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<零神探訪>青の幽玄(ブルー・アルカディア)
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●兎の塔
Leidenschaftのメンバーは早々に居住区探索を切り上げ、追ってくる僵尸を振り切って村の西にある石造りの塔に来ていた。
新田 亮
が双眼鏡で偵察をし、僵尸の姿の少ない迂回ルートを提案してくれたため、かなりすんなりと塔に近づくことができたのだ。崖の方に半分張り出した円柱状の塔は扉も窓も見当たらない。
背後から迫ってくる僵尸と、入り口の見当たらない塔を見比べると、
如月 庚
は相棒の名を呼んだ。
「……屋敷野」
「どうしたんですか、リーダー」
走って息が上がっている
屋敷野 梢
に、庚は、頼まれて肩に担いでいたロープを突き出す。
「……やってくれ」
言葉は短いが、付き合いは短くない。梢は庚の意図を察し、にやりと笑った。
「ああ、私なら登れますねー、仕方ないですねー」
次の瞬間、身に着けたものごと<胡蝶の詩>で蝶に変ずる。
ひらりひらりと靄の中を塔のてっぺんまで登る。そう高くはない。三階建てのビル程度だ。
てっぺんまで着くと、梢は蝶化を解き、あたりを調べた。
ちょうどいい。塔の天井部分に鉄格子が嵌っている。
その鉄格子にロープを結びつける。
その間、塔の下では、僵尸に追われて走ってきた
恵御納 夏夜
を見つけて、亮が戦闘態勢に入っていた。
(――発動!)
亮は<鬼人の体(サード・フォース)>で身体能力を倍化させ、ウェストポーチに忍ばせておいた野球の硬球をコントロールよく投げて、夏夜に飛びかかろうとしていた僵尸の顔面を打ちのめす。
庚も<青にして蒼穹>を発動させ、僵尸を蹴散らす。
「いい加減にしろ……よ、と!」
「あ、ありがとう」
夏夜が塔の壁面にたどり着いたのと同時、上空からロープが降りてきた。
「如月君! 準備できました! 拘りのもやい結びなので、解けませんよー。解けませんけど、鉄格子がぶっ壊れたら落ちますよー。鉄格子に期待ですね☆」
朗らかな梢の声。庚が号令をかける。
「皆、ロープを上れ!」
「了解☆」
皆を引き上げられるようにとまず庚が行き、
志波 武道
が続く。そのあとに夏夜が、しんがりはギリギリまで僵尸相手に硬球でけん制を続けていた亮である。
「飛べないから、みんな大変ですよねー」
塔の上では、梢が悠々と仁王立ちで待ち構えている。
小柄ゆえに普段見下ろされてばかりな梢は、ご満悦であった。
「垂れ下がったロープを必死に上るリーダーを、真上から見下ろすチャイナドレス。絵になりますねー、記念撮影します?」
梢を見上げた庚が、あ? と表情をなくして言う。
「お前、黒はまだ早いんじゃねぇか……」
「……黒? あれ、これって、角度的に見え……」
梢は顔を赤らめる。
黒だったのだ。だって、このチャイナドレスのデザインに合うのは黒だから!
