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寝子島高校
【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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調理用テントの前に設置した幾つものテーブルの上、和紙にしたためたメニュー表がある。
〇 トリ麺ナーレ アンコーラ 〇
麺
・窯玉うどん&鶏天(うどん屋またたぎ亭)
茹でたて熱々の讃岐うどんに生卵を絡め、出汁醤油をかけた一品。
大蒜の利いたボリュームたっぷりの鶏天つき。
・親子ラーメン(ラーメン猫島軒)
鶏肉チャーシューと温泉卵を乗せた親子丼ならぬ親子ラーメン。
鶏がらと寝子島の新鮮魚介のダブルスープでコクがあってあっさりなラーメン。
・トリ南蛮(蕎麦屋すすきの)
蕎麦屋すすきのの蕎麦に照り焼き鶏肉とこんがり焼いた長ネギを乗せて。
醤油べースのつゆには鰹節と昆布の合わせ出汁入り。
サイドメニュー
・水饅頭(蕎麦屋すすきの)
ひんやりおいしい水まんじゅう。
・杏仁豆腐(ラーメン猫島軒)
猫島軒特製杏仁豆腐。
・稲荷寿司&バラ寿司(うどん屋またたぎ亭)
味付け濃いめの甘いお揚げを使った一口サイズの稲荷寿司二つと、食べやすいサイズのバラ寿司の一パックセット。
「やあ、真魚さんと華菜子さんのメニューも美味しそうで」
ぐうう、と空腹を訴えるお腹を抑え、
薄野 五月
は眼鏡の奥の黒い瞳をふっふと細める。
厨房用に用意したテントの下では、大きな鍋にお湯がぐらぐら、幾つも並んだクーラーボックスの中には三人がそれぞれ今日のために用意したサイドメニューが満載。三つ並んだ鍋からは出汁やスープのいい匂いが渾然一体となって押し寄せて来る。
くう、と切なげにしつこく鳴くお腹を一撫で、五月はたくさんのひとで賑わう中庭をぐるりと見回す。ついでに踵でくるりと半回転、テントの前に立つチャイナ服姿の
畑中 華菜子
と、臙脂ジャージにエプロン姿の
瞬城 真魚
を見遣る。
「お客さんがたくさん来てくれるとええですね」
「いっぱい来てくれるといいなぁ」
お団子に結った黒髪をぽわぽわと揺らして同意してくれる華菜子とふわふわ笑い合ってから、五月はのんびり声を弾ませる。
「それで、三人の麺を美味しいって食べてくれると、もっと嬉しいです」
「どの麺もここでしか食べられないから! 美味しいって言ってもらえると嬉しいアル」
自分の言葉と華奈子が口にした言葉にますます胸がわくわくしてきて、五月はその場でくるくると回り始める。
「華菜子さんのラーメンも、真魚さんのうどんも、とっても美味しいですゆえー!」
「真魚ちゃんと五月ちゃんのメニューも美味しそう!」
五月につられ、華菜子も配膳用の銀盆を片手にくるり、ターンする。一回転したところでくるくる回る五月と目が合って、華菜子はまた笑った。
お祭りな上に去年に引き続き三人共同のお店を開店出来たことに浮かれてご機嫌な、どちらかと言えばボケ体質な幼馴染ふたりに、
「はいはい、歓喜の舞もいいけど、呼び込みもしてよ」
真面目な良識派ゆえにツッコミ役に周りがちな真魚は声を掛ける。
「はーい」
「はいアルー」
幼馴染ふたりの素直な返事に大きく頷き、真魚は引き続き調理の準備に取り掛かる。
「トリ麺ナーレの美味しい麺、いかがですかー」
「トリ麺ナーレ! いかがですアルかー?」
五月と一緒にお客さんの呼び込みを開始しながら、華菜子は堪えきれずにまた笑う。隣には五月、後ろには真魚、去年と同じに三人で創立記念祭に参加できるのが嬉しくてたまらなかった。
