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風にのったラブレター
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【夢がいっぱい本屋さん】
「おー、みーつけた」
ふらりと寄った本屋さんで、
猫島 寝太郎
は目当てのコミックスを発見した。
(このマンガ、続き読みたかったんだよね)
さっと手に取り、レジに並ぶ。
(わあ、ラッキーだなぁ)
いつもバイトではいっている青年は、休憩中だろうか。レジに立っているのは、華やかな美貌の店長だ。
おつりを渡してくれる手も、白くてきれいだ。
「今日もお姉さん綺麗だったなぁ~。相変わらずお見事だし」
店を出ながら、思わずでれでれしてしまう。なんといっても、店長はスタイルが抜群なのだ。
(美人ってすごいなぁ、なんだか幸せな気分になっちゃうよ)
外の空気もさわやかで、すがすがしい風が吹いている。
「それにしても、ちょっと風はあるけど良い天気で、歩いてても眠くなっちゃうよ。……あれ?」
あくびをかみころして空を見上げ、視線を転ずると、同じ学校の生徒が、本屋の二階の窓から顔を出したバイトの店員としゃべっているのが目についた。
(なんだろ?)
やっぱりバイトくんは休憩中だったんだなーと思うと同時に、興味を引かれて、寝太郎はそっちに行ってみることにした。
予約していた料理の本が入荷したと連絡を受け、
高梨 煉
は本屋に来ていた。
(よしよし)
寮に戻ったらさっそく何か作ってみようと、本を受け取る。
料理は楽しい。思いも寄らない可能性を発見することもあるし、なにより、おいしいものを食べたときに皆が浮かべる表情が煉は好きだ。
(おいしいものといえば……)
妹が以前、おいしいチーズケーキの店があると言っていたのを思い出す。
(帰りに寄って、買って帰ってやるか)
ケーキ屋のあるという方角に歩いていこうとした煉の頭を、何かがかすめた。
「おっと?」
何かと思えば、紙飛行機だ。
「なんだこれ」
ぱっとつかむと、頭上から、ごめんごめんと声がした。
「悪いねー。ゴミ箱を狙ったつもりなんだけど、失敗しちゃったな」
本屋の窓から顔をのぞかせているのは、この店の店員だ。胸元のネームプレートには、木下とある。
(これ、見たことあるな)
ついさっき、メールで回ってきたやつではないだろうか。
紙には文字が書かれている。いけないかなと思いつつ、つい開いて読んでしまった。
『今日はいないね、どうしたの。いると気になる、いないと気になる。一番いいのは、財布を片手に来てくれること』
(……こんな文章だったか?)
「あの、これ」
見上げる煉の足元に、いつしか猫がすりすりと寄ってきていた。
「んー? 悪いけど、君、その脇にあるゴミ箱に捨てといてくれない?」
「あ、はい」
「どうしたんですかー?」
そこへ、やってきて声をかけたのは寝太郎だ。
「あ、二年生なんですね。先輩だぁ」
襟につけられたピンバッジの色を確認して、寝太郎は会釈をした。
「あの人がこれを落としたんだ」
「あれぇ、これってラブレターじゃないですか」
「いやいや、まさか。何言ってんの」
寝太郎の発言を、窓から木下が否定した。
「それはただのお遊びだよ。昼ご飯のときに、バイト仲間と心情をつづったんだ」
「えー、ラブレターじゃないんですかぁ」
「違うよー。それはね、ただの愚痴。いやさー、ほら、ここって店長目当てのお客さん多いんだわ。正直、そういう立ち読み客って迷惑なんだけどね」
「はあ」
「中には毎日立ち読みしに来る人もいてさ。なのに、その人、今日だけ顔を見せなかったんだよ」
(それでこれか?)
