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政治関連書籍や猫冊子など新しい物が出ていないか、不定期に物色する本屋からの帰り道。
緑豊かな植木が茂る曲がり角から、ちらちらと見え隠れする傘があるのを
八神 修
は目にとめた。
こんな雨の日ならどこにでも見かける赤い傘。
なれど、持ち人のクセや傘の微かな違いから修はそれが
七夜 あおい
の物だと瞬時に判断する。
想う心は正直で、競歩な速度でそちらへ寄っていってから、それでも声をかける時には驚かせないようにもう緩やかな歩調に戻して。
「あおい、どうしたんだい?」
「え? あ、修くん」
以前にも見た気がする、困惑顔。
これはあおいが救援求むサインだとすぐに理解すれば、視線をあおいの顔から腕と周辺に移行させる。
「ああ、紫陽花の蔦に好かれたんだね」
蔦に巻き付かれている様から状況を把握して、修はそれが当然かのようにさっと傘を足元へ置くと、あおいの真横へ来て蔦へと手を伸ばした。
「一寸ごめんね」
「え? 修くん濡れちゃうよっ?」
「差したままだと傘同士がぶつかるからね」
「そうだけど……あ、じゃあハイ!」
自分が差していた赤い傘を、修の頭上も覆えるように傾けてくれるあおい。
自然と相合傘なテイとなれば、こっそり喜びを噛み締めつつ修は蔦を外す作業にかかる。
あおいの腕も蔦も傷つけないよう優しく、丁寧に外しては未だうにょうにょ動く様子に『人を困らせるのは良くないよ』と優しく語り掛けたり。
そういえば肝心の紫陽花はどこに……と視線を動かせば、すぐに半透明な花弁の存在を見つけた。
「ありがとう修君、助かったよー」
「あおい、見てごらん」
「うん? ……わ! 全然気づかなかった! 不思議な色だね?」
「ああ、悪戯な紫陽花だけどあおいに見て欲しかったんじゃないかな」
「そっか。気付かなくてごめんね紫陽花さん」
暫し仲良く並んで、不可思議なアジサイを堪能する。
今にも触れそうな距離と呼吸の音、一つの傘の中、ずっと育まれている気持ちがふと顔を覗かせる。
「そういえば、今日はお菓子美味しかった。また食べたいな」
「えへへ、どういたしまして。
日頃のお礼になったなら良かった。食べて貰えるなら喜んでまた作ってくるね☆」
「着実に上達してるよな」
「そ、そう、かな……そうなら嬉しいんだけどな」
自信無さげに、結んだ髪の毛先をもじもじクルクルと照れくさそうにいじる様子が、また愛おしくて。
どれほど料理が大好きか、上手くなろうと懸命に努力しているか、きっと想いに気付く以前から見てきた。
彼女のそんな姿勢、内面は、日頃の何気ない行動にも自然に現れていると感じる度、どんどん目が離せなくなっていた。
「努力は人を裏切らない、その姿勢を俺は尊敬しているし力になりたいんだ。
―― そんなあおいが大好きだから」
それは二度目の、純粋で誠意に満ちた変わらぬ誓いのような告白。
並んだ二人を見守るアジサイの前で、自然とそれは紡がれた。
修へ向かって、真っ直ぐな澄んだ瞳が大きく見開かれ注がれる。
少し恥ずかしさは感じるものの、何一つ取り繕う事の無い素直な気持ちだから。躊躇う空気は微塵も無く言の葉を繋いだ。
「あおいに出会えて俺は変わった。
人が人を想うこころがこんなに暖かいとは思ってなかった……感謝しているよ」
「修くん……」
「あおい。君が好きだ」
決して視線逸らすことせず、その瞳で、心で、受け止めてくれる。
それだけでこれ程に心地よさを感じるなんて。
本当に彼女は特別なんだな、と改めて実感する。
「ライクで良いから俺を好きでいてくれると嬉しいな。そりゃあラブの好きなら最高だけど、まずはライク」
穏やかな笑顔でいられるのは彼女だから。彼女の未来へ伸びる気持ちだから、緊張や戸惑いなどありはしないから。
にこ、と見せてくれた表情へあおいが何かを発しようとした時、アジサイに変化が見えた。
同時に気付いた二人の視線が、アジサイへと集中する。
半透明だったものはハッキリと輪郭を形作り、白から花弁の先へいく程に朱色を濃くすればそれは柔らかな羽根、朱鷺の風切羽のように淡く優しい色。
見惚れる可憐な横顔を見つめてから、何か言いかけたであろう彼女の言葉を無理矢理促すでも無く、修は言うつもりであった自身の言葉をそっとかけてやる。
「俺は気長だからね、待つよ。いつまでも。一生かけてでも」
「修くんが言うと、本当にそうしそうだね」
「本当にそうする気だから、な」
いつか一緒に飛びたてるかもしれない、そんな色を帯びたアジサイを視界に入れながら。
―― ……俺の想いに応えたみたいだ。
この色に花言葉を付けるとしたらそれは『変わらぬ愛』。悩むことなく、するりと修の胸の内で名付けられていれば、その耳に控えめな声色が届いた。
「修くんは優しいね」
「ん? 何がだ?」
「そういうところが、かな☆」
傘の下で花咲く笑顔。
これが見られるだけで今は十分だな、と笑みを返してから。
もう暫し肩を並べて、嬉しそうに揺れる朱鷺色のアジサイを二人で眺めるのだった。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ゲーム
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月30日
参加申し込みの期限
2018年07月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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