(五月ちゃんはのんびりしてるけどしっかりしてるんだヨー、真魚ちゃんはもっとしっかりしてるアルー)
呼び込みをしながら、心の中では大好きな幼馴染の自慢をする。
(私ももう高校二年になったから、)
その大好きなふたりと並べるように、華菜子はせめて精一杯背を伸ばして声を張る。
(去年よりもしっかりしたお姉さんだと思われるように頑張るアルー)
寝子島高校は中庭の人込みに紛れ、眩しく暑い日差しの下、
(……ああ)
如月 庚
は空っぽの胃袋を抱えて立ち尽くす。
(腹が、減った)
つくづくと腹の中で呟いた途端、
――日常、非日常問わず、思うまま空腹を満たす時、ささやかな間、彼は自由になり翼を手に入れる――
何者にも邪魔されず、欲望のまま飯を食らうという孤高幻想~ロンリーファンタジー~
――これこそが人に平等に与えられた最高の癒しと言えるのである――
謎の天の声じみたナレーションが天から頭に降って来た。
(なんだ今の語り……)
妙に頭に残る語り口に眉を顰めつつ、これと言った目的の店も定めず人込みと出店の間を彷徨おうとした冒頭、
「らぎらぎ君ーらぎらぎ君ー」
「のえのえアルー!」
「ああ、如月」
麺屋三人娘に声を掛けられた。
賑やかな女子三人に囲まれ、庚の孤高の旅は即座に終わる。足を止めて目に入るのは、『トリ麺ナーレ アンコーラ』の看板。
「なんだお前ら、飯出してんのか」
ぶっきらぼうに言い放ち、ふーん、と無愛想に手を振る。
「……じゃ、おつかれっしたぁ」
ひらひらと手を振りつつ止めた足を動かそうとするも、五月と華菜子がさりげなく行く手を防ぐ。真魚がにっこり笑顔で手招きする。
「ぁあ? ……なんだよ」
鋭く眼を光らせても、五月も華菜子も動じない。五月が空いた椅子を引き、華菜子がメニューをチャイナ服の胸に掲げて見せる。真魚が注文を取るより前にうどんを茹でに掛かる。
「分かったよ。食うよ」
三麺娘の息のあった動きに根負け、庚は大人しくどかりと椅子に掛けた。
「どれから食べるアル?」
「どれからって……」
全品食べさせる気満々な顔をする華菜子をげんなりと見上げ、息を吐く。覚悟を決める。
「……じゃ、上から順番で」
「まずは釜玉うどん&鶏天入りましたアルー!」
はーいっ、と真魚がとてもいい返事をし、あっという間に茹で立てうどんを丼に、別の皿に揚げたて鶏天を盛って提供してくれる。
(一食目)
熱々つやつやのうどんの上には黄金の黄味も眩しい生卵が青々とした葱とカリカリの天かすのマントを纏って鎮座している。
「いただきます」
拝礼するように手を合わせ、鐘を突く仕草でテーブルに置かれた出汁醤油の瓶を取る。ぐるりと琥珀の醤油を回しかけ、とろりと卵の黄身を箸の先で潰して、あとは豪快に混ぜる。ふわりと漂う出汁醤油と卵とうどんの香に、たまらず混ざり切る前に一口うどんをすする。
(流石本場の讃岐うどんだ……)
たっぷりの旨味に包み込まれたうどんを味わい、心の中で拍手喝采する。
(コシが違う。噛めば噛むほど弾き返してくれる……)
それはまるで、
(がっぷり四つを組んでいるかのように)
釜玉うどんに続いて別皿の鶏天をざくりと噛む。歯触りのいい衣を噛んだ途端、大蒜の効いたボリュームたっぷりの鶏肉のおいしさが口いっぱいを蹂躙する。
(いい仕事をしてくれる)
飲み物のようにうどんをすすりこみ、お菓子のように鶏天をがぶがぶと食う。
(うまい)
食べ終わる頃を見計らい、箸を一旦置くより先に二食目の品である親子ラーメンが届けられた。
