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【創立記念】B☆Iトリエンナーレ!
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アルレッテとふたりでレジ台に立ち、冷静な表情で客と接する翔の様子を横目伺いつつ、タイラは内心安堵する。フランスで会って友達となり、寝子島で再会した翔は、時折とんでもない不器用さを見せる。誰よりも勇敢なその癖、仲間はずれになることを恐れる。
今回も自分から裏方に回ると言い出したときは少し心配したけれど、
(……大丈夫そうだ)
流星パフェと悪魔の涙の乗った銀盆を運ぶのは、この高校の教諭らしい白衣の男性と、大人っぽく黒髪を結い上げた女の人が向かい合って座るテーブル。
(好きなものを……か)
カフェに出すならそれなりに見栄えのするものが良いかと思案し、好物のブリュレとフランスの代表的な菓子を伝えたところ、調理担当のレイリーはその意図を上手く汲んでそれぞれに見栄えのいい一皿に仕上げてくれた。給仕の合間に見回せば、どの品も評判は良さそうだ。
「お待たせしました。流星パフェと悪魔の涙です」
星型のコースターの上にパフェを置く。パフェは女性、レモンを添えた蒼いハーブティーが男性。
「ありがとうございます」
丁寧に会釈してくれる女性と、不器用そうに眼を伏せる男性に一礼する。次の仕事に掛かろうと踵を返しかけたところで、
「あの、すみません」
写真をお願いできませんか、とカメラアプリを開いた携帯電話を渡された。快く請け負い、カメラを向ける。パフェとハーブティーを背景に並ぶふたりを写真に撮る。
「ごめんなさい、お忙しいのに」
写真を撮ってくれた小さなパティシェさんにお礼を言い、
御巫 時子
は携帯電話の画面を覗き込んだ。大好きな
五十嵐 尚輝
先生と並んで写った写真を確かめ、思わず小さく口元を綻ばせる。一年に一回のお祭りの、
(大切な記念です)
携帯電話を大切に胸に抱き、椅子に戻る。星型のチョコクッキーが可愛いパフェにそっとスプーンをさし、冷たいヨーグルトを口に含む。くっついてきたソースの甘酸っぱさに思わず笑い、――そうしてから、こちらを微笑まし気に見ている尚輝先生に気が付いた。
何だか恥ずかしくなって、時子はスプーンいっぱいにすくった蜂蜜とヨーグルトを先生に差し出す。
「先生も一口食べてみませんか……?」
とても美味しいですよ、と言い添えたのに、大いに照れた先生は慌てたように俯いた。しばらくふたりで困ってから、まずは尚輝先生が意を決したように顔を上げる。いただきます、と時子が差し出すスプーンを口に含み、美味しいですね、と素直な感想を口にする。
「そうそう、これ。バタフライピーというハーブのお茶なんですが、この鮮やかな色を作り出しているのはアントシアニンが豊富に含まれているからなのです」
照れた挙句、化学の先生はおもむろに講義を始めてしまった。
「アントシアニンというのはポリフェノールの一種で、紫キャベツなどにも含まれています。この青は酸性に反応して、――」
いつもよりちょっぴり早口な先生の講義を真面目な顔で受けていて、時子はふと、くすくすと笑いだしてしまう。
「……御巫さん?」
「すみません、尚輝先生。でも、なんだか、……とても、楽しくて」
楽しくて、嬉しかった。大好きな先生と過ごす時間がとてもとても大切で、だからこそ、時子は微笑む。
「バタフライピーは美容や目に良いっておかーさんが言ってました!」
唐揚げやフランクフルトの入った袋を手に来店した
シーナ・キュクノス
に、悪魔の涙とプチデビルズケーキを配膳しながら、星志郎は朗らかに説明する。
