァ
がボディチェックに引っ掛かり止められていた。どうやら、胸にエアガンを隠して乗り込もうとしたらしい。玩具だとかいって誤魔化そうとしていたようだが、押し問答の末、玩具でもエアガンの持ち込みはできないと取り上げられたようだ。ナタリアはモデルとしての乗船だったようで、エアガンを預けるとそのままモデル控室へと歩いて行った。
その後、客として乗船しようとした
畑生 言嗣
も、護身用催涙ガスを取り上げられていた。
「シーノといかいう輩に対する備えかね? だからこそ護身が必要だとは思わないのか?」
イタリアンスーツ――ナポリスタイルとかいうらしい――で正装した言嗣は、このようにボディチェックのスタッフに噛み付いていた。スタッフはそれでも頑なに「危険物のお持込みはご遠慮いただいております」と言い張るばかりだった。
「さて、シーノというのも怪しいが。警備班諸君、最も危ないのはそれに乗じてやってくる、または漁夫の利を得ようという者だよ。その辺り、気を付け給え」
桃色のドレスを着た連れの
葛城 璃人
が、尊大に胸を張る言嗣の裾を引いた。
「言嗣さん、そうやって煽って……誰がどこで聞いているかわからないんですから、反撃食らっても知りませんよー? 多少ならりぃが守れますけど……なーんてっ。えへへ、今日は言嗣さんがりぃをエスコートしてくださいねっ」
「ふん」
言嗣は面白くなさそうだったが、璃人が腕を絡めて宥めるように大広間へと連れて行った。
俺は、給仕のバイトとして夜の女帝号に乗り込んでいた。
豪華客船の船内というのは、一流のホテルによく似ている。敢えて言えば、階数を5デッキ、6デッキなどと呼ぶのが違うだろうか。船内は夜の女帝号の名にふさわしく、王宮を思わせるかのような装飾品で彩られていた。
俺はホテルのロビーにあたるエントランスホールに立ち、乗客に訊ねられたときに船内を案内する仕事を割り当てられていた。支給された白いシャツに黒のベスト、黒のパンツという男女共通の給仕服は、気配を隠すのにちょうど良かった。制服というのは良くも悪くも個性を消す。人間の脳というものは、こういう場で制服を着ている者のことを無意識に記憶から排除してしまいがちだ。まるでそこにいないかのように。
「想定より警備が厳しい件について」
灰色の髪を黒く染めて結い上げ、眼鏡と化粧で変装した
エレノア・エインズワース
が、俺の傍に立って視線を合わせず囁いてきた。彼女もバイトでの乗船組で、同様の給仕服を身に付けている。
俺は彼女の囁きに耳を傾けた。
「前もってシーノについて進言した者がいるようです。パーティ客が乗船してくる前に、監視カメラらしきものを設置している人物を見かけました」
「名前は分かるか」
「名札には
霧生 深雪
とありました。気になって、さりげなく様子を見守っておりましたら、このデッキの一番奥のスイートルームの前で、誰かと話をしているのが耳に入りました。『好きであんな格好するんじゃねぇんだからな! 仕方なくだ!』とかなんとか」
「どういう意味だ?」
「わかりませんわ。ただ、話の相手は、その後スイートルームに入ったようです」
「その人物については?」
「残念ながら」エレノアは首を振った。「私は曲がり角の壁のこちら側にいましたので顔は見えませんでした。ただ、警備の動きを見ていると、どうやらそこが警備本部のようになっているではないかと思われます。即席の監視カメラの映像などもそこに集められているのではないかと。……それと、これは、私が監視カメラではないかと怪しく思っているものの位置です」
エレノアは乗客リストに挟んだメモを、仕事の打ち合わせを装うようにして俺に手渡した。
「先の人物を見かけたとき、火災報知器を弄っておりましたので……よく見ますと、他とは型の違う新しそうな火災報知器がいくつかあったのです。カメラを仕込むためだと思われますが……パーティの行われる大広間はもちろん、各デッキの通路、モデルの控室にもありました。私も、実際に設置しているところを見かけなければ気づけなかったと思います。夜の女帝号が星ヶ丘マリーナに入港したのは今日の昼過ぎ……船自体は、ジガント・ルアの持ち物ではありませんから、そこからの準備だったのでしょう。私たちバイトが乗船するまえに仕掛けを終えるつもりが、間に合わなかったんでしょうね。最後のひとつ、という感じで焦っていたようでしたから。……私にとっては、運が良かったとしかいいようがありません。バイトとして早めに乗船しておいて正解でした。あるいは見落としもあるかもしれませんがご参考になれば」
「同じ情報を仲間にも流しておいてくれるか」
「もちろんです」
「助かる。――いらぬ世話だとは思うが、この警備の強化、あんたは大丈夫なのか?」
「あら……ご心配いただけるなんて。けれど、大丈夫です。私にはこれがあれば十分ですから」
彼女が取り出したのはポケットティッシュだった。
「これならボディチェックに引っかかるなどありうるはずもないでしょう? 疑う者などいませんし、仮に疑われてもすこし風邪気味で、などと言えば十分。そしてこれに、紙コップに入れた水をたっぷりかければ、あら不思議……ふふ、もしかしたら
『ステッラ・デッラ・コリーナ』で新興宗教団体を閉じ込めた手
をまた使うことになるかもしれません」
「なるほど」
「それでは私はお花畑に行ってまいりますのでこれで」
そういうとエレノアは立ち去り、女子トイレへと消えた。
花畑――トイレの隠語か。なるほど、あそこなら監視カメラの目をかいくぐって、必要な準備を整えることができるだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
神話・伝説
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月17日
参加申し込みの期限
2013年07月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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