真魚が空っぽになった丼と皿を引きつつ、うまかったでしょうと満足気に笑う。
――俺がラーメンだ
真魚に何か言うより先、目前のラーメンにとてもいい声で囁かれた気がして、庚は片眉を跳ね上げた。箸を片手に見下ろせば、そこには確かにそう言わんばかりの王道を往くラーメンが待ち構えている。鶏ガラと魚介の透き通っていながらコクも同居しているのが目に見えて分かるスープと小麦の香抱く麺の上に君臨するは、しっとりとした身とぷりぷりの脂身の鶏チャーシューに艶やかなまでの温泉卵。
(……親子揃って申し訳ないが、俺の糧になって頂く)
いただきますと手を合わせ、ラーメンの汁が飛び散るのも構わず食べる。声にはしないが、言うまでもなく、
(うまい)
食べきったところで、テーブルに置かれたお冷をひとくち。口の中に残るスープの香とお別れするのは寂しいが、庚には次がある。
三食目は、トリ南蛮。
(見慣れたものだと思っていたが)
たまに原付バイクで出前のバイトをしている『蕎麦屋すすきの』の一品を前に、庚は瞠目する。
焼かれた葱に加え、こんがりと焼かれた鶏にはほどよくタレが染みている。バイトの折にまかないの蕎麦を食べさせてもらっているとは言え、青空の下で見るバイト先の蕎麦は、
(改めて見ると新鮮だ)
なるほど、と庚は眉間に皺を寄せて蕎麦をすする。
(鶏と葱……)
鶏は勿論、
(程よく焦げ目の付いた葱がまたニクい)
更に重ねてしまえば、
(そして蕎麦。いつ食べても『当たり』だ。うまい)
「なにロンリーファンタジーぶってるんですかー」
唐突に正面で声が聞こえた。蕎麦の美味さに没頭しきっていた顔を上げれば、前の席にさも当然の顔をして
屋敷野 梢
が座っている。
「ごっそさん……」
梢を一瞥だけして、庚は空の器に合掌する。
「みなさんこんにちはー! トリ南蛮ください!」
一言も声を掛けて来ない庚に構わず、梢は麺屋三人娘に元気よく声を掛け元気よく注文する。
「ラーメンもうどんも好きですけど、おなかのキャパシティー的に今日は五月ちゃんにしますー!」
「はいー、ありがとうございますー、ふっふー」
「ふっふー!」
ひらひらと手を振る五月と顔を合わせて笑い合いつつ、梢はつと手を伸ばす。さりげなくその場を去ろうとする庚の服の端を掴んでトリエンナーレ散歩のお供を逃がさず捕獲する。
「せっかくのトリエンナーレ、ぶらぶら散歩、……というのも変ですからー……視察というやつです! 如月君にも付き合わせてあげます、どーせ暇でしょーし!」
「俺関係ねぇだろ、あと暇じゃねぇし」
逃走を諦めずに喚く庚の前、メニューを掲げた華菜子が再度立つ。
「サイドメニューアル!」
「ぁ?」
「冷たい水まんじゅうに杏仁豆腐、本場香川のうどん屋には付き物の稲荷寿司と同じく香川では昔からお祭りで食べられてきたバラ寿司もあるわよ」
真魚に畳みかけられ、庚は追い詰められたように椅子に尻を落とす。
「もう食えねぇ」
最後の抵抗とばかり机に頬杖をついてぶんむくれる男子を横目に、梢は五月が届けてくれた蕎麦を食べにかかる。
「葱の焦げ目がいいですね、いい具合の焦げ焦げです。これは良い焦げですね!」
「はいー、良いこんがり具合には定評がありますー」
いただきますと五月に言い、梢は箸を取る。
喉越しも香りも良い蕎麦に香ばしく甘い葱、噛めば噛むほど味の出る鶏に出汁を味わう合間に、
「こうしてみると、後輩も増えましたねー」
梢は中庭を行き交う在校生たちを見遣る。
「フツウの学校みたいですね」
「フツウの学校か」
黒い瞳を僅かに細める庚をちらりと見、梢は何も見なかった風に話をすり替えた。