少し年上っぽいこのひとは、女の子の可愛らしさもあるけれど、男の子の凛々しさも持っている。艶やかな黒い髪だってとても綺麗に結っている。どちらかは分からないけれど、でもとても可愛いひとだ。であれば、お母さんの言葉も喜んでくれるに違いない。
「そうですか、美容や目……」
「甘いものや味の濃いものの口直しにぴったりです」
溌剌とした少年の輝く瞳に気おされ、ついでに星志郎少年の魔法の呪文つきのトッピングサービスにも気おされ、シーナは青灰色の瞳を何度も瞬かせる。
「ごゆっくりどうぞっ」
「はい、ありがとうございます」
忙し気に立ち働く揃いの制服姿の少年たちを目で追い、『悪魔の涙』なる飲み物を口に含む。添えられた柑橘を試しに入れれば、蒼いハーブティーはゆらゆらと赤紫に色を変じさせた。
(僕よりも小さい子たちが給仕してるんだ)
思い出すのは、昔のこと。家人の真似事をして兄たちにお茶を運んだときのこと。たったそれだけのことなのに、兄たちは目を細めて誉めそやしてくれた。
兄たちにこの飲み物を見せれば、吃驚してくれただろうか。
さっきの子のように不思議な呪文を唱えてケーキの飾り付けをすれば、喜んでくれただろうか。
鼻の奥がつんとした気がして、シーナは瞼を閉ざす。
(何だか……)
困ってしまった。
(今日は小さな頃をすごく思い出すなぁ)
胸を襲う寂しさは、けれどほんのちょっぴりだ。
周りでは小さな男の子たちが楽しそうに仕事に励んでいる。テーブルについたどのお客も、誰もかれもが年に一度のお祭りを楽しんでいる。ふと覚えた寂しさなんて、すぐに吹き飛ばせる。
(こんな小さい子たちが働けるんだもん)
沈みそうな気持ちをきちんと持ち直すため、シーナが思い浮かべるのは今日は星幽塔にいるはずの師のこと。
(僕もがんばったら……)
頑張って働いたら、せめて大好きなひとにあげるためのプレゼントは買えるかもしれない。
(……がんばろう)
「いらっしゃいませー!」
竜世はめいっぱいの笑顔でお客さんのお出迎えをする。飲食店を営む家の手伝いはいっぱいしているから、
(こういうのは得意だぜっ)
注文の受付に、厨房との連携、滞りのない給仕。お会計はアルレッテと翔に任せておけば何の問題もない。
(みんなのメニューが出るのもすっげーうれしいな)
「こちらにどうぞ!」
次のお客さんは、ほんの少し眠たいような、歩き回って疲れたような顔した高校生のお兄さん。
「ほっぺたのそれ、かっけー……」
「……あっちのお化粧屋さんで、してもらった」
頬に施された翼の模様に思わず見惚れて呟くと、お兄さんは照れたように笑い返してくれた。
メニューを手渡す。お客さんがどれにしようかと迷う姿を見るのも、竜世にはとても楽しかった。一番のオススメはもちろんレッドスターとスターライトナイトの流星パフェではあるけれど、どのメニューを注文してもらっても嬉しくなる。美味しいと言ってもらえでもすれば、すごく嬉しくなる。
(友だちがほめられてるみたいだもんな)
なににしようかな、と
志波 拓郎
はしばらく迷う。どれもこれも個性的で、興味を惹くメニューばかりだけれど、
「……よし、甘いものがいいな」
待ち受けていた給仕の少年に、
「気まぐれプチデビルズケーキと、レッドスターください」
頼んだ途端、がしっと手を両手で握られた。
「お兄さん目のつけどころがいいな! レッドスター、オレのメニューなんだぜ!」
「『オレのメニュー』?」
鼻息も荒く握手を求められて応じ、拓郎は首を捻る。メニューの名前がひとつひとつ趣向が凝っているなというか、変わっているなとは思っていた。
「そうか、……『小さなパティシェ』さんたちか……」
メニューの最後の一文の通り、店の給仕に走り回っている少年たちをモチーフとしたものらしい。
今の少年は『レッドスター』と『流星パフェ』、蒼の髪に空色の瞳の少年は、
(青い『悪魔の涙』と、……悪魔つながりで『プチデビルズケーキ』、とか、かな……?)
