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風鈴の誘い
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チャイナ服にお団子頭。元気に腕を振って
煌 白燕
が道なりにゆく。
頭髪と肌が白く、目は艶やかなルビーのように赤い。それとなく人目を引いた。本人は気にした素振りを見せず、星ヶ丘の住宅街を黙々と歩いていた。
突然の風に見舞われる。白燕は両目を閉じた。
チリン、チリリン。
耳は不思議な音を拾っていた。
「口にゴミが入ったではないか」
少し怒り気味で目を開けた。
舗装された道は石畳となった。両側には屋台が並び、奥の方まで連なっていた。
「中国とは違う。でも、わかるぞ! これは祭りだ!」
興奮した様子で目を輝かせた。数々の屋台を見て身振りが大きくなった。
劉 忠星
は真顔で立っていた。
「お祭りのようですね」
浴衣姿の人々が石畳を行き交う。両側に占める屋台の数々に目を向けては笑顔で立ち寄った。
唐突な環境の変化を冷静な目で見ていく。
前方にいる小さな女の子に目が留まる。白い髪をお団子に結い上げていた。落ち着きのない様子に無邪気さが表れて忠星の口元が緩む。
滑るように歩いて声を掛けた。
「白燕様、お困りなことはありませんか」
「忠星も着ていたのか! それは浴衣だな。似合っているではないか」
「私が浴衣?」
見ると黒地に丸い碁石が染め付けられていた。
「ありがとうございます。白燕様も浴衣がよくお似合いですよ」
「浴衣だと!」
急いで確認する。白地に赤い曼珠沙華が鮮やかに咲き誇る。
「確かに浴衣だ! 白と赤が実によい! 最高ではないか!」
「おっしゃる通りです」
「よし、祭りを楽しむか! 忠星、私に続くのだ!」
駆け出そうとする白燕の手を忠星が優しく握る。
「大勢の人がいます。迷子にならないように一緒に見て回りましょう」
「う、うむ、そうだな。今日は、よろしく頼む」
白燕は繋いだ手をじっと見る。喜びがじわじわと顔に表れた。
二人は並んで歩き出す。朗らかな人々に混ざって左右の屋台に目を向ける。
「あれだ! あれ、やりたい!」
白燕は繋いでいた手を揺すり、一方を指差した。一目で忠星の表情が厳しくなる。
「白燕様、わかっていますか? 金魚すくいの金魚は生きています。単なる玩具ではありません」
「わかっている! 取れれば大事に育てる! だから、よいか?」
「わかりました。支払いは私にお任せください」
狐面を被った店主に料金を支払った。
「どれを狙うか」
紙のポイを手にした白燕は水槽の中を覗き込む。赤い金魚が集まっていたところにポイを突っ込む。掬い上げる前に花火のように周囲に散り散りとなった。
「少し大胆に攻めすぎたか」
隅の方にいた黒い金魚に目を付けた。尾びれの方からポイを入れてゆっくりと追い掛ける。その速度に合わせるかのように身をくねらせて逃げてゆく。
「追い付かないではないか」
手に力が籠る。すると黒い金魚は全力で逃げ出した。
「むむ、意外と難しい」
「もう少し肩の力を抜いてみてはいかがでしょうか」
「そうはいうが……」
水面に波紋が広がらないようにそっとポイを入れる。近くにいた金魚に近付けると緩やかに離れていく。別の一匹に狙いを変えたものの、尾びれであしらうように逃げていった。
白燕は項垂れた。
「ぜんぜん、すくえない……」
「もう少し角度を考えて、そっと動かせばどうでしょうか」
「もう、わからない! 忠星が手本を見せるのだ!」
膨れっ面を隠そうともしない。荒い手付きで金魚を追い回す。
「では、私も挑戦してみましょう」
忠星は白燕の隣にしゃがんだ。水面に浮かせた容器を指で引き寄せて構える。手始めに近くの金魚にポイを近づけた。素早く逃げられた。
「思った以上に手強いですね」
「うむ、その通りだ」
どこか嬉しそうな顔で返した。
忠星は金魚の動きを目で追う。わくわくした顔で白燕は見ていた。
滑らかに動いた。ポイは水面を薄く切るように入れられ、二匹の金魚を同時に掬って容器に流し込んだ。
「取れましたね」
「おおっ! 凄いではないか!」
「今回は上手くいきました」
「負けてはいられないな!」
白燕は袖を捲って挑んだ。気負い過ぎてポイは呆気なく破れた。
「ググ、金魚ども、やるではないか。忠星はどうだ?」
「デメキンにやられました」
大穴が開いたポイを覗き込むような姿で見せる。
二人の挑戦は終わった。再び手を繋いで人の流れに乗る。
白燕は巾着のようなビニール袋を顔の前に持ってきた。中では赤と黒の金魚が寄り添うように泳いでいる。
「赤は私だな! 黒は忠星だ!」
「私と白燕様に似ていますか?」
忠星は顔を寄せた。
「仲が良いところがそっくりだ!」
「白燕様……」
小さな主人の笑顔を忠星は眩しそうに見詰めた。
「甘い匂いがする! あれ、あれだ!」
即座に興味はリンゴ飴に移った。白燕に引っ張られる中、忠星は柔らかい笑みを浮かべた。
「店主、リンゴ飴を一つもらうぞ!」
「少々、大きいように思うのですが。白燕様、お一人で食べ切れますか?」
「ならば半分こだ!」
「私とそのようなことを……まぁ、今回だけですよ」
渋々といった状態でリンゴ飴を購入した。
「おお、本当に大きいな!」
白燕はリンゴ飴を回しながら眺める。決めた一箇所に齧り付く。途中で歯が止められた。強引に一部を噛み切った。
「外はかたいが、中はジューシーだな」
食べながら感想を口にした。頻りに顎を動かす。
「あれだな。アゴがきたえられるな、これは」
「そのような食べ物ではないと思いますが」
「味は良いぞ。うむ、悪くないな」
言葉数が減って口をもぐもぐさせる。動きが遅くなってきた。
「約束通り、半分こだ!」
「これを私が食べるのですか」
言いながらも受け取った。踏み付けられたような形の物体を無表情となって食べた。
「味は悪くないぞ」
「……見た目が悪いです」
「それは、あるな!」
白燕は白い歯を見せて笑った。忠星は渋い表情で食べ切った。
二人は手を繋いだ。
「祭りは楽しいものだな!」
「そうですね」
「忠星のおかげだ!」
白燕は言い切った。返事を待たずに元気に歩き出す。忠星は歩幅を合わせた。
「本当に、良いものですね」
瞬きの瞬間、風景が一変した。二人は手を繋いだ状態で星ヶ丘の住宅街を歩いていた。
「戻ってきたようですね」
忠星は冷静な目で判断した。握っていた手が僅かに緩む。
「とても楽しかったな……」
白燕は握っていた手に力を込める。もう一方の手に視線を落とす。巾着のビニール袋の中では赤と黒の金魚が身を寄せ合っていた。
「また、こんな風に遊べるといいな」
「そうですね」
忠星は繋いだ手を離さなかった。実の妹に接するような眼差しを小さな主に向ける。
「そうだな!」
白燕は繋いだ手を勢いよく振った。大股で弾むようにして歩く。
「余所見をして転ばないようにして下さいね」
忠星は目元で笑って付いていった。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月22日
参加申し込みの期限
2018年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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