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ゼリンといっしょ
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星ヶ丘寮の一角、時の流れに取り残されたかのような日本家屋が存在した。裏手には九夜山がどっしりと控え、庭の景観として溶け込んでいる。
薄水色の和服に身を包んだ
御巫 時子
は縁側に座布団を持ち出し、正座の姿勢で湯呑を傾けていた。安堵のような溜息を吐き、庭園の木の枝に留まる夜鷹に優しげな眼差しを向ける。
「落ち着きますね。ヨタカさんはどうですか…」
時子のろっこん『鳥の囀り』は鳥類との会話を可能にした。
夜鷹は翼を大きく広げた。
「はい、何か落ちてくるのですか…?」
軽く頭を押された。時子は不思議そうな顔で頭の上に手を持っていく。
「これは、なんでしょうか」
触れた物の表面に掌を滑らせる。突起のような物に行き当たった。指で形状を探ると表情が和らいだ。
「これは羽ですね。どのような鳥さんなのでしょう」
頭の上に載っている物を両手で掴んで胸元に下ろした。その姿を見て、あら、と小さく声を漏らす。
「見たことのない姿ですね。鳥さんではないのでしょうか」
「……ぷに」
「言葉がわからないので、鳥さんではなくて天使さん……ゼリーでなくて、ゼリンさんですか……天界のペット?」
頭の中の声に時子は反応した。神妙な顔で聞いていた。
「……事情はわかりました。ゼリンさん、今日はゆっくり過ごしてくださいね」
膝の上に載せて全体を摩る。ゼリンは円らな目で時子を見詰めて、ぷにゅ、と愛らしく鳴いた。
「触り心地がとても良いですね。身体は白いお豆腐にそっくりで、お餅のようにもちもちです」
「……ぷ、ぷに」
ゼリンは左右の羽を震わせた。怯えたような態度を見せる。
「ふふ、食べませんよ。安心してくださいね」
カツカツと音を響かせて横手から雷鶏が現れた。膝の上のゼリンを目敏く見つけると、短い嘴を突き出すような動作を繰り返す。
時子は微笑みを絶やさず、ゼリンを紹介した。
「雷鶏さん、ゼリンさんです。仲良くしてくださいね。ヨタカさんもお願いします」
二羽は様子見という姿勢を取った。ゼリンは羽ばたき、時子の頭の上に載った。
「私の頭の上は居心地がいいのでしょうか」
言いながら湯呑の緑茶を静かに啜る。
野鳥の出入りが激しくなった。時子は微笑みで迎え、話に耳を傾ける。雷鶏は庭園で採食に励む。枝に留まっていた夜鷹は九夜山へと飛んでいった。
時子は空になった湯呑を手にして立ち上がる。
「ゼリンさんもお腹が空いたでしょう。何か持ってきますね」
「ぷにゅ」
ゼリンは飛んだ。時子が座っていた座布団に下りて羽を休める。
にっこりと笑って急ぎ足で台所に向かう。途中で考えるような表情を浮かべた。
「でも、なにをあげれば……柔らかい物にしましょう」
適当にある物を見繕い、皿に載せた。いそいそと縁側に戻ってきた。
「ゼリンさん、お待たせしました」
座布団の場所を開けた。時子が座るとゼリンは皿の上の物に目を向ける。羽をパタパタと動かす。
「最初は和菓子になります。お餅の部分が美味しいですよ」
黒文字で刺してゼリンの口元に運ぶ。パクッと一口で食べた。数秒と経たずにパカッと口を開ける。
「おかわりですね」
同じようにして食べさせる。ゼリンの羽の動きが速くなった。
「ゼリンさんの身体が更に白くなったような……」
「ぷにゅ!」
ゼリンは口を開けた。時子は皿に目を移し、困ったように笑う。
「和菓子はなくなりました。お豆腐にしますか…?」
羽の動きが止まった。少し目を伏せて、ぷに、と控え目に鳴いた。
木目の美しいスプーンで豆腐を食べさせた。目立った反応を見せないものの、自発的に口を開けて催促の姿勢は忘れない。僅かな時間で三丁の豆腐を平らげた。
ゼリンは口を開けた。
「あの、お豆腐もなくなりました。今度は胡麻豆腐になるのですが……食べてみます?」
返事は無かった。口をもごもごさせた末に小さく開けた。
スプーンで胡麻豆腐を食べさせる。口の動きは遅かった。
「白い物が好きなのですね」
「ぷにゅ!」
その後も食べ続けて夕方を迎えた。
時子は一日を惜しむように景色を眺めていた。側では雷鶏が丸くなって眠っている。ゼリンも膝の上で大人しくしていた。
前触れなく、ゼリンは飛んだ。
「お別れの時間ですか」
「ぶにゅにゅ!」
「言葉はわかりませんが、伝わります」
時子は去りゆくゼリンを見詰めながら胸を押さえた。
「お元気で、また……」
空の彼方に消えるまで、小さく手を振り続けた。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
動物・自然
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月02日
参加申し込みの期限
2018年05月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年05月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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