給仕の少年たちにメニューを合わせて考えている間に、注文の品が届いた。プチデビルズケーキのトッピングサービスの歌を思わずスマートフォンで録画する。ケーキにさされた悪魔の羽のクッキーとオレンジサイダーに浮かぶ星型ゼリーも、
(……これなんかかわいいな)
写真をパシャリ、撮る。この写真も、あとで彼女に送ってみよう。
行きたかった、とちいさくむくれる彼女の顔を想像しつつ、両手を合わせる。
「いただきます」
「はいっ、どうぞなのです!」
「美味いんだぜ!」
元気いっぱいな少年たちの声を背景にケーキを口にする。
「……あ、結構本格的……」
思わずぽつりと零れた感想を聞き取って、近くで少年たちが嬉しそうにハイタッチを交わした。
「あっ、良太! 良太ー!」
星志郎と合わせてじんじん熱を持つ手を、竜世は店の入り口に見かけた友だちの
漁 良太
へと向ける。
「竜世! 星志郎、タイラ、翔も! 来たぜーっ」
黒い短髪を汗に濡らしつつ、良太は元気いっぱいぱたぱたと駆けてくる。
「お祭りがあるっていうから母ちゃんにお小遣いもらってきた!」
屈託なく笑い、額に浮かぶ汗を掌で拭う。それからこそり、竜世に内緒話。
「じいちゃんにももらった。内緒な」
「うん、内緒な!」
悪戯っ子な笑みをふたりで交わし、良太は友達が働くお店をぐるりと見回す。レジのところに翔と一緒にいるキレイなお姉さんと、厨房代わりらしい教室から顔を出すカッコイイお兄さんがどうやら店長さんらしい。
「良太」
お揃いの衣装を纏ったタイラに案内され、ちょっぴりお兄さんな気分で椅子に座る。小学生なのに高校に遊びに来るのはどきどきするけれど、お祭り資金なお小遣いは潤沢だ。今日は何だって買える気分で、竜世が渡してくれたメニューを眺める。
「やっぱカッコイイ赤だよなー良太!」
隣に並んでおすすめメニューなレッドスターを推して来る竜世の間、
「いいや、赤より青のが好きなはずだ」
タイラがにじにじと顔を割り込ませてくる。
「良太はトリ頭よりボクのメニューのほうが良いだろう?」
「そんなワケねーよなー、やっぱ赤! レッド! 戦隊リーダー!」
割り込んできたタイラと額を突き合わせ、竜世が喚く。
「人気者だな、良太」
「仲良しなのです」
他のお客の会計を終わらせた翔が微笑み、お皿を下げるついでに通りがかった星志郎が訳知り顔で頷く。
「喧嘩するほど仲がいいと言うが程々にな、二人とも」
「仲良くなどないっ!」
翔の冷静な突っ込みを、タイラは咄嗟に否定する。
「翔、お前何か誤解していないか!?」
飛び火を受けても、翔の冷静さと素っ気なさは崩れない。
「誤解? 竜世によく絡んでいってるだろ」
「だからそれはっ」
「もう喧嘩するなよなー!」
なんだかんだで結局は喧嘩するほど仲のいいみんなのじゃれあいを止めたのは、争いの真ん中でメニューを眺めていた良太。笑い交じりにみんなをなだめ、究極の折衷案を提案する。
「両方食べれば良いんだろ? スターライトナイトの流星パフェとバルティーグルのブルーホワイトソーダ!」
元気よくオーダーすれば、こどもたちのじゃれあいをにこにこと遠巻きに眺めていた綺麗なお姉さん店長がはーい、と請け負ってくれた。
「二人のカプギアの名前だ」
メニューに並ぶスターライトナイトとバルティーグルの名前を指でなぞり、良太はなんだか嬉しくなる。
「オレ、あいつら好きなんだ!」
どちらのカプセルギアも強くて格好いい。もちろん、
(オレのも格好良いぞ! 翔のも星志郎のも!)
まっすぐな良太の明るさに照らされ、タイラと竜世は負けず嫌いな言い争いをやめた。
「他のメニューも食べたかったけど、全部食べたらお腹が破裂しちゃうから我慢しなきゃな」
良太の言葉に竜世は思い出す。
「さっき来てたお姉さんが全メニュー制覇してった」
メニューの上から下までぺろりと平らげたお姉さんは、何でもない顔で次のお店に軽やかな足取りで向かって行った。きっと次のお店でもメニューの全制覇をするのだろう。
「ほんとか! すげー!」
素直に驚き素直に笑い、良太は揃って届けられたパフェとソーダにまた素直に歓声を上げる。
「すげーな! すっげー豪華! いただきます!」
うまいうまいと少年らしい気持ちのいい食べっぷりを見せる良太の傍、作業に一段落つけた翔が顔を出す。もうしばらくしたら休憩に入るという翔は、けれど休憩時間をどう過ごすか決めていないらしかった。
小学校の休憩時間に廊下でよく会う友達を、良太は躊躇いなく誘う。
「じゃあ、オレと人狼のお芝居見に行こうぜ」
「人狼? ……ああ、構わないが」
「な! 決まり!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
92人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年06月09日
参加申し込みの期限
2018年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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