「虫も全盛期になりつつありますし、楽しみですねー」
「虫か」
「虫ですー。私の生傷が絶えない季節ですねー、ほら、昆虫採集って怪我が付き物ですし!」
ほら、と庚の目の前へ差し出す細い腕には、細かな切り傷刺し傷が刻まれている。
「案外植物って切れるんですよねー。あ、あれですよ。マダニとかにかまれますし、危ない虫もいますから、本当はなるべく素肌は露出をさせちゃだめなんですけどねー」
(食い過ぎた……)
ご機嫌で喋る梢に生返事をしながら、庚は呆然と満腹を抱えて中庭を眺める。あちらには大盛況な青空カフェ、こちらでは雑多で煩雑でありながら妙に目を惹く美術部展示スペース、有志の生徒たちの開く屋台にも地域の住人や他の生徒たちがたくさん集まり年に一度のお祭りを楽しんでいる。
(腹ごなしにまたぶらつくか……)
梢の言う『フツウの学校』を楽しんでみるのも、たまにはいいかもしれない。
「トリ麺ナーレ、いかがですアルー? そこ行くトリエン実行委員さんもいかがですアルー?」
華菜子の明るい呼び込みに、金ぴか腕章に眼鏡姿の
多喜 勇生
は足を緩める。出店の材料買い出しに迷子探しに舞台の後片付け、仕事が一段落した今は丁度休憩時間。動き回ってお腹も随分減っている。
「うん、折角だから何か食べてみようかなぁ」
柔らかく笑んで頷き、同学年らしい女子たちが取り仕切る麺屋の一角の席に着かせてもらう。
(肉とかガッツリ系があるかな~)
走り回ったお陰で空っぽも空っぽな胃袋には何を入れるべきだろう。
「いらっしゃい」
こなれた様子でテーブルにお冷を置いてくれる真魚に、親子ラーメンと稲荷寿司&バラ寿司、それからおまけに水まんじゅうも注文する。
「たくさん食べて行ってくださいね、ふっふ」
お腹ぺこぺこなお客さんに一声掛けて、五月はゆったりとして見えて案外素早い足取りで新しく店の前に立ったお客のもとへと向かう。
「『トリ麺ナーレ・アンコーラ』……?」
「はーい、うどんにラーメン、蕎麦もありますー、いかがですかー」
石灰色の髪を揺らして小さく首を傾げていた
嘉渡洲 稀跡
は、五月からおっとりと声を掛けられにこりと笑み返す。それじゃあ、とお邪魔させてもらうことにする。
適当な席につき、メニューを眺めていると、
「……うん、美味しいねぇ」
隣の席で男子生徒がしみじみ呟く声が聞こえた。思わず顔を上げて、旺盛な食欲でラーメンをすすり稲荷寿司を口に運ぶ勇生と目が合う。
お互い控えめな笑みを交わして会釈しあって、勇生は再びラーメンを平らげにかかる。稀跡はメニューに視線を戻す。
お隣の男子が食べている親子ラーメンも美味しそうだけれど、本当は好きな麺類をたくさん味わいたいけれど、この店を皮切りにまだ他の店も回ることを考えれば一種類だけにした方が良さそうだ。
(でも、そのかわり)
サイドメニューも頼んでしまおう。
悩みに悩んで、稀跡が注文したのはトリ南蛮と特製杏仁豆腐。
「お願いね」
「はいアル! 注文入りますアルー」
「はーい、ありがとうございますー」
「すぐ持ってくわね」
物静かな風情で椅子に掛けつつ実はわくわくと麺を待つ稀跡のため、『トリ麺ナーレ』の女子たちは賑やかに華やかに仕事に取り掛かる。
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阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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