紫陽花の花弁を伝う朝露が、きらり、きらり、日の光を照り返す。
　深く、濃く、鮮烈な青空は、彼女の纏う美しいドレスを思わせた。ぽっかり浮かんだ白雲は、胸元を飾るコサージュだ。朝からまぶしく降りそそぐ陽光が、自然と彼女のはにかみを想起させた。

「そっか。俺、今日、誕生日なんだ」


　普段となんら変わろうはずもない。目の前の光景もまた、変わり映えしない日常のワンシーンであるはずなのに。
　六月一日宮 檸檬の瞳に、見慣れた風景がいちいち輝いて映るのは、この日が一年に一度、たった一日の特別な日であるからだろうか。

　彼は今日、ひとつ年齢を重ねる。

「センパイも……覚えててくれてるかな」
　つぶやいた空の向こうで、白雲が彼の恋人の形を成した。

　彼女は、檸檬の誕生日を覚えていてくれるだろうか。あの素朴で愛らしい笑顔で、祝ってくれるだろうか。
　もしかしたら彼のため、なにかプレゼントでも用意してくれているのかもしれない。
　ふたりが共にしてきた時の積み重ねが、今日という日にきらびやかな結晶となるのかもしれない。

　６月。
　穏やかな風待月に生を受けた、全ての人々へ。祝福を！
　

担当ゲームマスター

墨谷幽

マスターコメント

サンプルアクション（1）

プレイヤーの目的・意図

これを機にＡくんと仲良しになりたい

キャラクターの目的・理由

Ａくんの誕生日と知って、少しだけお祝いを？

キャラクターの行動・手段

ＧＡ【ＡくんとＢくん】

学校で授業をサボってＡくんと体育館で卓球。

「お前、出席足りなくない？　代返頼んだ？　おいおい！　俺にも言えよー」
「お前さー、もしかして５組のあおいちゃん好きなんじゃねーの？　あいつ子どもっぽくね？」
「お前さー、もしかして３組のあやこちゃん好きなんじゃねーの？　え、おばはん？　熟女なめんなコラ！」

会話を楽しみつつ、変化球攻撃をがんがん繰り広げるぜ～。

「え、お前今日誕生日なの？　彼女もいないし、授業サボってるし、サイテーの日だな」

会話の中で、Ａくんの誕生日が今日ということを知る。
そして、最後はもちろん昼飯を賭けての勝負だ！

「おりゃあーーー！」

残り１球の勝負で、転んで失敗。
購買で一番高いサンドイッチを購入して、

「ふ。転んだのはわざとだよ。誕生日おめでとう」

サンプルアクション（2）

プレイヤーの目的・意図

これを機にキャラを大人にしたい

キャラクターの目的・理由

Ｃくん、よろしくお願いします

キャラクターの行動・手段

Ｃくんは登録されてない、架空のキャラクターです。
木天蓼工業高校の生徒です。

明日は誕生日、不良のＣくんとデート。
思い切って明日のことを言ってみる。
「明日、うちくる？」
恥ずかしいけど、なるべくさらりと言ってみる。
「親が２人とも出張でね、いないんだ。まったく、一人娘の誕生日に何やってんだか。ねえ？」
Ｃくんの煙草を吸う手がかすかに震えてるみたい。
でも、わたしもぶるぶる震えてるよー。
「誕生日のね、ケーキがあるんだ。ケーキだけ置いて、それでいいと思ってんのよ、あの親、まったく一人娘の誕生日に何やってんだか。ねえ？」

そんなわけで、誕生日は２人で部屋でいい雰囲気♪

朝起きて、予定より早く帰ってきた両親にあたふた。
「Ｃくん、ヤバい！　窓から出てって！！！」
とパンツ一丁の彼に靴を渡す。
ちなみに、うちのマンションは１２階で、私の部屋の窓には、ベランダとか何もなし。

サンプルアクション（3）

プレイヤーの目的・意図

ＮＰＣの美和先生と仲良くさせたい（でも変な空気になる）
アイテムも贈ってみたい（ますます変な空気に）

キャラクターの目的・理由

美和ちゃん先生、おめでとう！
きっと喜ぶに違いないから、これをプレゼントするわ

キャラクターの行動・手段

ＮＰＣに贈るアイテム：エレナ学習帳
http://rakkami.com/item/detail/1123
（アクション投稿期間中にプレゼント機能でプレゼントを忘れずに）

どこか自然な場所でばったり会って、
あら、美和ちゃん先生。お元気ですか？

先生って、私のファンですよね。
ファンは大切にしなくっちゃ（勘違い）

（ひょんなことから美和ちゃん先生の誕生日が今日だと知って）

あら、誕生日なのね。おめでとうございます！
歳を重ねるということは、素敵なことよね～（嫌味に聞こえてしまっても気づかない）

うん。先生にプレゼントをあげますわ！
ちょうどよかった。たまたま持ってたもので……（本当はたいてい持ち歩いてる）
素敵な物だから、きっと喜んでもらえると思います！

とカバンから「エレナ学習帳」というノートを出す
自分の顔写真がババーンと表紙に載ってる、意味不明なノートです

いいのいいの、遠慮しないでください
いいからいいからいいから！　先生が本当は私のファンだってことは、ちゃーんとわかってますから！

と先生の手に押しつけたりカバンに強引に入れたりして、満足して去っていく

今日はいいことしたわ～♪