梢はチャイナドレスの前を押さえて吼える。
「如月君! これが狙いだったんですね!」
「いや不可抗力だ」
「狙い通りというわけですか!! よかったですね解きますよ!!!」
「俺は悪くねぇ。おいやめろ、後で奢ってやるから」
続いて上ってきた武道が、お茶を啜る爺さんみたいな和み顔で、茶々を入れる。
「ワー二人の漫才タノシー」
ハイ、どう見ても夫婦漫才ですありがとうございます。
全員が塔のてっぺんにたどり着くと、ろっこん<青にして蒼穹>の進化能力で超人的な身体能力を得た庚が鉄格子を捻じ曲げた。
「梢ちゃんのお陰で助かったけど、なら村人たちはどうやってこの塔に入るんだろう」
武道の疑問は、中空構造の塔の内面に巻き付く様な螺旋階段を下るうち分かった。
扉がないはずの下方から、乾尸や僵尸の群れが現れたからである。
「あ、なるほど墓室とつながってるのか!」
「うわ、ゲームかファンタジーかよ……グロいなこいつ……散れオラ!」
庚は蒼く輝く右の拳でワンパン。
容赦なく乾尸を打ちのめしていくが、武道は死体妖怪と聞いてもどうにもやりにくい。
飛びかかってきた僵尸を、腕の厚く巻いた布に噛みつかせる。カウンターで僵尸の首を手刀で突きろっこん<スイ・マー>で麻痺させる。
(――効いてる)
麻痺の効き具合が分かるのが武道のろっこんの進化能力。
持続時間はそう長くはなさそうだが、麻痺は効いている。
死体であれば心臓はとっくに麻痺して動かないのだろう。しかし肉体の他の部分は、四肢などの神経機能は生きているのではないかと推測する。その状態で動く死体を「魄が肉体を支配している」というのではないか。
そういえば、武道に襲い掛かってきた僵尸は、かなり関節が柔らかく動いていたようだった。
(時間がたつと硬直が解けるって話だったけど、それ……って、死後硬直か? 確か死んですぐに起こる現象だよな? 僵尸は居住区の時から……乾尸は塔の下、墓室方向から来てたけど……乾尸は死体が元? なら居住区にいた僵尸は、まさか住民……!?)
武道は、居住区を探索していた時に、ベッドがないことに違和感を感じていたことを思いだした。
(まさかと思うけど、住民は普段から地下の墓室で寝てて……今僵尸化してるなんてことは……ない、よな?)
目の前の僵尸が住人の成れの果てかもしれない。そう考えると、途端に戦いづらくなった。
鞘に納めたままのウイグル刀を振るっていた夏夜が、武道の躊躇いに気付き、
「札を!」
と呼び掛ける。
(そうだ、もしも僵尸が住人だとしても札を貼れば!)
動かなくなる。少なくとも、死体が損壊するほど打ちのめさなくて済む。
「庚くん、亮くん! 乾尸や僵尸は元住人かもしれない! 倒すことより札を貼って止めること優先で!」
「面倒くせぇ……が、了解だ」
「俺も了解」
皆はとにかく死体妖怪に札を貼ることに専念する。
夏夜が修から「墓室へ続く扉があったら閉めるように」との通信を受け、塔から墓室へ下りる階段に布をかけると、中華風猫シールを貼ってろっこん発動、<重く軽く>で布自体を重くし蓋にする。
「ここは封じたよ。しばらく保つと思う」
庚と亮の働きで、塔に入ってきた僵尸乾尸もすべて黄色の札を額に貼られて動きを止めていた。
「鍵を探せ。聖域の扉を開ける鍵だ」
庚がいい、皆であたりを手当たり次第に探索すると、まもなく最下層部分の床に兎のレリーフが見つかった。
ちょうど饅頭大。聖域の扉のくぼみにすっぽり嵌りそうな大きさである。
「外れる、のかな」
夏夜が手を伸ばしかけたとき、武道がストップをかけた。
「……あ、ちょっと待って! 最近動かした形跡があるか確認しよう」
武道は四つん這いになり、レリーフやその周辺をじっくりと観察した。
「埃が積もった床に、足跡……俺たちのジャナイ。あまり大きくなくてぺったりとした靴……カンフーシューズみたいなものかな。レリーフの周りには埃が積もってないな。最近、誰かがここに来て嵌めたような気がする」
武道の言葉と足跡を含めたレリーフ周辺の様子を亮がメモ帳にメモする。
「はい、イイヨ」
武道が観察の終了を告げ、夏夜がレリーフに手を掛けた。レリーフは、軽く回すと簡単に外れた。
「兎は月の民……なんて、ね」
それを聞き、武道は塔のてっぺんを見上げる。
「ああ、そうか……もしも靄が晴れたなら、ここから月が見えるんだネ……」
天井の鉄格子の入り口は、兎が月を見る窓だったのだろう。
武道はそんなふうに納得した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
前回シナリオ
<零神探訪>紅燈火街(レッドランタン・タウン)
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
17人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年07月01日
参加申し込みの期限
2018年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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