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【七夕】灯りをつけましょ提灯に☆
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「おー、もう笹流しが始まってるな。俺らが遅い方か」
「特に興味ないって思ってやってなかったけどこうやって見ていくのもなんかいいもんだな……
昔よく笹の葉で船作って流したりしたよなー」
「正也はそういうの器用そうですねえ。わ……結構いろいろな形が流れてて面白か~」
「みんなオマタセ☆ ってか、俺と三宅サンだけなの? 流すの」
「俺、ブドーと違って流さなきゃいけない煩悩ナイシー」
「ほほぉ。つまりは、三宅さんも煩悩を流すのだと、そう言ってるんだな正也」
「ぎゃ! ち、ちがっ! ソウイウ意味ジャナク……!」
「きりのん、説明をよく聞いてなかったな?☆ これは流しながら願い事してもいいんだぜぃっ」
「なんだと!?」
「先に流しているわ……」
竹燈籠をスタッフから受け取っていた
三宅 葉月
と
志波 武道
が合流し、寝子高3年有志~ズは竹燈籠や笹飾り達がすでにいくつも流れゆく川の前までやってくる。
武道と葉月がそっと水へ寄って行くのを眺めながら。
「あー秋からもっと忙しくなってくのかなー……」
桐野 正也
の、なんとはなしに呟かれた言の葉。
それはお祭りを回ると決めた時から、全員が胸のどこかで思っていたものを浮上させる。
なんだか幻想的な光景だ。そうぼんやり抱いていた
高梨 煉
の脳裏にも、お祭りに行くと返事をした時に
言おうとして飲み込んだ言葉が思い出された。
『俺達にとって、高校最後の七夕まつりだな』
きっと、言わずとも皆分かっているのだろう。そう思われたから。
―― 武道も、正也も、みんなバラバラな道を行く。
自身も、海外へ留学し本格的に料理の勉強をしたい、という夢に向かった進路を携えている。
迷いがあるわけではないけれど、やはり、心のどこかでそれを少し寂しく思ってしまう己がいるのに、そっと苦笑いを漏らした。
自分が紡いだ言葉が、波のように引き返してくる。
正也は体育系の大学に進むべく塾通いをし始めていた。
次第に陸上へつぎ込む時間が減っていくのを感じているのを、日々はぐらかすように友人たちとの何でもない会話にいそしんでいるけれど。
もうぼちぼち、ちゃんと話したいとはどこかで考えている。
大切な人へと。先に卒業する自分との、未来の話が出来たらいい ――
ふと正也は胸に手をあて、よぎった気がした思いを追いかけるように、武道が水面に置こうとする竹燈籠の光をずっと見つめていた。
―― 流れてる数が多いから、見失わないように頑張らないとな!
そう意気込んで川の流れへと自身の竹燈籠を託した武道も、ゆっくりと、沢山の灯りがまるで何かを送り出すように揺蕩い流れる様子を見ていると、何故か無性に胸が締め付けられるのを実感する。
人を支える将来を想像していた。
しかしここ一年の間に体験する多くの出来事が、武道にまた別の道の存在を示してくるようで。
誰かを助けたい。助けられる自分で在りたい。そんな思いが強くなる。
支える事は、イコール、助けることに繋がる気もする。けれど……――
水の音。濃い蒼の中に乱れた気泡が無造作に吐き出される音が、耳の奥で響いた気がした。
「武道? どうかしたとですか?」
微動だに動かなくなった背中へ、
倉前 七瀬
から声が掛けらればハッと我に返る。
「はは、なーんかしんみりしちゃった☆」
「ああ、そうですね……僕も、こうやって寝子高生としてみなさんと過ごすのも今年で最後なんですよね、って思ってました」
「ズバリ☆ それー」
「今生の別れってわけでもないのに、大げさだな」
同じように感じては寂しさすら抱いていた煉が共感をこっそり隠し、あえて何でもないように
微笑みを投げた。
自分に言い聞かせるように。
この夏の光景をしっかりと目に焼き付けておこう。そう誓いながら。
「それでもさ、たまにはこういう息抜きしてこーぜ。
卒業まで忙しくしてました。で終わるのって勿体ないからさ!」
「そうだな……その勢いでまた来年も、暇があればまた参加しようぜ。このメンバーで」
