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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
携帯戦記カプセルギア 外伝 『ミッドナイト・ダンサーズ』
僅かに弾んだ少女の声。拓磨と同じクラスの蒼が、どことなく自慢げな眼差しで己のギアを見ている。
「おにいさんとおねえさんのギアが、対戦チームかねぇ？ 強いねぇ！」
瑠樹が２人にそう笑いかければ、拓磨は小さく笑う。
「ありがと。でも、あいつ……トリプルスリーはまだ真の姿じゃないんだ」
「真の姿じゃ、ない？」
蒼も興味を持って問いかける。
「あぁ。野球のパーツの代わりに、工事のヘルメットに釘バットだからな。見た目は怖そうだけど、あいつには野球の魂が宿ってる」
野球が好きな拓磨は、カプギアにもそれを取り込もうと考えているらしい。そろそろ軍資金がたまりつつあるので、次の改造では野球のパーツを装備した、真の姿にできるかもしれない、と脳裏で考える。
（俺と同じだ。俺も目つきが怖くて生意気とか言われるけど、野球への気持ちは真剣だ）
己とトリプルスリーを重ね合わせ、ぐっ、と手を握り締める。
「そっか……。おにいさんにとって大好きな事がつまったギアなんだねぇ」
「その真の姿も楽しみやなぁ」
瑠樹とまことが目をキラキラさせていると、息を切らせた少女が白髪を揺らして佇んでいた。キリエである。彼女は一息つくと、自分のギアの姿を見つけ小さく声をあげる。
「おー！ セラフの姿がないとおもったら審判してやがったのです。 楽しそうでなによりです」
「ん？ 先日の非公式大会で見かけたような気がするけど……」
蒼がキリエの顔とギアを見て呟くと、キリエは「出場したですよ」と頷いた。その言葉に彼女はぱっ、と表情を明るくする。
「奇遇だねぇ。オレも出たんだよ～」
「へぇ、そういうのがあったんだな。俺もいつかやってみるかな……」
瑠樹がにぱっ、と笑って手を上げ、拓磨はちらり、と興味を滲ませる。まこともまた、彼の傍らでこくり、と頷いた物の、ちょっとだけ緊張した様子だった。
「んー、セラフは審判ですか。様子見というところですかね？」
キリエが首をかしげていると、セラフと目が合った……ような気がした。そして、キリエにはセラフの口元が僅かに緩んでいるように見えたのだった。
蹄壱号（牛瀬 巧のギア）は、トライアルβ（スピカ・フォーツのギア）とネージュ（白 真白のギア）と共に射撃や投擲の練習をしていた。
《今思ったけど、蹄壱号は何を投げる？》
ネージュの問いに、蹄壱号は静かに
《蹄型手裏剣やね》
と返した。トライアルβはただこくり、と頷いただけだが興味を持っているようだ。
《的は、この辺り、ですか？》
トライアルβが木の幹に傷をつけて問うと、ネージュが頷く。
するとそこに、蜘蛛のような足のヴァネッサが姿を現した。彼女はネージュたちの自主練習に興味を持ったようだ。
《なるほど、投擲練習ね。……加わってもいいかしら？》
《勿論。一緒に強くなろう！》
ネージュが頷けば蹄壱号も《おいで》と手招きする。トライアルβもまた受け入れようとした。が、その時……僅かに身体の一部が軋んだような気がした。
《どうしたの？ 調子が悪い所でもおありなの？》
心配したヴァネッサが問いかけるも、トライアルβは心配ない、とでもいうような仕草を見せる。だが、ヴァネッサはちょっと不安を抱いていた。
「そっか……。ギア達で特訓していたんだね」
真白がどことなく嬉しそうに言えば、スピカも頷く。
スピカはクラスメイトとは言え、なかなか話しかける機会が無かった真白と会話でき、とても嬉しかった。
「みんな……楽しそう」
「そうだねぇ！ あ、あっちの方も特訓しているよ！」
「個性が、動きに出るね」
スピカと真白がきゃっきゃとおしゃべりしつつギアたちを見守る姿を、巧は穏やかな気持ちで見守る。そうしつつも周りにいる子供達や生徒を確認し、それとなくトラブルがないか等もチェックしている。
「それにしても、牛瀬先生もギアマスターだったなんてねー」
「うん。……ちょっと、びっくり」
真白とスピカにそう言われ、巧はちょっとだけ苦笑した。
「あぁ、息子たちに進められてやってみたら夫婦で嵌ってもうてな。今じゃ家族で楽しんどるんや」
といいながらちらり、と離れた所にいる息子の姿を見、小さく頷く。
「恥ずかしがりやな次男がな。これの時はえろう饒舌になるねん。まぁ、ギアのお陰でもっと明るくなったのは、ええことやと思う」
「へぇ～♪ 先生の次男さんが一番はまってるんだね♪」
真白の問いに、巧が「せやな」と頷く。スピカは視線の先にいる巧の次男の姿を見、やっぱり親子だし似ているなぁ、と思いながらも……トライアルβに視線を戻し、（大丈夫かな）、と小さくため息をついた。ちょっと気がかりな事があるのだ。
