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<零神探訪>青の幽玄(ブルー・アルカディア)
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●居住区探索・1
霧で太陽の位置はわからないが、スマホの時計によると数時間が経過していた。
準備に時間をかけた分、僵尸対策は万全と言っていいだろう。
先遣隊を務めたメンバーも加えて、改めて全員で村の探索にあたる。
先ほどは札づくりの道具を入手するだけが目的だったので、ごく手前しか探索されなかった居住区は、さらに奥まで、さらにじっくりと探索されることになった。
まるで蟻の巣のようだった。
崖の壁面に沿って数珠つなぎに掘られた部屋の数々。一つの部屋はさほど大きくなく、いずれも日が入りにくくて薄暗い。台所のような部屋、居間のような部屋が交互に現れる。自然の洞窟を活かした部分もあり、通路や階段によって立体的に交差する巨大集合住宅に、複数の世帯が明確に分かれることなく生活していたのではないかと推測できる。いくつかの区画ごとに、外に出る部分があり、猫の額ほどの広場になっていて鶏が飼われていたり、雨水を溜める井戸があったりする。そこからまた崖に沿って板張りの通路が渡されて、次の区画に入る。
「人類って……ときどき驚くような仕事をするわよね。だから面白いんだけど」
梨香がつぶやいたように、まるでまめやかな昆虫の仕事のような居住区の有様に、はじめはひとまとまりに歩いていた一同も自然と小グループに分かれ、連絡を取り合いながら探索を進めるかたちになった。
村の入り口に近い区画の探索を担当したのは、Leidenschaft――
如月 庚
、
屋敷野 梢
、
志波 武道
、
新田 亮
の四人であった。
「パーソナルスペースがまるでねぇな……」
居間と思しき部屋で、村人の生活の痕跡を捜していた庚がつぶやく。
それぞれの部屋は質素でよく似ていた。文机がある。小振りの棚がある。
「んー。なんか違和感なんだよネ」
武道が首を傾げる。一般的な住居にあってしかるべきものがないような感じがする。
「そうだ、ベッドだ。この村の人は床に寝てる? それにしては布団らしきものもないなあ」
謎は解けぬまま、次の部屋に移る。同じような質素な部屋だったが、壁に黒い掛け軸が下がっているのが印象的だ。何が描かれているはよくわからない。黒い靄を描いただけのようにも見えるし、見ようによっては渦巻く黒い龍か蛇のようにも見える。掛け軸全体の印象はどこか不吉で、死を思わせた。
庚が小さく鼻を鳴らした。
「この村の宗教に関係するもんかね……?」
個人の所有物と言えそうなものは漢服が二三着掛かっている程度。それも黒で統一されていて、この村の暮らしが決して華やかなものではなかったことを物語っている。
「噛まれると僵尸になる……だっけ? ミイラ取りがミイラはシャレにならないッ!」
と武道は黒の漢服の帯を失敬し、仲間たちに手渡した。
「……皆! これ腕に巻いておけば盾代わりになるかも!」
「サンキュ」
片手に投擲武器を握り、いつでも戦えるよう周囲に気を配っていた亮は、首に上着を巻いて噛まれないよう対策を取ってあったが、武道から受け取った布を腕に巻くことでさらに盤石の構えとなった。
庚と梢もそれに倣って腕に布を巻く。
ちょうど巻き終えたとき、亮が「しっ」と指を口元に当てた。
ガラン、と鳴子の音。
亮が仕掛けておいたものだ。空き缶のプルタブに糸を通し、糸の両端にテープをつけて、両側の壁に貼るというシンプルなものだが、目の見えない僵尸相手には効果てきめんである。
僵尸は鳴子に気づかず通過する。
すると空き缶が床に落ちて音が鳴り、接近していることがわかるというわけだ。
「私は戦闘はできる限り回避します! 目が見えなくて、呼吸に反応して向かってくるなら……蝶になっちゃえばいいでしょー! みんなは息止めててくださいねー、10分くらい」
無茶なことを言うなり、梢は<胡蝶の詩>で蝶に変じ、天井付近にじっと止まった。
(いや、10分はさすがに)
などと反論する間もなく両手を前に突き出した僵尸が飛び跳ねながら現れたので、男子三名は息を止めた。
僵尸は二体。部屋の壁にかかっていたのとよく似た黒の漢服を着て、紫がかった陰鬱とした顔色、濁った目を正面に向けたまま、三人には目もくれず通り過ぎてゆく。
僵尸が部屋を出て行って、庚は、ぷは、と息を吐き出す。
「しかし村人が一人もいねぇ……マジで僵尸だらけだ」
「住民が一斉外出、って訳じゃなさそうだしな」
武道がそう言って訝しむと、天井の蝶がひらりと下りてきて、梢に戻った。
「僵尸って、噛みつかれたら僵尸になるらしいですね。……じゃあ、ここ住んでた人は……」
ブジダトイイデスネー。
意味深で平坦な梢の声に、庚は顎に手を当て思案する。
「村人が僵尸になった? ……いや、それにしては何か引っかかる。住民全てが僵尸なら……一週間で一人残らず死体になったって事になる……だが全員が全員? いや……宗教ってのはそういうものなのか?」
「調理場の様子を確認しよう」
と武道が言った。
「何処かでも料理の作りかけ等あれば……少なくとも、日常生活の中でナニカあったって事だろう」
次の間に移動する。
土竈のある部屋だ。
こちらも質素で、ものはほとんどなく、食糧もほとんどおいていない。
壺がいくつか置いてあったが、米や麦といった主食になりそうなものは入っておらず、松の実や干からびた草などが入っていた。
土鍋の中は空だった。一週間どころか何年も煮炊きをしていないかのように埃が積もっていて、そのことは、武道を奇妙な気持ちにさせた。
「まるでままごとみたいだ。生活の痕跡がなさすぎないか? いったいこの村は……?」
庚が土竈の上の木窓を押し開ける。
外は白い霞の世界。
霞がゆらりと意思をもった生き物のように室内に流れ込んでくる。
「……それにしても、嫌な霧だ」
庚は静かに木窓を下ろして閉めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<零神探訪>紅燈火街(レッドランタン・タウン)
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
17人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月01日
参加申し込みの期限
2018年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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