「来年はどうなっとるかわからんけど、またみなさんと遊びたいです」
不確かな未来に靄がかかりそうになるのを、吹き飛ばずように正也から真っ直ぐな言葉が告げられる。
こういう所は敵わないだよな、なんて武道と煉が一瞬視線合わせ、煉から素直な賛同が口にされて。
七瀬もふにゃりと笑んで後に続いた。
「そういや、三宅は竹燈籠に何か込めたのか? アッイヤ! 煩悩とかの話じゃなくて! 願い事、とか!」
「そこで墓穴掘りに行くきりのんがスキ☆」
アワアワしながら尋ねる正也の言葉を受けて、とっくに竹燈籠を流して川べりにしゃがんだままだった葉月が、そっと視線を向ける。
「私は私の道しか歩けないし、歩きようがない……だから決めたの。私の道を歩きとおすと」
「(真理……!!)」
「(かっこいい……!!)」
男性陣の誰かの心の中で、そう叫ばれたようだった。
淡い光たちを受けて輝く、無機質な宝石色をまた川へと戻し。
葉月は物思いにふけっていた心を再び追想する。
最終学年として一学期もとうとう半ばを過ぎた。
―― 父からの妨害は、今のところはない……。
フランスの美術学校への留学の準備は着々と進んでいる。
けれど……近いうちにそれは必ず、有形無形の形で襲い掛かってくるであろうこともとうに覚悟して。
それでも、微かな水面の変化で簡単に揺らぐ儚い光たちを目にすれば、不安が生まれぬわけでは無く。
だから改めて決意を固めた。唱えて叶えようとする言霊にのせて。
いつしか誰も言葉を口にしなくなった頃。
それぞれが何かを胸に宿した頃。
葉月が立ち上がったのをきっかけに、武道が囁くように声を発した。
「そろそろ良い時間かな」
そうだな、と頷く面々。
なら、とまるでそよ風のようにあまりに自然に歩み出す葉月を見て、七瀬が少し慌てたように言葉を掛けた。
「三宅さーん、送るとですよ」
「大丈夫よ」
「いえー。夜道は女の子一人じゃ危なかですから」
「ハッ! そういやウォルター先生にもなんか言われたような!」
「言われなくとも俺は送る気だったけどな」
「俺もヨー☆」
「なんで『言われたから送る桐野』みたいな構図作るんだよ二人は!」
今にも闇夜に溶け込んで姿くらましそうな葉月を、総出で現世に固定するかの如く囲って送り届ける姿があったとか。
゚・*:.。..。.:*・゚★゚・*:.。..。.:*・゚
「結構買ったなー! こりゃ食べごたえあるぜー!」
「もんじゃ焼きにタコライスはいつ買ったんだろ。まぁいいか」
「よっしゃ、カンパーイ!」
場所を猫鳴館の縁側へと移し。
屋台での戦利品たちを縁にところ狭しと並べては、やっぱり準備されてた
酒浸 朱蘭
のろっこん酒を手に持って。
黒葛 瑞樹
もコップを掲げると、コーンッと朱蘭のコップへと鳴らせた。
その瞬間夜空を彩る大輪の花が、大きな音と共に咲き乱れた。
「たーまや~! こりゃもっと大勢で大宴会にでもなだれ込めば良かったかなぁ」
「そうだね。この食べ物の量も、僕たちだけで全部片づけられるかどうか」
「って、瑞樹なんだよー、あんま飲んでないじゃん?」
「いやあの、すぐ酔いが回っちゃうからさ」
「無礼講だぞー、飲めー!」
慌てる瑞樹を見ればムクムク湧く悪戯心。
朱蘭、にやり、と笑えば自分より小柄なその肩を組んで、顔も体もぴったりと寄せて酒(=水)を迫ってみたり。
「ちょ、ちょっと朱蘭、酔ってるにしても近いってばっ!」
「にゃにお~っ、あたしの酒が呑めないってのかぁ!」
「そんなことは言ってないからね!?」
赤と黒の浴衣が入り乱れる様子が、華やかな色たちに照らされ浮かび上がる。
押されれば逆らえず、朱蘭から勧められるままにグイグイと呑む羽目になった瑞樹。
またこのパターンか……とどこか諦め半分な目である。
―― 呑むといつもこうだけど、僕だって男なんだけどなぁ……。
体格や顔立ちのせいだろうけれど、異性相手だというのを全く気にした素振り見せない彼女の無防備さに
どきどきしながらも、自分の幸先が不安になったり。これから何回こういうことあるかなぁ、なんて。
それでも、この距離感が心地よくもあって。
回る酔いと上がる心拍数に、次第に瑞樹の意識が朦朧とし始める。
―― 冷静に考えると普通こういうのって逆じゃねっ?