「おにいさんとおねえさんのギアが、対戦チームかねぇ？ 強いねぇ！」
瑠樹が２人にそう笑いかければ、拓磨は小さく笑う。
「ありがと。でも、あいつ……トリプルスリーはまだ真の姿じゃないんだ」
「真の姿じゃ、ない？」
蒼も興味を持って問いかける。
「あぁ。野球のパーツの代わりに、工事のヘルメットに釘バットだからな。見た目は怖そうだけど、あいつには野球の魂が宿ってる」
野球が好きな拓磨は、カプギアにもそれを取り込もうと考えているらしい。そろそろ軍資金がたまりつつあるので、次の改造では野球のパーツを装備した、真の姿にできるかもしれない、と脳裏で考える。
（俺と同じだ。俺も目つきが怖くて生意気とか言われるけど、野球への気持ちは真剣だ）
己とトリプルスリーを重ね合わせ、ぐっ、と手を握り締める。
「そっか……。おにいさんにとって大好きな事がつまったギアなんだねぇ」
「その真の姿も楽しみやなぁ」
瑠樹とまことが目をキラキラさせていると、息を切らせた少女が白髪を揺らして佇んでいた。キリエである。彼女は一息つくと、自分のギアの姿を見つけ小さく声をあげる。
「おー！ セラフの姿がないとおもったら審判してやがったのです。 楽しそうでなによりです」
「ん？ 先日の非公式大会で見かけたような気がするけど……」
蒼がキリエの顔とギアを見て呟くと、キリエは「出場したですよ」と頷いた。その言葉に彼女はぱっ、と表情を明るくする。
「奇遇だねぇ。オレも出たんだよ～」
「へぇ、そういうのがあったんだな。俺もいつかやってみるかな……」
瑠樹がにぱっ、と笑って手を上げ、拓磨はちらり、と興味を滲ませる。まこともまた、彼の傍らでこくり、と頷いた物の、ちょっとだけ緊張した様子だった。
「んー、セラフは審判ですか。様子見というところですかね？」
キリエが首をかしげていると、セラフと目が合った……ような気がした。そして、キリエにはセラフの口元が僅かに緩んでいるように見えたのだった。
蹄壱号（牛瀬 巧のギア）は、トライアルβ（スピカ・フォーツのギア）とネージュ（白 真白のギア）と共に射撃や投擲の練習をしていた。
《今思ったけど、蹄壱号は何を投げる？》
ネージュの問いに、蹄壱号は静かに
《蹄型手裏剣やね》
と返した。トライアルβはただこくり、と頷いただけだが興味を持っているようだ。
《的は、この辺り、ですか？》
トライアルβが木の幹に傷をつけて問うと、ネージュが頷く。
するとそこに、蜘蛛のような足のヴァネッサが姿を現した。彼女はネージュたちの自主練習に興味を持ったようだ。
《なるほど、投擲練習ね。……加わってもいいかしら？》
《勿論。一緒に強くなろう！》
ネージュが頷けば蹄壱号も《おいで》と手招きする。トライアルβもまた受け入れようとした。が、その時……僅かに身体の一部が軋んだような気がした。
《どうしたの？ 調子が悪い所でもおありなの？》
心配したヴァネッサが問いかけるも、トライアルβは心配ない、とでもいうような仕草を見せる。だが、ヴァネッサはちょっと不安を抱いていた。
「そっか……。ギア達で特訓していたんだね」
真白がどことなく嬉しそうに言えば、スピカも頷く。
スピカはクラスメイトとは言え、なかなか話しかける機会が無かった真白と会話でき、とても嬉しかった。
「みんな……楽しそう」
「そうだねぇ！ あ、あっちの方も特訓しているよ！」
「個性が、動きに出るね」
スピカと真白がきゃっきゃとおしゃべりしつつギアたちを見守る姿を、巧は穏やかな気持ちで見守る。そうしつつも周りにいる子供達や生徒を確認し、それとなくトラブルがないか等もチェックしている。
「それにしても、牛瀬先生もギアマスターだったなんてねー」
「うん。……ちょっと、びっくり」
真白とスピカにそう言われ、巧はちょっとだけ苦笑した。
「あぁ、息子たちに進められてやってみたら夫婦で嵌ってもうてな。今じゃ家族で楽しんどるんや」
といいながらちらり、と離れた所にいる息子の姿を見、小さく頷く。
「恥ずかしがりやな次男がな。これの時はえろう饒舌になるねん。まぁ、ギアのお陰でもっと明るくなったのは、ええことやと思う」
「へぇ～♪ 先生の次男さんが一番はまってるんだね♪」
真白の問いに、巧が「せやな」と頷く。スピカは視線の先にいる巧の次男の姿を見、やっぱり親子だし似ているなぁ、と思いながらも……トライアルβに視線を戻し、（大丈夫かな）、と小さくため息をついた。ちょっと気がかりな事があるのだ。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2018年04月13日
- 参加申し込みの期限
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- 2018年04月20日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2018年04月20日 11時00分
