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\ オーバータイム!/
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時刻は夜。
映画村を後にした
恵御納 夏朝
は、フィリアを連れてキャットロードを案内した。
「オー! いろんなお店がタクサンあって楽しいデスねー!!」
所狭しと個性的な店が並ぶキャットロードは、寝子島という場所を理解するのにうってつけである。商店街というものは、そこに暮らす人々の生活に密着し、その風土や文化の影響を色濃く受けるものなのだ。
「うーん、ココに来ただけでもネコジマがイイところだって分かりますネー!!」
フィリアは終始笑顔だった。商店街の軒先に並べられた商品を次から次へと手にとっては、キラキラと瞳を輝かせた。
しかし、そのどれひとつとして購入しようとはしないフィリアを見て、夏朝はそっと提案した。
「あの……寝子島に来た記念に、何かプレゼントしようか……あまり高いものでなければ」
「……アリガトゴザイマス! でも……今のところノーサンキューね……お金はアルんですよ、たぶん3オクくらい!!」
「3億?」
思わず夏朝は聞き返したが、明確な返答は得られなかった。ひょっとしたらお金がなくて欲しい物も買えないのだろうかと思い、夏朝なりに気を使ったのだが、デリケートな部分に触れてしまったのだろうか。それにしても3億とは……と思ったが、気を使わせないようにフィリアが冗談で誤魔化してくれたのだろう、と思うことにした。
「そう……? じゃああそこでソフトクリーム食べようよ……でも、一個は多いから、僕と半分こしてくれない?」
「あ、ソレナラ仕方ないですね! アイスの食べすぎは頭キーンしちゃいますからね! シカタナイシカタナイ!!」
どこまで本気なのか、フィリアは夏朝の手を引いてアイス屋を覗き込んだ。
「ウーンと……コレがおいしいデス!!」
『寝子島名物、サンマさんアイス』
「……うん、わかった。フィリアさんがいいと言うなら……」
まぁまさかサンマは入っていないだろうと、夏朝はそれをひとつ注文して、スプーンをふたつ貰った。
ベンチに並んで腰掛けて、アイスを食べる。
「おいしい……ね」
「ハイ、コレおいしいんデスよ! 私の大好物デシタ!!」
「……?」
夏朝が考えているうちに、フィリアはすでにアイスを半分食べ終えて別の店に移動しようとしていた。
「……僕の聞き間違い、かな……?」
そして時刻は夜。
結局キャットロードを端から端まで堪能したフィリアは、夏朝が暮らす桜花寮のC棟の一人部屋に泊まっていたのである。風呂やトイレも個別についているので、部外者を招き入れても比較的秘密にしやすい。
二段ベッドが珍しいのか、夏朝の予備のパジャマを着込んだフィリアがはしゃぐ。
「わーい、二段ベッド初めて。ねえカーサ、私は上の段つかってもイイデスかー?」
「あ、うん。大丈夫だよ」
「ヒトリベヤいいですねー。コイビトも呼び放題デスー?」
「あはは……」
苦笑いで言及を避ける夏朝。
「それに……イロイロと秘密も隠し放題デスー?」
「ふふ……そうかも、ね」
内心、ちょっとだけドキリとしながら夏朝は答えた。キャットロードでもそうだったが、フィリアは時おり不思議な言動をすることがあった。もちろん、不慣れな土地、不慣れな言語との齟齬の範疇であると言われればそれまでなのだが。
「明日はお父さん、みつかるといいね……おやすみ」
「ハイ、アリガトーデス! おやすみなさーい」
☆
「あれ……フィリアさん?」
ふと夏朝は夜中に目を覚ました。なんとなく誰かの気配を感じたから目が覚めたということが分かる。そしてその誰かとは、今夜に限ってはフィリアでなくてはならない。
枕元に置かれた目覚まし時計に視線を移すと、午前2時。
「草木も眠る……か」
しゅるりとベッドから降りると、二段ベッドの上を確認した。するとやはり、そこで寝ている筈のフィリアがいない。
「……?」
軽く部屋を見渡すと、窓際に人影。探すまでもなく、フィリアはそこにいた。
「……フィリアさん?」
振り返らない。窓際に佇んだフィリアは、夜空に浮かんだ月を眺めている。
「どうしたの……眠れないの?」
詳しい事情は知らないが、見たこともない父親を探して知らない島に来ているのだ。何かナーバスになっていてもむしろ当然というべきだろう。夏朝はフィリアを安心させようと、後ろからそっと寄り添った。フィリアもまた夏朝に気付いていることが気配でわかる。
「……カーサ……」
「うん……綺麗だね」
ふたりで見上げる極上の月。その月があまりに綺麗で。
「カーサ、今日はどうもありがとう……みしらぬワタシを部屋にまでとめてくれて」
気付くのが遅れた。フィリアの雰囲気が日中のものとは違うことに。
「え……うん……」
カタコトの日本語で喋っていた筈のフィリアの流暢な日本語に戸惑いつつも、どうにか応対した。
しかし、次のフィリアの一言に、夏朝は驚かされることになる。
「でも……カーサのとなりは、いつもさびしそうね」
くるりと振り返った。
窓から差し込む月光をバックにまっすぐ夏朝を見つめる表情のないフィリアは、日中とはまるで別人だ。
「ワタシと遊んでいるときも、ほんとうはだれか……もうひとりにいてほしかったんだよね」
もうひとり。その単語に、心臓を鷲づかみにされたような衝撃が走った。
限られた人間しか知らないことだが、夏朝の中には『夏夜』という別人格がいる。もちろん、それをフィリアに話したわけもない。確かにキャットロードを後にする時、もしここにもうひとりの人間として夏夜がいて、ふたりでフィリアを案内できていたらいいのに、と確かに思った。思いはしたのだが。
「フィリア……さん?」
しかしそれとて半ば無意識下でのことである。フィリアはそれを敏感に読み取っていたというのだろうか。もしそうだとしたら、勘がいいとかいうレベルをはるかに超えている。
半歩。夏朝はわずかに半歩後ずさった。
「ごめんなさい……無遠慮にふれていいことではなかったわね……なにしろ、ねぼけているものだから」
ふらりと、フィリアの体勢が崩れる。
「あっ」
反射的に夏朝はフィリアの身体を支えた。夏朝の腕の中で、フィリアは消え入るような小声で囁いた。
「カーサ……やさしいひと……ワタシにその悩みを解いてあげることはできないけれど……どうか悩まないで……そのひとのことを……愛してあげて……」
「……フィリア……さん……」
フィリアの囁きはやがて寝息に変わった。
「寝てる……」
夏朝は、フィリアをそっと抱き上げて、ベッドの下の段に寝かせてあげた。そこでフィリアの身体がずいぶんと軽いことに気付く。ひょっとしたら、同年代の子供よりもかなり軽いのではないだろうか。
「……フィリアさん、君はいったい……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月30日
参加申し込みの期限
2018年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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