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Rain Dance
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「こんなときは中距離走の面々が羨ましいわ……」
という言葉は、
エカテリーナ・クロキ
の素直な気持ちでした。
「もうちょっと、私よりかは走るスピード上げられるもんね」
濡れた頭を左右に振って、雨粒を落として嘆息します。
なんとか校外には出たものの雨の勢いにはかなわず、現在エカテリーナは学校そばの郵便局の軒先にて小休止しているのでした。
彼女は陸上部の長距離走者、本日は部活が休みということもあり、自主練のため早々に帰るつもりだったのですが、残念ながらそうもいかないようです。
鞄をつかんだまま両手を組んで、うーんと頭の上に伸びをします。ついストレッチになってしまいますが、文字通り『お手上げ』といったところでしょうか。
その体勢のまま、エカテリーナは考えます。
鞄くらいじゃ雨よけにはならないでしょうし、そもそもそれを実行しようものなら、教科書やノートは大惨事になってしまうでしょう。
――ああもう。
やはりしばらくはここで休憩して、雨足が落ちるのを待つべきでしょうか。
無意識のうちにストレッチしてしまうのは陸上選手のサガというものでしょうか。
くいっと上半身を左にひねったところで、
「……?」
エカテリーナの視線が、見知らぬ男子生徒の視線と合致しました。寝子高生のようです。
「あ、やぁ」
シャキッという効果音を使いたくなるくらい急速に姿勢を戻して、彼女はようやくその相手が、面識のある
松谷 洋志
だと気づいたのです。
「……君か」
「あ。こ、こんにちは。雨宿り、ですか?」
大きな鞄を抱くようにして、洋志はおっかなびっくり話します。
なんともいえないこのシチュエーションに、彼は少々、いや、かなり戸惑っているのでした。
――なんだろう、この、人がいるという感じときちゃったという感じの微妙なブレンド感。
背中に冷や汗なんてかきながら、ぎこちなく彼は話すのでした。
「す、すごい雨で、驚いてます」
「そっちはあまり濡れてないようけど帰りの途中だったんだ?」
「ええまあ……はい」
なんでしょう、心臓が高鳴る感覚を洋志は覚えております。
軒下に他の人の姿はありません。
つまり、二人っきりということ。
いづらいような、ドキドキするような……。
目線が泳いでしまうのは、きっとエカテリーナが雨に濡れていて、制服がいくらか肌に貼り付いているから。
「随分濡れちゃった……ん?」
さすがに、エカテリーナも気づいたようです。
「あー…その、あまり見ないでほしいな。その、恥ずかしいから」
彼女はくるりと背を向けました。
「ご、ごめんなさい!」
洋志は飛び上がりそうになりました。こんなことなら、さっとハンカチでも差し出せばよかったと思いながら。
……。
そこからしばらく、時間的には短いかもしれませんが、感覚的には長い沈黙がありました。
エカテリーナはそっと振り返っています。
なんだか少し、申し訳ない気がしました。
濡れているところを見られるのが恥ずかしいのは、本当。
競技用のウェアとかで肌を見られるのは平気ですけれど、そういうのとは違いますもの。
けれど、
――気まずくしちゃったかしら。
洋志がシャイなのを思い返して、少々バツが悪いのも本当です。
一方、洋志はといえば。
――何か話さなきゃ……!
焦っているのです。なんというか、小動物のように。
この沈黙は自分のせい、洋志はそう決めつけています。
だから、なんとかしてリカバーするのも自分の責任……そう考えています。
とはいえいきなり起死回生するような、気の利いた話題が振れるような自分であれば、最初っからこんな焦りはありません。小粋なジョークなんて生まれ変わりでもしないかぎり出せそうもない。
だから、話題が尽きたときの定番に彼も手を出すことにしたのでした。
「し、しばらく止みそうにないですね。雨雲レーダーみたら随分大きな雨雲みたいで……」
定番、それは天気の話題。
エカテリーナの口元には、小さな笑みが浮かんでしまいました。なんだか、彼の心境が手に取るように理解できたからです。
――ちょっと可愛いかも。
彼はそんなこと言われたくないでしょうが、彼女がそう思ってしまうのは止められますまい。
可愛いからこそ、軽く意地悪したくなるのも道理というものです。
「そっかあ。ところで『春雨じゃ。濡れて帰ろう』って知ってる? なんか昔の時代劇の台詞らしいんだけど」
「えっ?」
出し抜けな言葉に、洋志はきょとんとするばかりでした。
春雨じゃ云々の本当の意味は違うらしいのですが、そこは忘れることにして、エカテリーナは手を伸ばしました。
そして彼女は、彼の手を握ったのです。
「じゃ、帰ろうか!」
言うなり豪雨の中に飛び出します。彼と一緒に。
「え……ええっ!?」
当然洋志もしとど濡れるわけですが、そんなことよりも、エカテリーナが雨に打たれ制服に水がみるみるしみこみ……直視できないほど艶然となってしまったことに絶句しております。
「さ、寮までダッシュよ!」
「は……はいぃ!」
思わず語尾がカンガルー並みに跳ね上がってしまう高校生男子、洋志くんなのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月01日
参加申し込みの期限
2013年07月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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