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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
幼子の呼び声
●生まれいづる者
「親鳥さん、卵のことは真央ちゃんに任せるのだー！」
時子の通訳を聞いた真央は急いで木の下に取って返した。
梯子を登って登って登りまくる。
「ま、待て危ないぞ」
追いついた月詠と零があわてて梯子を押さえた。
「ピイ、ピピピピイ！」（くそっ、あっち行け！）
ラッセルが必死に羽ばたき、蛇に突進して嘴で牽制する。
蛇は卵から鎌首をラッセルに向け、口を開けて噛みつこうとする！
「へ、ヘビににらまれたクモとかいってる場合じゃない！」
まもるは粘着糸を蛇に発射し、ひるませる。
そこへ真央が登ってきた。
「こらーっ！ ダメなのだ！」
（蛇さんだって一生懸命に生きてるのは知ってるのだ。でも……）
「でも、この子はダメなのだーっ！」
口の中で小さく謝りながら、真央は手近の木の枝を折って蛇をバシバシ叩いて追い払った。
「親鳥さんが必死で守った卵なのだ！ だったら真央ちゃんは助けるのだ、いくらでも真央ちゃんが親鳥になるのだ！」
「ピー。ピピピ」（もう大丈夫だ、ここの人間は平気だよ）
ラッセルが優しくヒナに声をかける。
卵にかかっていた布は、不思議なことに夢の中でみんなが女の子にかけてあげた上着の生地に似ていたらしい。
親鳥が保健室に連れていかれた後、時子は、肩に乗せた鳥さんと一緒に再びうとうとしていた。
夢の中で、現れた女の子を抱きしめて温める。
「大丈夫。お母さんは無事ですよ……」
『ほんとう？』
丸い目を見開いて、女の子……、いや、すでに時子の目には小鳥の姿がだぶって見えていた。
「本当ですよ。お母さんが来るまで、そばにいてあげますよ……」
温かな春の風景をイメージする。
雪はいつの間にか溶けていった。
『ありがとう』
羽根を広げた小鳥は、微笑んでいるように見えた。
目覚めた後、時子はみんなに夢のことを伝えた。
しばらく休ませた親鳥にも話しかける。
『本当にありがとう。もう飛べます。巣に戻りますね』
「これならヒナは回収しなくてもよさそうね……」
保健室で手の治療を受けたアリーセが言う。
「カラスに襲われて、撃退したけど力尽きたところを猫に襲われ必死で巣から遠くへ逃げたんだそうです……。夢のことは知らないって……」
時子が親鳥から聞いた話をみんなに伝える。
「飛べるようになったら、ヒナさんとお話ししてみたいです……」
「でも、あの鳥……？ 図鑑に載っていませんね？」
持っていた文庫本『ミニ図鑑・日本の野鳥』を見ながらゆづきが首をひねる。
天野が答えた。
「白いけど、明らかにカラスだよ。白いから狙われたのかどうかは、わからないけどね」
「卵のうちからろっこんを使うとはすごいな。幼女の姿は、予知夢のようなものだったのだろうか」
スケッチをしながら月詠がつぶやく。
雪景色の中の幼女の絵、そして仲睦まじい親子カラスの絵。
真央たちに聞いてイメージした、蛇と戦う真央やカナリアの絵もある。
「ヒナって、最初に卵からかえったとき見た相手を親だと思うんだよな……」
人間に戻り、頭をかくラッセルにまもるは目を丸くして、
「え、じゃ俺がパパでラッセルがママ？」
「なんでそっちがパパで俺がママだよ……クモは最初に見たって餌なんじゃね？」
「白いカラスか……アルビノは自然界で生きていくのが難しいというが、子孫を残すことができたとは……神魂の影響だろうか」
修は何事か考えているようだ。
「よかったな～♪」
檸檬は優の頭をくしゃくしゃ撫でた。
「これで安眠できるぜ。もう邪魔すんなよ」
優は木の下が気に入ったらしい。
（なんかあっても、ここならたぶん気づいてやれるしな……）
「命あるものは守る、当たり前だ。
当たり前のことを笑ってやってりゃ、なんとかなんだろ？ 多分な」
まもるはそう言うと、ウィンクして、檸檬とともに校庭へ飛び出していった。
『事件は解決。天使は無事降誕せり』
仄はドヤ顔でねこったーに書き込みした。
「親鳥さん、卵のことは真央ちゃんに任せるのだー！」
時子の通訳を聞いた真央は急いで木の下に取って返した。
梯子を登って登って登りまくる。
「ま、待て危ないぞ」
追いついた月詠と零があわてて梯子を押さえた。
「ピイ、ピピピピイ！」（くそっ、あっち行け！）
ラッセルが必死に羽ばたき、蛇に突進して嘴で牽制する。
蛇は卵から鎌首をラッセルに向け、口を開けて噛みつこうとする！
「へ、ヘビににらまれたクモとかいってる場合じゃない！」
まもるは粘着糸を蛇に発射し、ひるませる。
そこへ真央が登ってきた。
「こらーっ！ ダメなのだ！」
（蛇さんだって一生懸命に生きてるのは知ってるのだ。でも……）
「でも、この子はダメなのだーっ！」
口の中で小さく謝りながら、真央は手近の木の枝を折って蛇をバシバシ叩いて追い払った。
