全力疾走！　寝子島横断三人四脚駅伝！（第一区間）｜リアクション

全力疾走！　寝子島横断三人四脚駅伝！（第一区間）

【レーススタート！】

「オンユア・マーク！　寝子島シーップ、レッツゴー！」
　パァン！
　号砲と共に飛び出したのは、【猪】と【蝶】だ！
「先手必勝！」
　速さに一家言ある御剣がいる【猪】チーム。
「一・二！　一・二！　声出していくぞ！」
　御剣の音頭で、六月一日宮と千鳥もリズムと歩幅を合わせる。
「走る前に結び目に注意して正解だったな！　足を出す順番を確認済み！　行けるぜこれは！」
　六月一日宮も作戦成功を肌で感じている。
　今回、千鳥がバランスを取りながら結び目を注意深く観察している。
　少しでも緩くなったら、千鳥が素早く結び直す。
「さすが千鳥だ。乾物もとい干物結び……じゃない、紐の結びが上手いな」
「えへへ、よく分からないけどありがとう～！」
　千鳥のアホ毛が楽しげに揺れた。
　彼ら【猪】はスタート地点の右手にある『またたび動物園』へ向かってゆく。
　対して【蝶】は手筈通り蕎麦屋『すすきの』へ一直線。
　参道商店街をひた走ってゆく。

　一方、スピードは劣るが、とにかくバランスに特化した【鹿】チーム。
　焦らず騒がず、魚屋『魚新』へ移動中。
「俺達には秘策がある。絶対に１位通過、間違いなしだ」
　高杉の自信たっぷりの表情は、一体、何を意味するのであろうか？