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寝子島高校
【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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どの方向を見てもひとがいる。
高校の校舎に挟まれた中庭は、今日ばかりはお祭り騒ぎ。
(いつも、は知らないけど……)
桜の樹の下には和菓子屋、渡り廊下の傍にはかき氷にたこ焼き、唐揚げにベビーカステラ、クレーブにお好み焼き。日当たりの良さそうなところには大賑わいの青空カフェ、色鮮やかな絵画や衣装や彫像がたくさん並ぶ不思議な雰囲気のお店に、入ったひとがにこにこ顔で出てくる化粧屋。
中庭を行き交う楽し気なひとの流れに沿って歩きながら、
瀬名 由枝
は花曇りの色した瞳を淡く細める。
人見知りはするけれど、人が多いところは好きだった。
(楽しいし、賑やかだし、明るいし)
本当は、隣に誰かが居てくれればもっといいのだけれど。
ふと胸に浮かんだ心細さにも似た感情をちょっぴり不思議に思う。この気持ちはなんていう名前なのだろう。
黒い髪を揺らして首を傾げつつ、定まらぬ足取りでどの店を覗くでもなくお祭りの中をうろつく。胸が冷たいような気もするものの、たくさんのひとの中に居ればそれも紛れる、気がする。
「由枝君!」
ざわざわと賑やかなお祭りの真ん中、名前を呼ばれた気がした。知らずまなざしが持ち上がる。名前を呼んでくれた誰かを探してぐるり、見回す。
「由枝君」
今度は間違いなく背後に声を聞いた。振り向けば、人込みの中でひらひらと白い手を振ってくれている少女の姿。
青空の光にきらきらと映える雪白色の髪を風に揺らし、眼鏡越しの空色の瞳を細めて笑ってくれている、
「マト……環、ちゃん……?」
それは、以前『カプセルギア』関係の事件で一緒に戦った少女。『カプセルギア』ではマトコというギアマスターネームを名乗っていた彼女が、同級生、それもお隣の組であることに気づいたのは事件のあとのこと。
「セナ君、……由枝君!」
由枝につられ、あのときと同じようにギアマスターネームで呼びそうになって、
環 的子
は淡い水色した瞳をそっと笑み崩す。
町で見たポスターを見てから今日まで、実はずっとすごく楽しみにしていた。ポスターに書かれていた通り、高校の中庭にはいっぱいの出店が並んでいる。食べたいものもいっぱいある。
「あの、良かったら一緒に見て回らない?」
高校の中庭で出会った同級生を、的子は思い切って誘う。
「いいの?」
「高校だから当然なんだけど、年上の人がいっぱいで、一人だと気後れしちゃって……」
大人しそうな瞳を瞬かせる由枝に、こっそり正直な気持ちを伝える。だめかな、男の子はこういうの嫌がっちゃうかな。そう思ったのも束の間、
「やったー、よろしく!」
由枝は細身の身体ぜんぶで喜んでくれた。
黒髪を揺らして飛び跳ねそうな勢いの由枝の様子に、的子の心が一気に跳ねる。周りの高校生や大人に気後れしていたことも忘れて急に楽しい気持ちでいっぱいになる。
「うひゃあー、ありがとう!」
小学生ふたりは肩を並べ、お祭りの真ん中の賑やかな方へどんどん進み始めた。
「どれにしようかなぁ?」
空色の瞳できょろきょろする的子の視線が主に食べ物のお店に向いていることに気づいて、由枝は自分もお腹が空いていることに思い当たる。
「由枝君は? 何食べる?」
「どれにしようか」
的子に応じつつ、目についたのはお弁当を並べる小さな出店に貼り付けられた『さんま饅頭』の文字。ホットスナック用のケースに並んでいるのは、肉まんとそう変わりないようにも見えるけれど、
(あれ面白そう)
「ひとつくださーい」
「あ、すごく美味しそう。それ私も買う!」
寝子ヶ浜海岸近くのスーパーから出張してきたというにこにこ顔のお爺ちゃんから『さんま饅頭』を買い、由枝と的子は並んで立つ。
「いただきます」
「いただきます」
丁寧に言う由枝に倣って言ってから、的子は少し悩む風を見せる由枝を見遣る。
「何が入っているんだろ?」
「せーので、一緒に食べよっか」
慎重さを見せる由枝に、的子は朗らかに笑った。
「せーのっ!」
「せーのっ」
