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メリーさんのホラハウス、なの
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魔女っ娘の姿が板に付く。スキップは格段に上手くなった。
メリーさんは乏しい表情でピタッと止まる。斜め前に向かってビシッと指差した。
「夏はやっぱりホラハウスなの。無料を逃したらダメなの」
「ホラーハウスだよね。こんにちは、メリーさん」
サマースーツに身を包んだ
八神 修
が笑って答えた。
「ホラハウスなの」
唇をきっと引き結ぶ。メリーさんは頑として主張を曲げなかった。頬をプルプルとさせる。
「法螺なんだね。メリーさんが可愛いから入ってみよう」
「正直者は救われるの」
メリーさんはとんがり帽の鍔を親指で弾いて言った。
意気揚々と入った先はおどろおどろしい世界であった。
「これ、ホラーの方なのでは」
振り返ると扉は無くなっていた。
「この世界観は……」
空は赤黒い。墓石の風化が激しい。倒れている物もあった。掘り起こされたような穴の底には黒いネズミがいた。頻りに何かを齧っている。
修は眉を顰めて遠ざかる。
「不潔なのはちょっと……あ、ノアさん!」
立ち枯れした木の横に背中を向けた人物が立っていた。細身で白いタキシードを着用している。
「お久しぶりで、おおおっと」
駆け寄った修が踵を返す。振り返った人物の頭部が弾けていた。干からびた脳の一部が露出して、何やら深い唸り声を上げて迫ってきた。
「こ、これは絶対、ホラーだ!」
修は逃げ出した。墓石が次々と倒れ、死人が這い出す。黒い眼窩を一方に向けて移動を始めた。
「この展開は……」
全ての死人が修を目指す。狙われた本人は頻りに目を動かした。見つけた木の幹を引っ掴む。余計な枝を圧し折って一本の凶器を作り上げた。
「無いよりはマシか」
「キャーなの。愛らしい美少女のメリーさんが襲われているの」
台詞は棒読みに近い。実際の現場では言葉の通り、窮地に立たされていた。メリーさんは三体の死人に取り囲まれ、身動きが取れない状態に陥っていた。
修は棒を握り締める。
「俺が相手だ!」
駆け付ける途中でメリーさんが忽然と姿を消した。
「え、どういうこと?」
「ホラハウスの演出なの」
真横から声が聞こえた。横目で見ると瞬間移動を決めたメリーさんが呑気にスキップをしている。
「余所見すると危ないの」
その一言に修は急いで正面を向いた。三体の死人が掴み掛かるような手を伸ばしてきた。
「させるか!」
中央の一体は振り下ろした一撃で沈めた。左右の手は上体を低くして躱し、無防備な二体の足を棒で払った。
「俺もやるもんだろ」
「安心するのは早いの。団体さんが到着したの」
遠方で影の連なりが揺れている。低い唸り声が風に運ばれてきた。修は全方向に目を向ける。
「包囲されているのか。メリーさん、俺が引き付けるから先に」
「おやつの時間なの」
メリーさんは瞬時に消えた。
「え、メリーさん?」
反応はなかった。修は苦笑いで数秒の時を過ごす。
「俺だけが崖っぷちなのか!」
現状を理解した修は朗らかに笑った。数回、棒で素振りを行なう。
「逆境を楽しむよ」
強く棒を握り締めた修は一点に向かって走り出す。他よりも死人の数が少ない。横の間隔も開いていた。
修は手薄なところに突っ込んだ。邪魔する手は棒の先端で払い除けた。辛うじて包囲網を破った。直後に別の集団が現れた。
「全て、乗り越えてやる!」
叫びながらも目は冷静に状況を捉えた。前方の死人のほとんどに眼球がなかった。修は墓石の欠片を幾つか拾い、左前方に投げた。何体かの死人が音に釣られた。
出来た隙間を全力で走り抜ける。
「あれが最後の難関か」
大鎌を携えた死神が滑るようにやってくる。死人とは違い、動きは滑らかで速い。
修は突きに転じた。棒の先端は槍の穂先となって死神の胸骨を狙う。届く前に鎌の一撃で簡単に切断された。
怯まず、前に出た。死神には下半身がなかった。浮いている部分に足から滑り込んだ。
「よし、抜けた!」
その先にあった扉に修は駆け込んだ。
「おめでとうなの」
串に刺さった団子を食べながらメリーさんが修を出迎えた。
「戻って来れたのか」
「ホラハウスは楽しめたの」
口をモグモグとさせて聞いてきた。修は顎先に手を当てる。
「夢中だったから」
「きっと楽しかったの」
「そうだね」
修は笑って答えた。
参道商店街が西日に染まる。家路を急ぐ人達の姿が見られるようになった。
「ここの赤は綺麗なの」
メリーさんは大きく伸びをした。空に流れる焼き立てのパンのような雲を眺めていた。
「メリーさんも帰るの」
ぽつりと口にして瞬く間に消え去った。
通りを歩いていた
トワ・E・ライトフェロゥ
が声の方に振り向いた。誰もいない公園を不思議そうに見詰める。
「トワも帰るマス」
大きく腕を振って歩き出した。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
今回は都市伝説のメリーさんと過去創造館のノアの共演になりました。
噛み合っているようで、どこかずれた二人が皆さんをよくわからない世界に誘いました。
ホラハウスのタイトルのおかげなのでしょうか。5のダイス目がよく出ました。
残念なことに1と6の目が出ませんでした。特に後者の10メートルの高飛び込み、
メリーさんが少し、悔しそうな顔でこちらを見ています。何をするつもりだったのでしょうか(滝の汗)。
とにもかくにも無事にシナリオは終わりを迎えました。
参加して下さった皆さん、ありがとうございました。
また次のシナリオでお会いできることを願っています。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月14日
参加申し込みの期限
2018年07月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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