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<零神探訪>青の幽玄(ブルー・アルカディア)
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●先遣隊・2
先鋒隊二班として黄色の紙の確保を担当することになったのは、
恵御納 夏夜
と
伏見 真
だ。
一番最初に入った部屋で探し物をする夏夜の首は、僵尸に噛まれないよう、着替えのシャツを巻いて厳重に守ってある。まず探索したのは台所のような場所だった。木窓がある崖に面した側の壁に、土竈(かまど)がひとつ。土鍋がひとつ。かまどの上の壁を掘った棚に土器の皿がひとつと壺がひとつ。
「ここ電気とおっとらんよね」
「ないと思う。電線、ないし。電化製品も、ない」
「ないんやったらラッキーやん」
「ラッキーなの?」
「薪とかランタンとかきっとあんで。電気より生の火の方がいろいろ役に立つやろ」
真はかまどの脇に積まれていた薪を見つけて手に取った。
「それから、布、油、火種」
布は、部屋と部屋の間の仕切り布を外せばよかった。油は壷の中にあった。火種を捜したが火そのものはなかった。土竈は冷えて久しいようだった。しかし、幸いにも街で購入したマッチを持っている。
それらを薪や油壷といっしょに布でひとくくりにして肩から下げる。
夏夜も薪と布を手に入れた。
「あとは僵尸を倒したときに、口に噛ませるような棒状のものがあるといいんだけど」
「箸ならあるよ?」
真が指さしたのは、赤く、菜箸のように長い箸だ。中国の箸は日本のものより長く、厚みもあって、先を細くしていない木の棒といった風合いで、夏夜の目的にちょうど適いそうであった。夏夜はその箸も拝借させてもらうことにした。
「欲しいもんは見つかったけど、肝心の黄色の紙はどこやろ」
それは、次の間で見つかった。
居間のような部屋で、文机があり、その隣に引き出しつきの小造りな棚があった。夏夜が引き出しをあけると、白い帯にくるまれた、札束めいた黄色の紙の束が入っていたのである。
「これ、ちょうど良さそう」
夏夜は束ごと掴んで、中華風の猫シールや紐や粘着テープが入っている荷物袋に入れた。そのときである。
「しっ」
真の手が夏夜の口元を覆った。
両手を前に真っ直ぐ伸ばした僵尸が、両足を揃えて跳ねながら一方の入り口から部屋に入ってきた。
息を止める。僵尸は壁際でじっとしている二人に目もくれず、部屋の反対側の出口へ抜けてゆく。
姿が見えなくなった後も数十秒、頑張って息を止めていたが、どうやら戻っては来ないようだと悟ると、二人はふうと息を吐いた。
「ジンさんが言うたとおり、目は見えへんみたいやね。せやけどなんで息止めたらわからんのやろか」
目ではないとするなら、耳か鼻で察知するのだろうか。
「逃げれる範囲でちょい実験してみよか」
「伏見君?」
真は縄梯子のある村の出口の方向を確認する。先ほどの僵尸は単体。僵尸が出て行った先は先ほどの台所の間があって、通路があって、村の出口にあたる縄梯子のある岩棚がある。あの動きで縄梯子を下りられるとは思えないから、じきに折り返して戻ってくるだろう。腰帯に差した桃の枝を握りしめる。万が一の時はこれで何とかなるかもしれない。
「ここで待っとって。僵尸来たら息止めてやりすごしてな?」
言い置いて、真はひとり、台所の間へ入る。
と、案の定、僵尸がテレビゲームの敵キャラよろしく引き返して来た。
息を止めて観察する。やはり、濁った眼はこちらを見ない。
(音とか匂いやったらろっこんの水で誤魔化せるかもせんし)
真はそっと中華風傘を開くと、自分の手の甲に口づけて<狐に嫁入り>で自分の周りに小雨を降らせた。
小雨はまるでバリアのように真を包み込む。
慎重に、息を吐いてみる。
僵尸は気付かないようだ。
(これ、上手いこといくんちゃう? せや、ついでにもいっこ実験しとこ)
真はスマホを取り出し、アラーム音を鶏の声に変更する。
(鶏の声、苦手も聞くもんなぁ。アラームの鶏でも平気やろか?)