「親鳥さんが必死で守った卵なのだ！ だったら真央ちゃんは助けるのだ、いくらでも真央ちゃんが親鳥になるのだ！」
「ピー。ピピピ」（もう大丈夫だ、ここの人間は平気だよ）
ラッセルが優しくヒナに声をかける。
卵にかかっていた布は、不思議なことに夢の中でみんなが女の子にかけてあげた上着の生地に似ていたらしい。
親鳥が保健室に連れていかれた後、時子は、肩に乗せた鳥さんと一緒に再びうとうとしていた。
夢の中で、現れた女の子を抱きしめて温める。
「大丈夫。お母さんは無事ですよ……」
『ほんとう？』
丸い目を見開いて、女の子……、いや、すでに時子の目には小鳥の姿がだぶって見えていた。
「本当ですよ。お母さんが来るまで、そばにいてあげますよ……」
温かな春の風景をイメージする。
雪はいつの間にか溶けていった。
『ありがとう』
羽根を広げた小鳥は、微笑んでいるように見えた。
目覚めた後、時子はみんなに夢のことを伝えた。
しばらく休ませた親鳥にも話しかける。
『本当にありがとう。もう飛べます。巣に戻りますね』
「これならヒナは回収しなくてもよさそうね……」
保健室で手の治療を受けたアリーセが言う。
「カラスに襲われて、撃退したけど力尽きたところを猫に襲われ必死で巣から遠くへ逃げたんだそうです……。夢のことは知らないって……」
時子が親鳥から聞いた話をみんなに伝える。
「飛べるようになったら、ヒナさんとお話ししてみたいです……」
「でも、あの鳥……？ 図鑑に載っていませんね？」
持っていた文庫本『ミニ図鑑・日本の野鳥』を見ながらゆづきが首をひねる。
天野が答えた。
「白いけど、明らかにカラスだよ。白いから狙われたのかどうかは、わからないけどね」
「卵のうちからろっこんを使うとはすごいな。幼女の姿は、予知夢のようなものだったのだろうか」
スケッチをしながら月詠がつぶやく。
雪景色の中の幼女の絵、そして仲睦まじい親子カラスの絵。
真央たちに聞いてイメージした、蛇と戦う真央やカナリアの絵もある。
「ヒナって、最初に卵からかえったとき見た相手を親だと思うんだよな……」
人間に戻り、頭をかくラッセルにまもるは目を丸くして、
「え、じゃ俺がパパでラッセルがママ？」
「なんでそっちがパパで俺がママだよ……クモは最初に見たって餌なんじゃね？」
「白いカラスか……アルビノは自然界で生きていくのが難しいというが、子孫を残すことができたとは……神魂の影響だろうか」
修は何事か考えているようだ。
「よかったな～♪」
檸檬は優の頭をくしゃくしゃ撫でた。
「これで安眠できるぜ。もう邪魔すんなよ」
優は木の下が気に入ったらしい。
（なんかあっても、ここならたぶん気づいてやれるしな……）
「命あるものは守る、当たり前だ。
当たり前のことを笑ってやってりゃ、なんとかなんだろ？ 多分な」
まもるはそう言うと、ウィンクして、檸檬とともに校庭へ飛び出していった。
『事件は解決。天使は無事降誕せり』
仄はドヤ顔でねこったーに書き込みした。
あとがき
担当マスター：
天村花海
ファンレターはマスターページから！
皆様、ご参加ありがとうございました。
卵なのに幼女扱いというミスリードですみません。
幼女のろっこんは「自分のイメージを、夢として相手に伝えることができる」というものでした。
人間が鳥のイメージを受け取る際には、鳥でなく人間に変換されて見えやすいようです。
展開上皆が同じ場所に集中することなり描写が難しかったですが、みなさんの熱いアクションに助けられました。
親鳥は捜索アクションがなければ助からない予定でした。
目立っていた方も縁の下の力持ちだった方も、皆様の力があってのハッピーエンドでした。
親子の鳥は今のところ本筋に絡みませんが、またシナリオに顔をだすかもしれません。
それでは、またお会いしましょう。
卵なのに幼女扱いというミスリードですみません。
幼女のろっこんは「自分のイメージを、夢として相手に伝えることができる」というものでした。
人間が鳥のイメージを受け取る際には、鳥でなく人間に変換されて見えやすいようです。
展開上皆が同じ場所に集中することなり描写が難しかったですが、みなさんの熱いアクションに助けられました。
親鳥は捜索アクションがなければ助からない予定でした。
目立っていた方も縁の下の力持ちだった方も、皆様の力があってのハッピーエンドでした。
親子の鳥は今のところ本筋に絡みませんが、またシナリオに顔をだすかもしれません。
それでは、またお会いしましょう。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年06月22日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年06月29日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年06月29日 11時00分