朱蘭も決して我を忘れているわけでは無かった。
きゅるんと可愛らしい大きな瞳が見上げてくるのがたまらない、というおやじのような思考も認めるけれども。
そういや瑞樹は男なんだよな、と思い出す瞬間もあるわけで。
しかしこの辺りは、きっと深く考えたら負けな気がした。
性別を意識しない今のこの瞬間が楽しい、それでいいじゃないかと。
瑞樹に勧めた分だけ、同じ量を口に流し込んでいれば次第に朱蘭にも眠気がやってくる。
酔いつぶれたのはどちらが先だっただろうか。
花火もとうに終わった頃。縁側で肩を組み絡んだまま、その場でスヤスヤと眠ってしまう二人の姿があった。
意識が手放される直前、
『朝起きて酔いが醒めてたら、ちょっと恥ずかしいってレベルじゃないだろうなぁ』なんてお互い胸の内で囁いた声は
同時で重なり合っていたのだった。
そんな二人の寝姿を目撃した、とある猫鳴館住人は後に言う。
『一瞬、モザイク用風呂敷でも掛けようかと思ったけれど。ほら、自治会長だったから。
あ、多分これ問題ないやつだなーって結局放置しました』
これも信頼と愛である(たぶん)。
翌朝には、縁側で正座で向き合って何やらモジモジした後、誤魔化すような二つの笑い声などが
響いていたとか。
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あとがき
担当マスター:
蒼色クレヨン
ファンレターはマスターページから!
大変お待たせ致しましたー!!
改めまして、この度魂の全てを込めて執筆させていただきました蒼色クレヨンです!
七夕ゆかた祭り・夜の部、いかがでしたでしょうか?☆
これだけの人数様がいても、本当にお1人お1人がとても輝いていらっしゃって、
執筆中萌えの海に溺れたり眩しさに目が眩んだりと、
すこぶる楽しんでいた怪しい文房具でした!
これ程の文章を書かせていただいたのは、人生初だったのもあり
個人的には、『精進しなきゃ……orz』 という反省点も山のように出て来た次第ですが
おかげ様で気付けた点が数多く。とてもとても良いお勉強をさせていただきました。
あとは、ページ難しいですね!(赤裸々)
どうすれば皆様が少しでも見やすくなるかしら……っ
ページ数はやっぱり少ない方が良いのかしら……っ
でもでも各々方の見せ場的なのは1ページ取りたいし……っ
アドリブで別のページにも登場させちゃったら探すの難しいかしら……っ
などなど、当方の試行錯誤がダダ漏れたページ割り振りになっております←
しかして、本当に本当に、皆様を書かせていただけて光栄でした。
少しでも、ちょっぴりでも、各キャラ様への心の叫び(愛と悶え)が伝わると幸いです。
お1人お1人の下へ飛んで行って「アクションのここが特に萌えて!!」と本当は叫びたかった、
完全燃焼中な蒼色クレヨンでした。
またどこかの物語でお会いできますように……☆
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日常
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1000人
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102人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月22日
参加申し込みの期限
2018年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月29日 11時00分
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