煉はふたたび文面に目を通した。
「そーそー。いや、風邪でもひいたのかと気になっちゃってね。不在でも迷惑に思うなんて、びっくりだよもう」
「なるほど。大変ですねぇ」
寝太郎はしきりとうなずいているが、煉は、何だそれはと思う。
「じゃーね。ぶつけてごめんねー」
木下は顔を引っ込めて、手元にはラブレターもどきが残った。
にゃーにゃーと猫がまとわりついて、鼻をくんくん鳴らしている。
(ん? この紙の匂いが好きなのか?)
マタタビの匂いでも染みついているのだろうか。
和装の一年生、
逆巻 天野
は、生物の専門書のコーナーにいた。
「えーっと、動物の本は……っと。学校で飼っているのは兎と鶏だから……」
この本屋は、専門書を多くとりそろえているところがいい。
何冊か似たような本を見比べて、一番よくまとまっていた本を選ぶ。
「これがいいな」
本を購入し、時計に目をやる。次はCDショップをのぞくつもりだ。
(いいアルバムが見つかるといいな)
天野が好むのは、静かなメロディラインの曲だ。和楽器が好きだが、このごろはピアノの音も気に入っている。
下駄履きの足音をカコンカコンと鳴らして店を出ると、少し離れたところで猫に囲まれている生徒を見かけた。
「どうしたんだい。すごい数の猫だね」
自分も動物には懐かれるほうだが、こんなふうに囲まれることはない。
「ラブレターに猫がたかってるんだよー」
寝太郎が、煉の持つ紙と携帯を見比べながら、いきさつを説明した。
「そんなこと、あったんだ?」
天野は携帯を忘れてきたため、くだんのメールを受け取ってはいない。もっとも、受け取ったところで、何が変わったというわけでもないが。
「思うんだけどねぇ、ここの店員さんも昼食のときに書いたって言ってたし、写真の紙とこの紙は同じ物だよね」
「筆跡はだいぶ違うけどな」
煉が肩をすくめる。天野がのぞいてみたところ、どちらも癖のある手書きの文字だ。
「笹の模様ってことは、和風の食事を提供するお店のものかもねぇ。さっきの店員さんがごはん食べたお店だよね、きっと」
「猫は匂いにつられているようだね」
天野が言うと、寝太郎は大きくうなずいた。
「紙に匂いが染みこんでるんだよ。で、こんな思わせぶりな文章書いて、紙飛行機にして飛ばしてられるくらい客足が少ないとなると……、あ。お寿司屋さん?」
寝太郎は、きっとそうだと、両手を打ち鳴らした。
なるほど、それならばダシや魚の匂いが染みついていて、猫が寄ってきても不思議はない。
ただ、天野には素朴な疑問があった。
「なるほど。でもその文章は、……人相手のものじゃなく、猫、では?」
すると煉も、「だよな」と同意した。
「俺も思った。さっきの人のもラブレターじゃなかったんだし、この写真のも猫宛だったりしてな」
「そっか~、猫に向けて窓から投げたのかもしれないよねぇ」
当たりかどうかは知らないが、一応の結論が出て、すっきりした。
「よし。じゃあ僕は、行くところがあるからこれで」
その場に背を向け、歩き出す。
「あれれ、逆巻君」
駅方面に向かって歩くとすぐに、誰かに声をかけられた。
めずらしいこともあるものだと思って振り向くと、見知った少女が、少し離れたところに立っていた。同じ生物部の、
屋敷野 梢
だ。
「ああ、偶然だね。買い物かい?」
春とはいえ、夕方だ。寒いのだろうか。梢の頬がわずかに紅潮している。
「えっと、私はですね、本屋さんに月刊インセクトを買いに行くところなんですよー。あと、生物の論文とか、社会性昆虫の論文とか、読みたいなーって」
「そうか、僕も生物関連の本を見てきたところなんだ。いろんな本があって、面白いからね」
「そうなんです。専門書コーナーは、いつ来ても楽しいですよねー!」
力説する梢の肩ごしに、鮮やかなブルーの看板が見えた。
「……ん?」
「んん?」
視線を追って、梢も振り向く。
