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【中間テスト】一夜漬け狂騒曲 ~寝るなよ? 絶対寝るなよ?~
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【9】
「あ、えっと! ちょっと休憩しようか…! 私、コーヒー淹れてくる……! 台所お借りするねーっ!」
火照る顔を手で仰ぎながら、高尾は三ヶ島以外全員のコーヒーを用意し、それを配り始めた。
「休憩、休憩! 勉強ばっかだと肩とか凝るだろ? お腹すくだろ? 美食部だろー? だからレモンの蜂蜜漬け持ってきたぜ! みんなでどーぞ! 俺も食うけど! あ、高尾、俺コーヒーに砂糖多めで!」
六月一日宮がタッパーを開けてレモンの蜂蜜漬けを振舞う。
「ラーメン屋は早寝早起きアル……。夜更しは慣れないアルヨ。私も日菜ちゃんからコーヒー貰うアル……」
眠たげに目を擦る畑中もコーヒーを受け取った。
「高尾さんはコーヒーありがとうございます。あとで戴きますねぇ」
加瀬はコーヒーを受け取るが、すぐに飲まずにすぐ脇へ置いた。
「お夜食ゥウ~あゆむもご相伴にあずかりだぐ! 人間……、眠気の周期が昼と夜の二回にありィイ~……! らんちとでぃなーの食事によって……、そのりずむを整えでいるんでありまず!」
食事が絡むと雄弁になる
茨姓 歩
が高らかに持論を語り出す。
「……つまり! 食事を摂らなげれば眠気は避けッられるッんでありまず!」
そう謳いながらレモンの蜂蜜漬けを頬張る。
「味があるものはオイシイ! ア、アッ! あゆむもお夜食ありまずよォオ~、水筒にやさいすーぷでありまず! おいしいおいしい!」
満足げにレモンと同居人手製の野菜スープを交互に口に運ぶ彼女を温かく見守りながら、如月は岩国へ「ちょっといいか?」と話を切り出した。
「岩国、いい機会だからここ2ヶ月間にあった事件を伝えておこうと思う」
如月の口から、楽しい勉強会にそぐわぬシリアスな単語が次々と溢れ出す。
怪人セブン、ピンク色の変態軍団、クローネ――カラスのらっかみがののこのフツウを壊そうと暗躍している事など。
「……状況は極めて劣悪、ですね……」
岩国、剣呑だと言わんばかりに腕を組んで思案しだす。
「事態は想定していたものより相当ヤバいぜ。――寝子島征服、するんだろ……? こりゃ一筋縄じゃいかねぇぞ?」
如月は受け取ったコーヒーを啜りながら嘆息を吐く。
しかし、岩国は、美食の帝王は、並べられた障害を鼻で笑った。
「ふっ――、もとよりカオス上等ッ! どんとこい、魑魅魍魎! でもォ~? 残念でしたァ! 最後に笑うのは~、このソワカちゃん率いる寝子島☆美食クラブですからーァ! キャハハハ!」
彼女も受け取ったコーヒーカップを優雅に傾け、ゲラゲラと笑い、嗤い、嘲笑う。
「……そう言うと思ったぜ」
如月の口元が、柄になく緩んだ。
「は、はい、りぃちゃんも!」
高尾が差し出したコーヒーを、葛城は震える手で受け取った。
「コ、ココココーヒーいただきます、ですっ! ……あつっ!? ううう……」
動揺が収まりきらない葛城、焦って舌を火傷してしまう。
「大丈夫、りぃちゃん?」
高尾はすぐに冷水をグラスに注いで葛城に渡そうとする。
「りぃ、ちゃん?」
葛城からすすり泣く声が聞こえてくる。
「もしかして、泣いてる……?」
高尾の問い掛けに、ぐすっぐすっと嗚咽混じりに葛城は答えた。
「……うー、どうして僕はこうなんでしょうっ。チビだし、男らしくないし、かっこよくもないですし……っ」
そして堰を切ったかの如く泣き叫び始めた!
「ああああぁぁッ!! どうじでッ! どうじで、ぼぐばぁぁ……、もう、ぜんぶいやになっちゃって……ひっく、あああぁぁぁ――!!」
「り、りぃちゃん、しっかりして!?」
葛城の絶望っぷりに思わず狼狽し出す高尾。
「え、えっと! 私としては今のままのりぃちゃんでも全然問題ないというか、むしろばっちこーいなんだけど!!」
「ちょ、日菜くんは何を言ってるのかなー!?」
高尾のカミングアウトを聞いてしまった三ヶ島、思わずツッコミ入れた!
