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海の家『みなとねこ』の一日 《夏の準備編》
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「うん、ほなお願いします」
ひとつ頷いてから、日暮はふと声を潜めた。
「あんな、聞きたいことあんねん」
建物の裏手に偶然集った面々を手招きし、そっと尋ねる。
「海の家て、なにするん?」
「ふむ、そこからか」
大真面目な顔で問いかけられ、月詠は真昼の月よりも白い髪を揺らして首を傾げた。
「海の家なのかしら?」
大前提を問われてそれぞれに考え込む人々の間、ひょこん、と薄紅の頭が覗く。その場の人々の視線を集めて、
海月 珊瑚
ははにかんだように笑った。散歩をしていて、と水色の瞳を和ませる。大好きな海の話が聞こえて、いてもたってもいられなくなってしまった。
「海のことなら珊瑚ちゃんにお任せあれ!」
薄い胸を張り、毛先に行くにつれて水色へと色を変える髪を海風になびかせる。
「海の家は、海で遊んで疲れた人が休んだり、ご飯を食べたりするところなのだわ!」
元気いっぱいな珊瑚の言葉に、そうだね、と首是してから、月詠は人差し指を立てる。
「海の家とは、海水浴客をターゲットにした休憩施設である」
そう口にして、もう少し詳しく説明すべきかと緋色の瞳を細める。
「海岸近くの旅館とかが日中出してる事が多いかな。市から営業権を貰ってだな、……」
顎に手をあて事務的な話をしかけて、やめる。傍で話したくて堪らなさそうにうずうずとしている良太を見遣る。白衣を羽織り、どこかの先生のような風情の月詠の視線を受け、良太は思わずハイと元気よく挙手した。
「まず、食べ物売ってる!」
うん、と日暮が頷く。
「あと休むところと水着とか浮き輪も売ってる! あとあと、着替えるところとシャワーとかあったら良いんだぜ!」
今までに家族旅行で行った海辺を思い出しつつ、良太は指折り数える。視線を巡らせれば、建物の裏手には竹垣に囲まれた場所が見える。
「なんかそれっぽい施設あるから、あとは掃除してぴかぴかにしようぜ!」
「海で身体が冷えた人のための温泉もある海の家だなんて良すぎないかしら!?」
良太の視線を追いかけた珊瑚が華やいだ声をあげた。
「是非お手伝いさせて欲しいのだわ!」
「うん、……たのみます」
きらきらした海色の瞳に迫られ、猫の手も借りたい日暮はその勢いに負けて頭を下げる。
「シャワー室は必須です。水圧低くて水の出がイマイチだったりするんですよねー」
改装前の『みなとねこ』をデジタルカメラで撮影して回っていた美咲紀がふらりと会話に混ざりこんだ。賑やかになってくる家の裏の作戦会議場に、月詠は唇を緩める。
「更衣室とシャワーは使えるようにしないとね」
となれば、まず手をつけるべきは全体的な補修からか。瞳を理知的に笑ませ、月詠は手伝いの面々に圧されっ放しな雇われ店主を見仰ぐ。
「木材はあるかな? ないなら発注しようか」
「助かる」
伝手を頼れば良い木材も手に入る、と心強い発言をする月詠に、日暮は両手を合わせた。
補修に必要な材料について話を詰め始める月詠と日暮を横目に、悠月は海の家についての記憶を辿る。
(いざ手伝いに来てみたが)
海の家についての知識はテレビで見た程度のものしか擁していない。
(とりあえず白くて、)
海風に晒され錆びつき、屋根も壁も全体的に錆びて赤茶けた『みなとねこ』を眺める。
(……表にテーブルとパラソルがいくつかあった)
振り返って表を見ても、あるのは古びた自動販売機と座れば砕けそうな飲料メーカーのロゴ入りベンチばかり。テレビで見た『海の家』とは大分様子が違う。
(まあ、そこまでいかなくても)
「日除けができて座れる場所があれば便利かもしれないな」
「そうそう、床板の上にゴザがあったりするのです! 長机の前で怠惰に座り込みながらかき氷食べたりすいか食べたり!」
