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海の家『みなとねこ』の一日 《夏の準備編》
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どこもかしこも砂まみれな室内を歩き回って確認しつつ、
小山内 海
が困った顔を向けるのは、ここに来る途中で一緒になった
御剣 刀
。
(ボロボロだね)
幼い頃に声を失った海は、小脇に挟んだスケッチブックを開く。手早く文字を書き込んで刀に見せる。
『これはがんばってやらないと』
「海に遊びに来た時に海の家がないのは困る!」
海水浴はお腹が減る。海での空腹を満たすには、なんといっても海の家のご飯が最適。すぐに空腹になる成長盛りな男子高校生は拳を作る。
夏に海をめいっぱい楽しむためにも、再建を手伝う以外の選択肢は刀にはない。
「この夏、海水浴を楽しくするために欠かせないのは海の家なのです!」
ばばーん! と自分の口で効果音を演出し、
椿 美咲紀
が開いたシャッターの前に立つ。派手に登場しておきながら店内の皆の視線を浴びてちょっぴり恥ずかしくなったのか、結い上げた黒髪をぱたぱたと揺らして縁側の隅っこにちょこんと腰を下ろす。
言い訳のようにねこったー画面のお手伝い募集の投稿文を示し、美咲紀はふわりと微笑んだ。
「いいですねぇ、お手伝いしたいです」
「『みなとねこ』、可愛い名前……」
手にした携帯画面と目の前の建物とを見比べ、
恵御納 夏朝
は小さく呟く。ねこったーの情報を頼りにここまで来たけれど、どうやらここが『海の家みなとねこ』で間違いなさそうだ。
「可愛い名前ですよね」
縁側で手を振る美咲紀に頷き返してから、夏朝は荒れ放題の店内の様子に気づいた。
(結構年季が入ってるー!?)
「……テレビで見たのとは随分違う」
夏朝の後ろ、同じように『みなとねこ』を訪ねて来た
獅子目 悠月
が榛色の瞳を不審げに細める。海の家というところを実際に訪れたことはなかったが、このありさまではどのような層の客も決して来るまい。
修繕の段取りを頭の中に考え、悠月は建物の外側の確認に回る。日焼けして塗装の剥がれた板壁、海風に晒されて傷んで割れたトタン、
(海か……)
視線を投げやれば、防風林の翠の向こう、六月の湿った空の色を映す海がある。
離れていても聞こえてくる、拍手の音にも似た波音を耳にした途端、あの日の海の音を思い出した。相棒の唇の感触を生々しく思い出してしまった。咄嗟に唇を指で押さえる。間を置かず轟く胸を持て余して唇を強く噛む。頭を振る。
(最近些細な事でも思い出す様になってないか)
白い眉間に皺を刻み、悠月は砂と木の根の地面を踏みしめる。
普段なら軽く流すねこったー上の『手伝い募集』に応じてしまったのは、今の己のこの状態のせいでもあった。
(少し、気分転換をしよう)
あの日のことを思い出しては悶々とするより、慣れないことをやってみる方がきっといい。
雲の多い空を見上げ、林の向こうに広がる海を眺め、気持ちを切り替えたところで、
「兄ちゃんこんな所でなにやってんだー?」
横から子どもらしい物怖じしない声が聞こえた。見れば、日に焼けた肌を惜しげもなく半袖半ズボンから晒した十歳ほどの少年が黒い瞳をくるりと丸めて立っている。
「なんだなんだ、兄ちゃんの家か? ここ、オレがちっさいときからずーっと空き家だぜ?」
「俺の家ではない」
「なんかやるなら手伝うぞ? 父ちゃんもじいちゃんも漁港で忙しくてオレ暇だしな!」
漁師の息子、
漁 良太
は一瞬だけぷっとむくれてみせる。もう小学五年生になって漁の仕事も一人前に手伝えるかもしれないのに、父も祖父もお前にはまだ早いと言って邪魔にばかりする。
「海の家を再開させる」
「海の家を作るのか?」
悠月の短い説明に、良太は目を輝かせる。
