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【七夕】ミルキーウェイに愛を叫べ 屋台も楽し~い♪
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見上げれば大きな笹の緑に大鳥居の赤、そして色とりどりの短冊と綺麗な青空。浴衣を着たたくさんの人が、願いを託した短冊を吊す鳥居の一角。そこに大切な家族に思いを馳せる2人がいた。
(今日は七夕……か)
タイラ・トラントゥール
は、まっさらな短冊を前に、小さく溜息をついた。
1年に1度だけ大切な人に会える織姫と彦星。越えられない距離を越え肌を触れ合わす喜びは如何ばかりか。彼の胸にはフランスと日本、離れて暮らす父親の面影が自然と思い浮かぶ。
寂しいなんて口にしない。そんな、小さな子供のような事。幼少から自立を促され育ってきたのだ。けれど。
知らない内に空いていた心の隙間に、タイラは躓いてしまったらしい。タイラはそんな自分を誤魔化すように、短冊と一緒に貰った金平糖を口にした。巫女さんから貰った青い金平糖。その甘さは思いがけず弱ってしまったタイラの心を慰めるはずだったのだが。
(……あれ?)
タイラは端正な眉をひそめた。柔らかな甘さはタイラの心の襞に忍び込み、奥底に潜めた彼の本音を溶かしていった。
心がひたひたと寂しさの海に沈んでいく。しばらく立ち尽くしていたタイラが短冊にそっと書き記したのは。
『家族といっしょにゆっくり出来ますように』
「ふっ……」
タイラは己の書いた短冊を見つめ、自嘲気味に笑みを浮かべた。
(神頼みの短冊にボクは何を書いてるんだろう)
こんな願いを両親に言って、親離れ出来ていないなどと思われたくない。一緒に住んでいた時だって、父親とベッタリいた訳ではなかった。けれども朝の挨拶だけは交わしていて。―――それだけでも、ボクは。
募る思いと寂しさ。タイラは気持ちを断ち切るようにその青い瞳を閉じた。
(短冊、貰っちゃった)
鳥居の前で
風見鶏 スグリ
は短冊を手に、ニッカリと笑った。
楽しそうなお祭りを逃す手はないとブラリと来てみた寝子島神社。人の波に流されるように立った鳥居の前で、綺麗な巫女さんから短冊と金平糖を渡された。
(フムフム、これをあのおっきな笹につける感じなんだネ~)
鳥居の両脇にある大きな笹にはひらひらと五色の短冊が揺れている。そんじゃま、自分もいっちょとスグリはペンを取った。
『姉ちゃんが元気になりますように』
(うちの姉ちゃん、また浮き沈み激しくなっているからなァ。叶うといいなァ……)
書いた短冊を笹に吊せば、何だか柄にもなくしんみりとなる。スグリはフン! と天を仰ぐと、先程貰った黄色の金平糖を口に放り込んだ。
「甘い物食べて、リフレッシュ~!」
……ところが。
(あれ、腹がめっちゃすいてきた~ッ?!)
そうなのだ。普通は空腹を抑えるはずの甘みが、どんどんスグリの空腹感を増していっているのだ。
「ウワ~ンッ」
これはもたもたしていられない。屋台で何か食べ物でも探そうかとスグリは辺りをキョロリと見渡す。と、彼の目がパシパシと瞬いた。
(ん!? あそこにいるのはうちのゲームカフェに来てくれたお客様ッ)
スグリの視線の先、短冊を書くテーブルの一角に、金髪の少年の姿がある。見知った顔にすぐ声をかけようとしたスグリだが、ふとその上げかけた手を止めた。スグリはとてとてと彼に近付いていった。
「ソレ、吊さないんデスカ~?」
背後からのスグリの声に、タイラはビクリと両肩を上げ振り返った。
「だ、誰……あっ、お前はこの前の不審者!?」
あの時の言いようのない恐怖が蘇る。タイラは思わずくしゃりと短冊を握りつぶし、体を強ばらせてじりじりと後ずさりした。
(ウェェン、警戒されてるナァ……)
手負いの小さな虎のように警戒心剝き出しで自分を見つめるタイラに、スグリは苦笑しながら肩を落とした。
(まあでも、しょうがないか、かなり迷惑かけたもんネ。……ちゃんと謝ろう!)