「だ、だってっ、可愛いのは正義でしょー!?」
「日菜くん、ちょっと落ち着こうよー……」
テンパる高尾へ至極冷静に三ヶ島は言葉を投げかけた。
六月一日宮も「ツッコミなら俺も負けねぇ!」としゃしゃり出る。
「というか高尾! それって遠回しに葛城の事がす……」
「スルメイカー!!」
顔を真っ赤にした高尾の平手打ちが六月一日宮へ炸裂ッ!!
両手をグルグル振り回しながら涙目である。
「それ以上は今ここで言っちゃ駄目ーっ!!!」
でもこの反応、周囲にとって実にニヤニヤできる光景である。
不幸中の幸いは、お相手の葛城が絶望中で周りの声が届いていないことであろう。
一方、ビンタ食らって吹っ飛ばされた六月一日宮はというと?
「あー、おっかしいなぁ? コーヒー飲んだんだけどなぁ? あれか、やべー、慣れない勉強したら眠く……って寝ちゃだめだ! 完徹して一夜漬けでもなんでもいいからテスト乗り切らねーと!」
3、2、1、ぐーZzz……。
六月一日宮、神魂コーヒーで「寝たい!」という感情が昂ぶり、ここで脱落!
(……何やら様子がおかしいですねぇ?)
静観していた加瀬、手元のコーヒーを訝しがる。
(ひょっとしなくても、ですか……)
やれやれ、と加瀬は苦笑い。そしてキッチンへ立ち入った。
「俺もキッチンお借りします。何だか紅茶が飲みたくなってきましたので☆」
彼は狐のように目尻を上げて笑った。
「可愛いは正義……ですか……?」
葛城が泣きじゃくりながらポツリと呟いた。
「うふっ、うふふふふ……、そうなのでしたぁ……、僕はチビでもかっこよくなくても、女装似合うから楽しいですもん……」
この時、ソワカちゃんハウスの体感気温がグッと下がった気がした。
葛城の体からドス黒いオーラが噴き上がる幻影さえ見てた気がする。
「女装……、そう、女装!! あはっ♪」
突然泣き止んだ葛城。からの、天使の微笑み。
だが、その目はバッチリ澱んでやがった。
「あはは、あは、あっははははははははははははははは――!!!」
スカートを翻しながらクルクル上機嫌に笑い狂う葛城の姿は、もはや普段の葛城ではなかった。
「わわっ、魔王モード発動しちゃった!」
高尾の言葉に美食メンバーは身構える。
説明しよう!
葛城 璃人
はコスプレ好きの男の娘である!
だが葛城の裏の顔は、他人(性別不問)に可愛い服を着させるのが大好きな『魔王』なのだ!
「……“妹”よ、またですか……」
直接被害を受けた経験のある加瀬は、思わず身体測定のトラウマが蘇ってしまう。
葛城は上機嫌に、まるで歌うように訴え始めた。
「そーですよ! かっこいい方なんて皆さん女装で可愛くなっちゃえばいいのです!! あはははははっ、そうと決まればやるしかないですよね! ちょーどほら、美食はイケメンばっかりですし! とっとと着替えやがれなのですよーっ!!」
葛城は持参していた自前の女子制服を喜々と取り出し、無防備な六月一日宮の寝込みを襲撃!
六月一日宮に馬乗りになった葛城、六月一日宮のシャツのボタンを外していく……!
「うふふ……、無抵抗な相手を可愛くしてあげるなんて、なんてりぃは優しいんでしょうか!! では早速ゴーなのですよーっ!」
次の瞬間、飛び交う六月一日宮の衣服と葛城の女子制服!
傍から見たら完全に『腐女子大勝利ッ』な光景が繰り広げられる!
魔王の情熱が凄まじすぎて、静止を試みる美食の勇者たちは既に戦意を喪失寸前だ!
「ふふ、きゃわわなのです!」
哀れ六月一日宮! サッカー少年からベリーショートなスポーツ系女装子へクラスチェンジが完了してしまった!
「りぃの制服なので丈が短めですが、シャツの裾から覗くおヘソがセクシーなのです! それに猫耳付けて、マジックで猫ヒゲも書いてあげるのですっ、完璧なのです!」
やりたい放題の魔王を慄くなか、高尾だけはうっとり見とれていた。
「魔王なりぃちゃんも素敵……、って、私ったら何言ってるの!?」
こういう時はコーヒーを飲んで、ってそれ死亡フラグですから!