「すげー! じゃあ秘密基地みたいな家にしようぜ!」
「いや、それは俺には――」
「なー! 何してんの?!」
悠月が応じようとした静かな声を遮って、防風林の向こうの波打ち際から元気いっぱいの声が掛けられた。
「あっ、竜世! 竜世ー!」
波打ち際に見つけた同学年の源 流世に向け、良太ははしゃいだ声をあげる。両手をぶんぶん振る。
「海の家作るんだってー! 秘密基地みたいなの作ろーぜー!」
「海のヒミツ基地ー?! じゃあオレもやる!」
「なんやなんや、どないした、えらい賑やかやなあ」
少年たちの声を聞きつけ、外に出て来た雇われ店主の日暮のもと、竜世は全速力で駆け寄る。タックルする勢いで前に立つ。
「オレも手伝う!」
鳶色のツンツン短髪頭をぴょこぴょこ跳ねさせ、ついでに小柄な身体もぴょんぴょん跳ねさせ、竜世は琥珀の瞳に朝陽の金色を躍らせる。
「海を探検に来たんだけど、こっちのが楽しそうだ!」
片手に握りしめたカプセルギアの相棒、スターライトナイトを掲げ、竜世は人懐っこく日暮に迫る。
「な、いいだろ兄ちゃん!」
「まあ、猫の手も借りたいしなあ」
「やったー!」
諸手を上げて喜んでから、竜世は『海の家』を眺める。
(すっげーボロいな)
次に窺うのは、タックルすれば押し倒せてしまいそうな体格の日暮。
(兄ちゃんひょろっとしてるし上の方とか大変そう)
真剣に心配して、ふと手に握りこんだ相棒に気が付いた。フレイムドラゴンのギア、『スターライトナイト』。
(そうだ!)
「ちょっと待ってて」
その場の皆に言ってから、竜世は建物の反対側に回り込む。誰の目もないことを確認して、砂の上にスターライトナイトを置く。指先を伸ばし、紅いドラゴンの前肢に触れる。
「お願いスターライトナイト、力を貸してくれよ!」
願い、その名を呼べば、瞬きひとつの間に掌サイズの紅いドラゴンは色黒の肌に鋭い目つきの青年へと変化した。
「よう、マスター」
唇の端を持ち上げるスターライトナイトの手を引き、竜世は意気揚々皆のもとへと戻る。
「じゃーん! 大人の人つれてきた!」
目を丸くする悠月と日暮に、竜世はスターライトナイトを紹介する。
「えっと、名前はスターラ……えっと……」
「ナイトだ。よろしく」
頭上に響くスターライトナイトの低い声に、竜世はなんだかくすぐったい思いがして思わず瞳を細めた。
「そう、ナイト! 士星ナイト!」
挨拶を交わす大人たちから、竜世は良太の手を引いてそっと離れる。
「あのな、」
良太の耳に口を寄せ内緒話をする。
「ホントはスターライトナイトなんだ」
言った途端、良太の黒い目がみるみる丸くなった。まん丸な眼が自分とスターライトナイトを行き来するのを、竜世は固唾を呑んで見守る。もしかしたら良太も嘘だって言うのかな。ギアが人間になったりしないって怒ったりするのかな。
そう思って少し怖かったけれど、
「すっげー! びっくりしたけど、すっげー!」
良太は怒るどころか目をキラキラさせてくれた。竜世の手を取って飛び跳ねてくれた。
「兄ちゃんだな、兄ちゃん良いなぁっ」
一人っ子の良太に心底羨ましがられ、竜世は顔中で笑う。本当の『兄ちゃん』は今もまだ行方不明で、探しても探しても見つけられていないけれど、
「うん、……うん!」
スターライトナイトも、確かに『兄ちゃん』だ。
「――さて」
大賑わいになりつつある『海の家 みなとねこ』に最後に顔を出したのは、こんの『お手伝い募集』に呼ばれて来た
旅鴉 月詠
。
「何から手をつける?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月29日
参加申し込みの期限
2018年08月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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