this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
レディ・ロゼッタの未来観測
<< もどる
1
…
23
24
25
26
27
つぎへ >>
奈良橋 博美
はロゼッタの肩を診る。骨こそ折れていないが、左肩は渾身の打撃を受け赤く腫れ上がっていた。
「もう大丈夫よ。遅くまでありがとう」
これ以上の脅威はないから、帰っても平気だとロゼッタに説得され、心配は残るものの『未来観測』を後にした。ふう、と大きなため息をつく。
「今日はいろいろあったよなぁ……」
これから来る困難、変化、そしてあの白い女。
「奈良橋流は、あんなチンピラなんかに負けないぜ。次は、見てなよ」
もう一人のシーサイド九龍からの来訪者、
ジニー・劉
。招待状にたばこの煙をふうと吐きかけて独りごちる。
「住所も登録してねえ、表札も出してねえのに手紙が来るっておかしいだろうよ」
舌打ちをして封筒を握りつぶす。
「見ず知らずの人間に個人情報握られて、黙っていられるか」
小さな灯りがともる扉を開ける。ドアの蝶番が外れていた。
「なんだこりゃ。うちのボロ家だってもう少しましだぜ」
「ごめんなさいね。ちょっとやんちゃな子犬ちゃんが暴れちゃって」
現れたのは大胆に胸と背中が開いたドレスの女だった。ジニーは声なき悲鳴を上げて後じさる。大人の女、しかもヒールのせいか彼以上に背が高い。
「ようこそ。まだ営業中よ」
(こいつが俺の情報盗みやがった奴かよ)
心中は穏やかではない。だが、ジニーは普通の客を装い、どっかと座る。
「そうだな。仕事運と恋愛運を見てくれ」
「あなた、お名前は? この辺の人っぽくないわね」
「……ジニー。もともと横浜出身だが、ちょいと訳ありでな。こっちで稼業を始めたが、日が浅い割にはネット界隈ではそれなりに名が知れてらぁ。お得意さん増やす方法あったら教えてくれ」
「それだけ?」
ロゼッタはぱらぱらとタロットをもてあそびながら、試すようにジニーを見る。なにもかも、見透かされているようでジニーはそわそわとし始めた。
(ああ、ちくしょう。間に壁でも挟みてぇぜ)
「わあったよ。今のはなしだ。……これはその、オフレコで、秘密厳守でだな」
女占い師は鷹揚にうなずく。ジニーは大きく息を吸い込み、決意し、ついにその言葉を口にする。
「俺さ、女が苦手なんだ……」
「こうしてしゃべってても目もあわせらんねぇ。嫌な汗は勝手に出てくる。こんな俺でも、まともに女と付き合えるようになるのか? どうすりゃ女が怖くなくなる?」
沈黙が場を支配した。とても、気まずい。
「……あぁ。何言ってんだ、俺。25にもなってよ。今のはなしだなし、忘れてく」
「二枚選んで」
「ちょっと、おま」
「はい、二枚選んで。恋ができないなんて絶対にダメよ。女性恐怖症を克服するべく動く。or動かない。それを念じて二枚引いて」
ジニーはいつものシニカルな表情を失い、うろたえながら手を伸ばした
「8番、Adjustment。調整、天秤。バランスのことね。愛を求めるならその対極にあるもの……嫌悪や恐れ、そういったものに目を向けてみて」
「愛の反対は無関心じゃねえのか?」
「それじゃ弱点を克服できないでしょ。好きな気持ちが生まれると、嫌われたらどうしようっていう恐怖が現れる。逆に、いちばんコワイと思う身近な女性を見つめてみてはどう? そこから愛が生まれるかも」
「何さらっとおっかねェこと言ってんだよあんたはよ!」
ジニーは冷や汗がだらだらと流す。彼の知る身近な女性は、容姿はともかく恐ろしい者ばかりなのだ。
「好きな女なんて、一人いればいいのよ。他は苦手なままでいいじゃない。アタックあるのみよ」
(そんなことしたら、銃弾の的にされて海の底だろうが!)
もはや声に出すこともできなかった。ジニーはへなへなとテーブルの上に崩れる。
もう一枚のカードは、ワンドの10。「人生において大切なことを無視して過ごす」意味だと告げられた。
(女嫌いを貫けば、寂しい愛のない人生か。そうかよ)
と半ば自嘲する。
「なあ。こっちも質問いいか。あんた、さ、もれいびか?」
不意にジニーが口にした。精一杯、ロゼッタのほうに顔を向けようとしている。
「そうみたいよ」
「やっぱりな。その占い、何か目的があるのか?」
ロゼッタの答えを待たず、煙草いいか? と問う。一筋、煙を吐き出して。
「人助けのつもりだったら言っとくけどよ。そんな曖昧なもんに人は救えねーよ。自己満足で、傷ついておしまいさ」
「ずいぶん悲観的なのね」
「事実だからそう言ってんだよ。現に母さんは……いや、どうでもいいか。悪ぃ。ここらで引き上げるわ」
ジニーは立ち上がって、ぽんと箱を投げてよこす。きらびやかなグラデーションのかかった箱に、獅子の紋章。薄いフィルムが全体を包んでいた。ほのかにジニーの煙と同じ、メンソールの香りがする。
「俺のお気に入りだ。洒落たパッケージだろ? 喫わねーなら飾っとけ。じゃな」
慌て、冷や汗を流し、少し寂しげな表情を見せた。裏社会の蜘蛛は感情を再び無気力の仮面に隠し、廃墟のねぐらに帰って行く。
<< もどる
1
…
23
24
25
26
27
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
レディ・ロゼッタの未来観測
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
清水るね
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月11日
参加申し込みの期限
2013年07月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!