元々テンションは高めだから、あの時の自分が全く違うとは言い切れないけど。それでもやっぱりこの少年に恐怖を与えたのは間違いないし。
スグリはタイラの目の前で潔くバッと頭を下げた。
「あの……! この間はゴメンナサイッ。あの時は熱があって異様にハイになっていたようで……!」
「な、なら……あの日だけが特別おかしかったとでも言うのか!?」
「そうなんデスと言っても言い訳にしかならないかもだけど……いやほんとに申し訳ないデス。テンション高すぎだったよネ、怖がらせてスミマセンでした!」
戸惑いながらもガウと噛みつくタイラにスグリは再び素直に頭を下げる。その畳みかけるような謝罪と以前と違う様子にタイラは混乱した。
(あの時も今日も。ボクの気分が優れない時に、どうしてコイツと出会ってしまうんだ?)
そんな事を思えば手の中の短冊に意識がいってしまう。タイラの表情に翳りが出たのを、スグリは見逃さなかった。
「アレ……? なんだか元気なさげ?」
「別にどうもしない! ボクの事を勝手に決めつけるな!!」
ズバリ言い当てられタイラは赤くなりながらカッと言い返す。そして手にしていた短冊をスグリから隠すように慌ててポケットに仕舞い込んだのだが。
「ソレ、短冊デショ? 何で吊さないんデスカ?」
またもやスグリが目敏く指摘してしまい、手負いの子虎は大いに吠えた。
「う、うるさーい! これはなんでもないものだっ」
(ヒエッ、違った……!? 反論されてしまった)
スグリはタイラの勢いにびっくりして肩を竦める。しかし今日の彼は通常運転なので、相手の事がよく見える。やはりどうしても、目の前の少年の様子が気になった。
(また怖がらせちゃったかな……? それとも何かあったとか?)
とにかくこのままほっとける感じじゃない。スグリはちょっと考えていたが、パッと顔を上げると笑顔を見せた。
「そ~だ! この間のお詫びしたいし、屋台で何か奢りたいなァ。どう?」
「ど、どうって……」
タイラは少したじろいでしまった。ガウと噛みついてみたら甘いお菓子だった。そんな感じで勢いを失ってしまったタイラの心。戸惑いと気恥ずかしさが彼を包んだ。
(なんでボクがコイツに奢ってもらわなければならないんだ)
スグリはにこにこしながらもタイラを見守っている。まるで自分を心配しているかのようなその瞳は、年上ならではの余裕すら感じられ、タイラはムウッと眉を顰めた。が、しかし。
(独りでいるよりかは……マシかもしれない)
父の事を思い出してからどうしてか心が弱っているようだ。それに目の前にいるこの男……どうやら今日は少しまとも、か?
タイラは横目でちらちらとスグリを観察していたが、フンと尊大に腕を組んだ。
「そんなに言うのならば奢らせてやる! だがボクが簡単に満足するなどと思うなよ」
「あ、よかった~! ウンウン、いっぱい食べまショウ! 実はボク、すっごくお腹空いちゃって☆」
ほぐれたタイラの様子にスグリは内心胸を撫で下ろす。そしてちょっとゴソゴソと荷物を探ると、小さな紙をタイラの目の前に出した。
「それともしよかったら、うちの店のスイーツ無料券をどうぞ! またお話したいし、受け取ってもらえると嬉しいデスッ」
タイラはスグリの手の中を見ながら目をパチクリ。ちょっとの間考えているようだったが、やや眉を顰めゆっくりとチケットを受け取った。小さくこう呟きながら。
「まぁ……あの喫茶店の料理は美味かったからな。お前がまともだというならば、また行ってやらなくもない……」
その呟きはしっかりとスグリの耳に届く。スグリは満面の笑みで勢いよく頷いた。
「ハイ! 是非お待ちしておりマス♪」
「いや、絶対行くと言った訳ではないぞ!」
「ウンウン、了解デス☆ それより、何食べマス? ボクほんとお腹空いちゃってて」
「わ、分かったから腕を引っ張るなー!」
ワイワイと2人の姿が人混みに消えていく。ポケットに忍ばせたタイラの寂しさは、スグリの登場でどうやら出番をなくしたようだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月15日
参加申し込みの期限
2018年09月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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