力説する美咲紀の知る『海の家』は、悠月の知るものとは別もののようだった。
「お腹がすいたら具の見えないカレーに『肉入ってんの?』とか文句垂れたり、野菜ばっかりの焼きそばに『肉入ってんの?』とか言ってみたりしつつ楽しむ……そんなのですよー!」
「そう、……なのか?」
「そうそう、しってるよ!」
あまりの力説っぷりに赤銅の睫毛をしばたたかせるばかりの悠月に、背後から現れた円が美咲紀の説を補強する。
「微妙にまずいカレーとラーメンとぬるいビール類をお客さんに提供して、遠地でぼったくられた感を出すお店だよね」
「そうなのか……」
「もちろん、美味しい料理出してもいいと思うけど」
肩にしがみついたにゃーくんを一撫でして、円はもう少し考える。
「お皿とか持って行きたい人もいるだろうし、使い捨ての奴の方がいいかな。だとしたらゴミ箱の設置も必要かな」
仕入れが難しそうだねぇ、と呟きながら月詠と日暮の買い物相談会議に混ざりこむ。
「なんかツテがあるといいんだけど、……前の店主さんに聞いてみたら?」
「伝手がないこともないが、そもそも予算は?」
女子ふたりの視線を受け、雇われ店主は眉を寄せる。
「番頭はん……前店主は好きにやれ、ばっかやな。まあ、予算はそこそこつけてもろとる」
「……ふむ」
「扇風機買いましょう扇風機! 首振りの昔ながらの! 日よけ代わりにナナメに立てかけたすだれに飾る売り物用のうちわも用意したいのです! 昔ながらの海の家、で行きましょーよ」
となれば、と美咲紀は必要なものを提案する。
ゴザに長机、氷や食材を置いておく冷凍庫や冷蔵庫、
「冷蔵庫はあるで。あんじょう動く」
「それは何よりなのです。水は来るですねー?」
「水もいける」
海の家についての明確なイメージを示し日暮と相談する美咲紀の隣、いつのまにか静かに立っていたエロがスッと白い手を上げる。ものの見事な挙手にその場の視線が集まって、エロはふうわりと微笑んだ。
「エロは聞いたことがあるのですー」
無垢とも妖艶ともとれる笑みを浮かべながら、エロはどこからか取り出した執事福とメイド服を日暮やその場の女子たちに差し出す。
「巷ではメイドさん執事さんの格好をしておかえりなさいませお嬢様旦那様と接客するのが大流行なのですー」
「そうなん?」
目を丸くする日暮に、エロは自信満々、大きく頷く。
「ここは流行に乗るのがいいと思うのです。日暮さんも執事服を着るのですー」
さあどうぞ今すぐどうぞと差し出される漆黒の執事服を一度は手に取って、日暮は林の梢越しの真っ青な空を仰いだ。
「いやあかんて」
「だめなのです?」
「流行りに乗ったええ案やろけど、暑て倒れてまう。堪忍したって」
「だめなのですかー」
日暮から返却された執事服とメイド服を抱え、エロは提案を却下されたことに対して落胆した様子もなくその場から消えた。
入れ替わりに夏朝と幽が家の裏の会議に顔を出す。
「入用なものがあれば僕と紗雪君で買い出しに行って来るよ」
「荷物持ちはお任せくださいっすー。後から欲しいものが出来たら連絡くださいねー」
「サイズ測るものがあれば教えてね」
日暮がまとめた欲しいものリストを受け取り、その値段を確かめ、夏朝はちょっぴり顔をしかめる。予算はあると聞いているけれど、そうは言っても出費は出費。
「痛いけどこれは必要な事だから……!」
「それじゃ、行ってきまーす!」
買い物メモを握りしめて買い出しに出るふたりを見送ってから、
「食べ物を考えるにしろ何にしろ、この状況じゃ何も作れないだろう」
赤銅の髪をきつく結直し、悠月がその場をまとめる。
「とりあえず綺麗にするところから始めるか」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月29日
参加申し込みの期限
2018年08月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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