OKボタンを押して、最大音量で鳴らすと、僵尸は驚いたように跳ねて、村の奥の方へ逃げるように去っていった。朝が来たと勘違いしたのかもしれなかった。
「耳は聞こえとるんやな。雨で誤魔化せたのはなんでやろ。匂いも分かるんかも」
いずれにせよ、だ。
実験の結果、真の試みは、両方ともそれなりに効果がありそうだと分かったのは収穫だ。
僵尸をやり過ごし、息をつめまま台所の間に入ってきた夏夜にそのことを告げると、小柄な彼女は実験の成功より真の無事に「よかった」と息を零した。
一度、戻る時だ。
◇
夏夜と真が、目当てのものを持って縄梯子を下りて、桃の木の下で待つ皆のところに戻ると、そのすぐあとに修とさゆるが、次いでサキリが瞬間移動で戻ってきた。
夏夜がジンに黄色の紙束を渡すと、紙銭という物だと教えられた。冥銭とも呼ばれ、死者とともに埋葬したり、供養として焚き上げるものだという。お札風の印刷などが施されているものもあるが、見つけた紙銭は無地の黄色の紙であったので、札に仕立て変えるのに不都合はない。
鶏の血も問題ないだろうという。
もち米は先鋒隊の探索では見つからなかった。
鏡についてはサキリが興味深いものを見つけてきた。直径10センチ程度の八卦銅鏡だ。八角形で中央が鏡部分になっており、その周りに三本の直線と破線の組み合わせからなる八卦が配されている。鏡の上部には小さな穴が空いていて、紐が通され、首から掛けられるようになっていた。
ジンはそれを一目見るなり言った。
「ウン師匠のものです。これをどこで?」
「居住区のある部屋の隅に落ちていたよ。ジンさんの師匠の姿はなかったけれど、村のどこかにいるのは間違いなさそうだね」
サキリはこの八卦銅鏡をしばらく借りることにした。
ジンさん、と修が声を掛ける。
「皆のために退魔札を作ってもらえないだろうか。貴方にしか出来ない。貴方の力が必要だ」
「勿論。それでも『貴方にしか』と乞われるとまんざらでもない気持ちですよ。やる気が湧いてきます」
ジンは糸目を細めて微笑むと、さっそく札を作り始める。
「勅令」の字の下に飾りのような模様を書き、「随身保命」の字を書きこむ。
「意味は、『命ある者の如く付き従え』です。この札を貼って命じれば無闇矢鱈と襲ってくることはなくなるでしょう。皆さんの分を用意しますのでしばらく時間をください」
修が助手のように手伝った甲斐もあり、まもなく一束分の札が出来上がった。
桜庭 円
が不思議そうに尋ねる。
「お札って僕たちが使っても効くの?」
「私も道士として修練を積んだ身。札そのものに力があるはずです」
こうして札は必要な人に配られた。
(よかった。童貞の尿は必要なさそうだね)
心密かに安堵するサキリ。
修は、少女姿のユチェンの前に屈んで、目線を合わせるようにして聞いた。
「零神像の珊瑚珠、今、持っているかい?」
「う、うん」
ユチェンは頷く。
「もしよかったら預からせて貰えないかな。像が見つかったらすぐに戻したいから」
ユチェンはちょっと悩んだが、丁重にそれを断った。
「ごめんなさい。メイユとの絆だから」
「そうか。危険だから君にはここで待っていてほしいと思ったけれど……」
「行くよ。オレ、待ってるなんていやだ。ちゃんと自分の目で見たい」
そうだな、と修は思う。彼も男だものな。
「なら、協力しあおう」
胸の高さに拳を出すと、ユチェンが拳を合わせてきた。
これで、ユチェンも本当の意味で仲間だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<零神探訪>紅燈火街(レッドランタン・タウン)
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
17人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月01日
参加申し込みの期限
2018年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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