「ナイトアクアリウム……? なんだろう、水族館かな」
「ああ、気になりますよねー。開催期間がすごく長いんですよ-。逆巻君も興味アリですか?」
「うん、そうだね」
「じゃあじゃあ、みんなでそのうち行けたらいいですねーっ」
行くなら一人でと思っていたけれど、ひとと過ごす時間が嫌いなわけではない。時にはそういう時間も、良いものだろうか。
「いいね」
うなずくと、梢はほがらかな笑顔をみせた。
桐生 計都
は、本屋に着くなり、すぐさま雑誌コーナーへと足を向けた。
手に取ったのは、毎月購入しているカメラ雑誌の最新号だ。
今回は、憧れている写真家の特集が組まれているのだ。買いそびれるわけにはいかない。
(家に帰ってから読むのが待ち遠しいな)
「この人の写真、とても優しい雰囲気なんだよね。いつか、こういう写真を撮れるようになれたらいいな……」
計都もカメラを持っている。今日も、チャンスがあれば何か撮りたいところだ。
会計をすませて店を出た。時計を確認すると、まだ時間に余裕がありそうだ。
(何かいい被写体はないかな)
計都が好むのは、植物や動物を題材に撮ることだ。夜間ならば天体も良いと思う。
そしてここはキャットロード。今日もあいかわらず猫が多い。
(いや、あそこだけやけに多い)
寝子高の生徒がかたまって、猫に取り囲まれている。
学校帰りに、共に寄り道でもしているのだろうか。
(友だちがいるのって、うらやましいな……)
人付き合いが苦手で、内にこもりがちな計都だが、そんな自分をよしとしているわけではないのだ。
猫に警戒されないようにゆっくりと近づいた計都は、ギリギリの距離からカメラを構えて撮影を試みた。
心地の良いシャッター音が響く。
猫とひとくくりに呼んでも、それぞれ表情や動きはまるで違う。
「かわいいな……」
ぽつりとつぶやくと、「うん、かわいい」と、路地の奥のほうから急に声がして、飛び上がった。
驚いた。なにやら見た目に黒い印象の生徒が、人目につきづらい暗がりに立っている。
「ああ、触りたいなー」
そううめくのは、二年の
黒兎 都
だ。
「あの、そんなところでどうかしたんですか……」
「猫を見てるんだ」
おずおずと計都がたずねると、都はさも当然だといわんばかりに、ぶっきらぼうに告げた。
「猫、ほんとに多いよなー。いいな、あそこの人ら。猫のほうからじゃれてくるなんて、うらやましすぎだ」
「猫、好きなんですね。ええと、よかったら、もっと前に来ませんか……?」
計都は構えていたカメラを下ろし、若干びくびくしながら都から離れた。
なぜそんなところに潜んでいたのか問いただしたいのに、どう接して良いのかがわからない。
「……そうだよな。あれだけいるんだから、懐いてくれる猫だっているかもしれない」
都はそわそわした様子で前に出て来た。
「大丈夫、きっと大丈夫。……ふふ」
猫に熱い視線をそそぐ都に、猫もにゃーごと、気がついた。
「あっ」
都がくやしそうな声をあげる。
にゃっ、にゃーっ、と音を発して、猫がちりぢりに逃げ出したのだ。
計都は目をぱちくりとさせた。
猫に囲まれていた男子生徒も、何事かとあたりを見回す。
「うー、あー、もー!」
都がくやしそうに髪の毛をかき乱した。
「またかーっ。何なんだほんと、逃げることないじゃんか!」
撮り放題だった猫たちが、いまや一匹も見当たらなくなっている。
(うわあ)
どうしたものかとカメラを見下ろし、計都はそっと鞄にしまった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月02日
参加申し込みの期限
2012年12月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月09日 11時00分
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