「あはははは! やっぱり普通のコーヒーだねー! 何だか心配して損したー! きゃー! 楽しー!!」
高尾、コーヒーを飲んでテンションが振り切れるの巻。
「あっはっはっは! マジでなんか楽しいよなオイ!」
如月も突然破顔一笑しだす。
「何が楽しいって、こうやって仲間と集まって勉強とかなんかこう……、すげぇ“らしい”じゃねぇか!」
如月の本音がコーヒーによって思わず漏れてしまう。
そして陽気に笑っていた。
さらば、如月のクール要素。
こうして如月の『クール』は『くーる』となって丸みを帯びていく。
「こーひーは 健康に良いとも悪いとも言われでいる嗜好品でありまずねェエ~。じがじ、如何なる食品も自分にあったものを良き程度で摂るのが良いのでありまずよォオ~。あゆむはだいじょォヴでありまずが!!」
カオスになりつつある中、茨姓はコーヒーを果敢に飲み干す。
「にがい! 旨し! ぎはは~! ……はぁ」
だが、途端に茨姓のテンションが急降下。
「……なんか、ゾンビだと思い込んでてすいません。わたし、皆さんにご迷惑をおかけしてませんか?」
なんと、神魂コーヒーが茨姓の人間性を一時的に呼び戻した!
「そんなことよりも数学で赤点取ったら大変アルー!! 怖い桐島先生と補習授業になったら困るアルー!」
なぜか酔っ払ったようにグッダグダな畑中が茨姓に絡みつく。
「きゃっ……、や、やめてください……!」
人間性を取り戻した茨姓は引っ込み思案なのか、絡まれるとオドオドしっぱなしだ。
「美食メンバーは仲間アルー! 水臭いアルヨー!」
だが完全に絡みコーヒーの畑中には通用しない。
そこへ岩国がキリッとした表情で叫んだ!
「はい! これより、猫進ハイスクールの講義をはじめまーす!」
岩国、安定のコーヒー効果。
すぐさま酔っ払い状態の畑中を捕まえて個別授業の開始だ!
「ではいつ勉強するのか? 今でしょ! はい、この問題の選択肢なんて迷うところじゃない! 消去法で間違った選択肢を消していくー、これでセンター試験まで使えるテクニックですから!」
「ソワカ先生! 眠いので素数を数えていいアルカ?」
「許可します!」
「ところで素数ってなにアルカ?」
「宇宙です!」
トンデモ講義をよそに、葛城が如月の服を脱がそうと食らいついていた。
それを指差して笑う高尾と怯える茨姓。
呆然としたままカオスについていけない三ヶ島、そして何も知らずに熟睡する六月一日宮(女装中)。
事態収拾は不可能、と思われたその時だった。
「Cut it out……(いい加減にしなさい)」
加瀬がテーィーポットを傾け、葛城の頭の上から掛けたではないか!
「ひゃんっ!!」
「あっちぃっ!」
葛城はもちろん、しがみつかれていた如月も巻き添えを喰らう。
「Pipe down(静かにしなさい),……OK? まだ騒ぐというのなら、あなたたちの口の中にこの紅茶をたんまり注いで差し上げましょう♪ 一級品の茶葉ですので、決して一滴たりとてこぼしてはなりませんよ? 無論、その床に滴る分も舐めて飲み干してくださいねぇ?」
眼鏡の奥の加瀬の目が笑っているが、口元は微動だしていない。
この鬼畜眼鏡、ヤル気だ。
紅茶を掛けられた2人は、ショックを受けたことが功を奏したのか正気に戻っていた。
「あれ? りぃはどうしちゃったのでしょうか? って、なんで如月さんにりぃは抱きついてるのですっ!?」
「うわ……、何か柄にもねぇこと言ってたよな、俺……? まぁあれは本心だけどよ。つーか、この状況は非常にヤバい!!」
焦る2人が振り返ると、案の定デジカメのシャッター音が!
「いい構図が撮れたんだよー!」
ニヤニヤするは三ヶ島。
「予備知識がない人へこの画像を見せたら、君たち2人をどう思うだろうねー? いい悪戯のネタが出来たんだよー!」
この後、葛城・如月 vs 三ヶ島のデジカメ争奪戦が夜通し繰り広げられるのだが、それは別のお話である。
「まったく……、本当に騒がしいですねぇ……」
その光景を呆れながら眺めつつ、加瀬は紅茶を堪能していた。
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定員
1000人
参加キャラクター数
137人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月26日
参加申し込みの期限
2013年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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