空には雲がない。
純度の高い青空が広がっている。
夏の主役と言わんばかりに太陽が燦然と輝く。
寝子島にいる人々は夏の気配を強く感じながら新しい一日を迎えていた。
チリン、チリリン。
どこからか風鈴の音が聞こえる。
それらしい物は見つからない。
ただ、風鈴は涼しげな音を届ける。
場所を選ばず、夏らしさを醸し出す。
気付けばあなたは星空の下にいた。
目の前には赤い鳥居に囲まれた石段がある。
上の方を見ると淡い光が零れていた。
あなたは誘われるように石段を上がっていく。
最上段に辿り着く。表情が驚き、笑みが零れる。
石畳を挟むようにして多くの屋台が出ていた。
店主は狐のお面を被って陽気に客引きに勤しむ。
あなたは目移りしながらも奥へと向かう。
太鼓と笛の音が耳に届く。無意識で足を速めた。
大きな広場に出た。中央の櫓を囲むようにして人々が躍っていた。
風鈴は涼しげな夏を運んできた。
今回のシナリオは風鈴の音が夜の夏祭りに誘います。
石段を上がれば、そこは夏をギュッと詰め込んだ空間が広がっています。
詳しい内容は下記をご覧ください。
○★○ 今回の舞台 ○★○
風鈴の音を聞いた者だけが夜の夏祭り会場に誘われる。
PLが望めば服装を変化させることができる(例:アサガオ柄の浴衣、祭りに相応しい法被など)。
元の状態に戻るタイミングはアクションで決める。夏祭り会場で過ごした時間は一秒に満たない為、
現実に影響を与えることはない。
※現実に立ち返ると服装は元に戻っている。
○★○ 数々の屋台 ○★○
射的屋には色々な景品が用意されている(例:ゼリンの縫い包み、カプセルギアのセットなど)。
金魚すくいは紙のポイを使用して掬う(泳いでいるものは黒のデメキン、赤い金魚、小さなゼニガメなど)。
お面屋には様々な面が揃えられ、値段は一律で五百円となっている(例:ヒーロー物、ヒロイン物、戦隊物など)。
飲食の種類は豊富で訪れた者達の腹を満たす(例:焼きそば、たこ焼き、綿飴、ジュース、ラムネ、ビールなど)。
※景品等は持ち帰ることができる。アイテム化も可能。
○★○ 広場の櫓 ○★○
奥まった場所に大きな広場があり、その中心には紅白幕に覆われた櫓が設置されている。
櫓の上ではマイクを持った糸目の人物が歌を披露。狐のお面を被った二人の人物は太鼓と横笛で場を盛り上げる。
櫓の上の飛び入り参加も可能(例:サックスを吹く、ソロのギター演奏、自作の歌を聴かせるなど)。
櫓を取り囲むように人々がいて音楽に合わせて踊っている。PC以外は全員、同じ狐のお面を被っている。
説明は以上になります。
「平日、休日」の区別はありません。
時間帯の制限もなく、風鈴の音で祭り会場に誘われます。
吹奏楽部で練習中に楽器と共に飛び入り参加、なんてことも。
制服が舞台衣装に変わって美声を聴かせることもできますよ。
帰りが遅くなった会社員に屋台は魅力的です。焼きそばとビールのコンボで昇天しちゃいます。
GAを組んで仲睦まじくお祭りを楽しむのもいいですね。二人にとって素敵な一日になるでしょう。
え、櫓の上で歌っている人物ですか? 糸目の人はノリがいいですよ、はい。
風鈴の音が誘う、どこか懐かしい夏祭りを楽しんでください。