一緒にかぶりついた『さんま饅頭』は、もちもちふかふかの生地の中に甘辛く煮たさんまのほぐし身が入っていた。一緒に食べるのが美味しくて嬉しくて、的子は思わず何口分も口に入れる。自分の分をもりもり平らげる。
半分以上口にしてから気づいた。隣の由枝はまだ二口三口分しか減っていない。
「んむ、んっ……」
思わずもぐもぐする口を抑える。母の再婚に伴って『星ヶ丘のお嬢様』になってしまってからも、元の生活の間に身についてしまった早食いの悪い癖はまだ時々出てしまう。
「ご、ごめん。私、食べるペース早い……?」
気を付けないと、と思っているのに、美味しいものを口にするとつい全部食べなくてはと慌ててしまう。恥ずかしくて頬に熱が昇るけれど、由枝はさして気にもしない様子で首を横に振ってくれる。
「んーん、オレ食べるの遅いから。こっちこそごめんね?」
「う、ううん! ううん、だいじょうぶ!」
顔を真っ赤にして俯く的子に、由枝は目を瞬かせる。ギアマスターの『マトコ』ちゃんは格好良かったけど、
(環ちゃんは可愛い所があるんだな)
ともだちの新しい面を見つけられて、心が弾んだ。
「これ食べたら、あっちにも行ってみよう!」
気を取り直したように言う的子に頷き、周りをぐるり、見回す。次は何を食べよう。
「あ、ホットドッグ売ってる」
「あ、私かき氷食べたいんだ」
同じ屋台で売られていたホットドッグを由枝が買い、かき氷を的子が買う。
「マスタード? 辛くない?」
「ちょっとだけつけると、……」
コッペパンにフランクフルトだけ挟んだだけのシンプルなホットドックにケチャップをそれなりに、マスタードをちょっとだけつけて、由枝はぱくりとかじりつく。
「ん、おいし」
心底美味しそうに笑う由枝の隣、的子はお店のひとからかき氷の入った器を受け取る。かけ放題と銘打ち店頭にたくさん並んだ色とりどりの瓶入りシロップの中から選んでかけるのは、
「ブルーハワイ!」
真っ青なシロップを氷にたっぷりかけて口に含み、冷たい甘さに満面の笑顔になる。
「見てー! ほら、青色!」
「ほんとだ、青色」
小さく舌を出して、んへへー、と悪戯っぽく笑う的子といっしょになって由枝は笑った。
かき氷とホットドッグをそれぞれ平らげたあとは、木陰のベンチで一休み。
「あ、そういえば、」
ぴかぴかできらきらの木漏れ日を見上げてふと思い出し、的子は由枝に問う。
「もし良かったら、由枝君のギアさんについて聞いてもいい?」
一緒に戦ったとき、彼のギアはすごくきらきらしていた。木漏れ日よりももっと眩しくて綺麗だった。それがとても印象に残っている。
「うん。オレが話せることなら、なんでも」
「由枝君のギアさん、ポラリス……さん、って事は、お星様?」
星空を見ることが好きで、だから由枝のギアの名前がとても気になっていた。
「ポラリス、そう、今の北極星」
「いいよね宇宙! ロマン!」
由枝の答えを聞いた途端、的子は思わず目を輝かせる。
身を乗り出さんばかりの的子の勢いにほんの少しだけびっくりしてから、由枝はすぐに嬉しくなる。
「まっすぐに、迷わないで飛んでいく姿を見て、それが誰かの導になるような気がしたんだ」
大好きなギアのことをつい語ってから、今度は由枝が的子に訊ねる。
「そうだ、オレも聞いていい?」
「うん」
「ネオム……くん? さん?」
口にしてから由枝は迷う。的子のギアは、性別はあるのだろうか。なんと呼ぶのが正解なのだろう。
(まぁいいか)
どちらでも、的子のギアには違いがない。
「どういうコンセプトで組んだの?」
「うーんと、」
言葉を探す的子の横顔に、由枝は少し気が引けた。もしかしたら、気を悪くさせてしまう質問だったかもしれない。
(でも、)
珍しくて面白い組み方だなと思ったことは本当。
「組むって言うか、沢山の中から選んだんだ。このギアがいい。ネオムがいい。って、思ったの」
「そっか」
「うん。今は『相棒』って感じ」
「そうだね、マトコちゃんとネオムさんは『相棒』だ」
ギアマスター同士の話は、眩しい木漏れ日の下で尽きることなく続く。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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