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【ふたりのキャバリア】
ある日の、ちょっとしたメールでのやりとりでした。
『先輩。誕生日っていつですか?』
『私? もうすぐよ』
画面に横たわる日付を見つめて、
呉井 弦月
はちょっぴり後悔。
「もっと早く聞いておけば良かったな……」
お世話になっている先輩、
貴家 衿花
の誕生日がふと気になり尋ねてみたら、その日はもうあと何日かで訪れるのだとか。プレゼントなどしようかとぼんやり考えていた弦月は、少々焦ることになってしまいました。
「急いでプレゼントを探しに行かないと」
さっそく街へでも出かけて……と出かける支度をしていたところへ、再びのメールが届きます。
『お祝いしてくれるのは嬉しいけど、あまり無理しないでね? 言葉だけでも嬉しいから』
「先輩らしいな」
メガネの向こうで恐縮する、青みがかったあの瞳が目に浮かんで、悠月はくすりと笑いました。
(プレゼント……くれるのかしら)
無理しないでね、と伝えた気持ちは本当です。衿花が中学生の頃から付き合いのある後輩ですし、あまり高価なものを買わせてしまったりするのは忍びないのです。
けれど。
「……~~~っ♪」
衿花は人知れず、足をばたばたばた。それこそ、後輩くんには見せられない光景かもしれません。
(だって、本当はすごく楽しみにしちゃってるんだもの……)
こんなにそわそわとした気持ちで、誕生日の当日まで、いつものように過ごせるでしょうか? クールでかっこいい先輩でいられるでしょうか?
ちょっぴり不安な、けれど期待で胸いっぱいな衿花です。
さて、なにを贈ろうか? と考えた時。弦月には、いつか先輩の言っていた言葉が思い浮かびました。
「先輩、確かキャバリアを飼ってるって言っていたっけ」
キャバリア・キング・チャールス・スパニエル、なんていかにも高貴な名前が示すとおり、愛らしくも優雅な身のこなしが特徴の小型犬です。衿花の佇まいにはなんとピッタリなことでしょう……というのは、弦月のイメージですけれど。
「……よしっ」
弦月は、キャバリアをモチーフにしたグッズを探してみることにしました。
まずは雑貨屋さんなど覗いてみますと、
「ブックスタンド……ペンケース……マグカップ……キーホルダー」
思ったより豊富なラインナップがずらずらり、目移りしてしまうほどです。
この中から先輩に一番ピッタリな品物を選び出すのが、弦月に課せられた使命……! とまでは言わずとも、品定めする弦月の表情はまさしく真剣そのもの。
その後も何軒かお店をまわり、キャバリアグッズを探し求めていた中で、
「……! これはどうだろう?」
ふと手に取った、とある品。
気に入ってもらえるかな? 喜んでもらえるかな? としばしの葛藤の末に、
「いや。悩んでても仕方ない。直感を信じよう」
弦月はそれを購入し、衿花へメールを送りました。
『先輩。誕生日の日の放課後、寝子高の校門前で待ち合わせしませんか?』
とく。とく。とく。いつもよりことさら大きくなくとも、胸に規則正しく鳴る鼓動のリズムは、衿花を翻弄してやみません。
その日の授業は、いささか上の空であったことは否めません。どきどき。そわそわ。気になって仕方がないのです。
(……ふふ)
だからといって、イヤな感じではありません。このそわそわはむしろ心地よくて、なんならずうっと浸っていたいくらいです。
(放課後。楽しみね)
後輩の弦月から誕生日プレゼントをくれると聞いて、はや数日。胸の弾みは当日に最高潮を迎えて、とく、とく、とくんと早鐘を打っています。
そんな落ち着かない自分が、衿花にはなんだか、楽しくてたまりません。
「それじゃあ、貴家。この問題解いてみて」
「えっ? あ、はい!」
物思いにふけっていたら、先生に当てられてしまいました。不意を突かれつつ、それでも表情は取り繕って、クールなまま。
そんなふうに授業をこなして、やけに長く感じられるホームルームを乗り越えたら、いよいよ!
(それじゃあ……い、いきますか!)
衿花が校門をくぐると、弦月とすぐに目が合いました。
「やだ。待たせちゃった?」
「いえ、今来たとこです」
ふわり。微笑んだ彼につられて、衿花の頬も緩みます。不思議な気分。彼といっしょにいるとなんだか、素の自分が顔を覗かせるような気がします。
他愛のない話をしながら並んで歩いて、学校の近くの公園へ。この時間はたまたま、ボールを蹴ったり砂遊びをする子どもたちの姿もなくて、静かな空気が流れておりました。
ふたりきり。隣り合ってベンチに腰かけたところで、満を持して……といったところでしょうか。
「えっと。今日は、時間割いてもらっちゃって。ありがとうございます」
「ううん、いいの」
「それじゃ……」
弦月は少し照れくさそうに笑いながら、あまり大きくない、けれど綺麗にラッピングされた平たい包みを手渡してくれました。
「貴家先輩。誕生日、おめでとうございます」
衿花の顔も、ふんわりほころびます。
「ありがとう。開けてもいい?」
彼がこくりとうなずいたのを合図に、ぺりりと包みを開いてみますと……中からひょいと顔を覗かせたのは、そう。
「! これ、キャバリア……! あ、ブックカバーね?」
「はい。その……初めて貴家先輩と会ったのは、図書室だったので。本を読まれるなら、ちょうどいいかなと思って」
「うん、うん。それに、私がキャバリアを飼ってるって言ったの、覚えてくれたのね? うわぁ……!」
いつもきりりとした衿花が、今日はなんだか隙だらけ。無防備に見えてしまって、弦月はどきりとしてしまいます。
「嬉しい。ありがとう……! 大事に使うわね」
すっかり気に入ったらしい衿花は、嬉しそうに愛らしいキャバリア柄のブックカバーを胸に抱きました。そうして、小さくつぶやきます。
「ふふ……あなたが三匹目ね」
衿花の家に暮らす二匹の犬たちのもとへ、新しい顔が仲間入りです。
いつになく油断してはしゃぎがちな衿花。後ほど我に返り、ぽわっと顔を赤らめたりするわけですけれど、それまではそんな可愛らしい姿を眺めていたいなと思う、弦月でありました。
帰り道。衿花は言いました。
「ね。呉井君のお誕生日は、いつ頃だったかしら? 12月?」
「僕ですか? はい、おっしゃるとおり12月ですけど……」
「じゃ、私も今日のお礼に、プレゼントでお祝いするから」
絶対するから、楽しみにしていてちょうだいね? と笑う彼女に言われたのでなければ、弦月も恐縮してしまっていたかもしれません。
「……はい! 先輩からのプレゼント、楽しみにしてます」
今度は弦月がそわそわ、どきどき。わくわく! 楽しい時間を過ごすことになりそうです。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
24人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月04日
参加申し込みの期限
2018年08月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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