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【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
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橙猫と灰猫をそれぞれ手に抱いた浴衣のお嬢さん二人が、ちょうちん散歩の受付前に仲良く並んでいる。
恵御納 夏朝
と
遠野 まほろ
はへちまコースにて参加を済ませれば、九夜山ロープウェイ内で移動の最中も会話を楽しむ。
「三夜湖の近くは、何回か来た事があるけど、周囲を散歩するのは珍しいかも……遠野さんは?」
「私も、あんまり無い、かなぁ」
「一緒だね」
「うん、一緒だね」
ほにゃり、ふんわり。
一つの提灯をそれぞれ手を重ねるようにして持ち合いながら、三夜湖コースを歩き出してからも絶えない笑顔二つ。
ふと、そこで夏朝はずっと目印で辿っていた灯りを見失ったのに気付く。
「……あれ、次の灯りはどこだっけ?」
「さっきあっちの方に……うん? ほんとだ、どこだろう……」
可憐な笑顔たちが途方に暮れそうになる直前、上空の雲がゆっくり流れるのが見えた。
……否、あれは風で流れているのでは無い? ……こっちに来てる……?
ほとんど同じ身長で、横並びなこげ茶と黒の瞳が同時にその雲の不可思議な動きを捉える。
「神魂の影響かな」
「やっぱりそう……かな。近づいてきてる、ね」
「あれ? 何だか形が変わって……?」
自分たちのとうとう正面までやってきた雲に、驚くことなく、ただお互いに提灯持つ手同士をぎゅっと握り合って見守っていれば、モクモク形状を変え出して。
「……わぁ、可愛い猫さん! な雲さん!」
猫さんへの愛は常に心から溢れる準備万端な夏朝が、いち早くその形に反応して雲へと近寄ろうと足を踏み出した。
華やいだ声色を聞いて、まほろもクスッと小さく微笑んでから夏朝の歩調に合わせるように、一緒に雲へと歩き出す。
暫し、猫雲さんを観察するように堪能していれば、たまたまそれへと手が触れたまほろが発見した。
「あ、触れる」
「え! ………ホントだぁ!」
「夏朝ちゃん、乗れるみたいだね」
「わぁ、わぁっ、ふっかふかの雲さん! ……あれ、ふわふわ浮き上がってる?」
「ふふ、じゃあ空中散歩だ!」
二人が乗ったのをまるで確認したかのように、猫雲さんは悠々と高度を増していって
あっという間に寝子島上空、雲の向こうへ。
「遠野さん、見て……天の川……綺麗……!」
「とっても近くに感じるね……! よかった、今日は星見えないかと思ったから」
「せっかくだから、願いを込めてみようか」
「七夕のお願い事?」
「うん。短冊に書くのが本当だけど……ここなら、織姫サマと彦星サマに、直接届きそうだなって」
「そうだね。折角天の川の見えるところにいるし、お願い、届けてみようか」
祈るように瞼を閉じて。それぞれの心に願いを想い描く。
―― 私はー……家族の健康かな? あとは……夏朝ちゃんや寝子島の人が幸せだと嬉しいなぁって。
未だ提灯持つ手に触れる、もう一つの体温を感じながらまほろは唱える。
思いやりに満ちた、自分以外の誰かを想うお願い事を。
もう一つの体温、夏朝の手は触れるまほろの手を感じながら、願い事を唱える前に少しの間。
―― 遠野さんになら聞かれてもいいかな……。あ、でも、まだ夏夜ちゃんの事紹介してなかったかも。
自分ではないもう一人の自分の存在。それは誰にでも受け入れられるものではないと思いつつも、
この人なら……という思いもあるわけで。
しかし、今突然話し出すには少々タイミングがずれてしまった気がして。
いつか、私以外の誰かにも夏夜ちゃんの事聞いてもらえるといいな。それが遠野さんなら、とても嬉しい……。
無意識な別の願いをこっそり心で呟いてから、改めて夏朝はぎゅっと閉じた瞼に力を込めた。
―― 僕と、別人格の夏夜ちゃんが……心身ともに分離して
二人並んで一緒に普通の年月を過ごし、一緒にフツウを守れますように……!
眠っているはずの、自分であり自分では無いぬくもりが、一瞬胸の奥で呼応するように灯った気がした。
「夏朝ちゃん、お願い、できた?」
「……うん、ありがとう大丈夫。あれ、雲さんがふわふわ降りてる……?」
自分が瞳を開けるまで、静かに待っていてくれたらしいまほろへと、ハルくんと共にこっくり頷いてみせてから猫雲さんが再び動き出したのに気付く。
……そっか、天の川を見せる為に僕等を乗せてくれたんだね。
きっと同じことを思ったのだろう。まほろも猫雲さんのお耳あたりを、そっと撫でて。
次第に、雲の向こうへと姿を消す星々を、夏朝とまほろは地上に着くまでずっと見上げていた。
雲さんが降りてきてくれた元の場所へと到着し。
浴衣着崩さないようお互い手助けしながらゆっくり下りた2人。
すると、また誰かを乗せに行くのか、夜空へ還るのか、猫雲さんはふわふわ浮き上がっていく。
「夜間飛行も天の川も、楽しかったよ……本当に、ありがとう……!」
「私も、雲の向こうが見れて楽しかった。気を付けて帰ってね」
夏朝が一度ぎゅぅっと猫雲さんへと抱き付いて。
まほろが見送るように手を振って。
猫雲さんもどこか喜ぶように、耳部分をぴこぴこ揺らして舞い上がって行った。
雲から下りた後は、見失ったのが嘘みたいに道標たる灯りを順調に巡って行き、まほろと夏朝は無事三夜湖一周コースをゴールする。
すっかり当たり前のようにして二人で握り合っていた一つの提灯を、スタッフさんへと返せば自然と言葉が口をつく。
「遠野さん……一緒に散歩してくれて、本当にありがとう!」
「私こそ、夏朝ちゃんと一緒できてよかったよ。こちらこそ、ありがとう」
最後のご挨拶のような言葉を交わし合うものの、どちらも足はまだ動き出さなかった。
名残惜しい。
そう感じているのは、もしかして自分だけではないのだろうか。
そんな勇気を抱けば、まほろはポツリと口を動かしてみる。
「おばあちゃんへのお土産、夏朝ちゃん、よかったら一緒に選んでくれる?」
「! もちろん!」
あともう少し。一緒にいられる。
消えた提灯の灯りを、再びその浴衣の花々へ照らしに二人は笑顔で屋台目指して歩き出すのだった。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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