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五月病は恋の始まり
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わざわざなにか作る気も起きず、かといって外出するのも面倒なので、この日の
紗雪 幽
の昼食は、冷凍しておいた白米をチンしたものにカップ麺という、実にささやかなものだった。
あっさりと平らげると、腕を組んで寝そべる。
時計を見ると、食事には10分かからなかったことに気付く。
なんかもやもやするなぁ……。
今日は時計の進みが遅い気がする。
今日に限らず、先週くらいからだろうか。一日が妙に長い。
ゴールデンウィーク前ごろまで目まぐるしく剥がれ続けた日めくりカレンダーが、突然このあたりで止まったかのような気がしている。
テーブルに起きっぱなしの携帯が、ブーン、と低い唸りを上げた。
むくりと起き上がると携帯を取る。
メールが来ていた。差出人の名前を確認する。
幽はにこりともしない。小さく溜息をついた。
「彼女からメールがきたら、もっと心って躍るもんじゃなかったかなー……」
誰もいない部屋なのに、誰かに話しかけるように幽はつぶやいていた。
自分に言い聞かせているのだと気付いたのは、数秒後だ。
携帯を握ったまま、幽はまたごろりと横になった。窓を開ける気すら起きなかった。暑いわけでもないから、別にいい。まあ、寒いわけでもないけど。
幽には、地元に彼女がいる。
中学の卒業寸前に告白されて、断る理由もないし可愛い子だったからOKした。とくに悩むことはなかったが、
――そのときにはもう、俺の進学先も決まってたし。
はじめた瞬間からそれは、遠距離恋愛になることが確定していた。
デートは数回。結構仲は良かったと思う。中学生が行きそうな地元のデートスポットに行くという無難なチョイスばかりだったが、定番だけあってどこも楽しめた。出かけるたび彼女からは、柑橘系のコロンの香りがしたものだ。
そんな日々から二か月ほどしか経っていないというのに、彼女はすぐに『思い出』という名の白黒写真へと変わった。
そこから幽の人生が、ペンキを重ね塗りするように一変したからだ。
三月末からたちまち、引っ越し、新しい高校、新しい生活、新しい仕事と、ひっきりなしにイベントが続いた。しかもそれはおしなべて楽しいことだった。
だからだろう。
全っ然彼女の事思い出さなくなってた――。
いま目を閉じても、彼女がどんな顔をしていたのか正確に思い出せない。髪型とよく付けていたアクセサリー、靴と携帯の色など、パーツパーツは出てくるのだけど、総合した彼女の姿となるともはやお手上げだ。
ま、元々、相手に恋愛感情はなかったのもあると思うけど。
幽はぼんやりと考える。
まさかこんな事態になるとはね。
力なく笑いたくなってくる。
『最近連絡くれないね』
っていう短いメールへの返事がこんなに面倒なんて。
やる気が出ない。本当に。動きたくない。そもそも力が入らないのだ。腕も足も、ウレタンでできた棒に変わったみたいだ。
実は空腹でもなかった。さっきは、時計を見たら午後になっていたから形式的に昼食を取っただけだ。腹に入ればなんでもよかった。
彼女だって、誰でもよかったのかな。
そんなことを考えながら、幽は天井の模様を見つめた。
おかしい。
自分が自分でなくなったみたいだ。
人と話すのは好きな方だし、その相手が女子なら尚更なのにな。
――うーん……五月病?
もう一度、今度はもっとずっと深く、幽は溜息をついた。
「……やっぱ特に好きじゃない相手との遠恋って、長続きしないもんだなー……」
わかっていた。本当は、地元にいるときからわかっていたはずだ。
だけど口に出すことで、ようやく腑に落ちたような気がした。
理科の時間に見た、早回し映像で見るマメの発芽のように幽はのっそりと身体を起こすと、
『ごめん、別れよ』
とだけ打って送信した。
それでようやく、窓を開ける余力ができる。
でもそこまでだった。たちまち力尽きた。また幽は寝そべっている。
携帯は、どこに行ったかわからない。たぶんテーブルの上だろう。
少なくとも手元にはないことだけは事実だ。
未練があるわけじゃないのに、外は眩しいほどの晴天なのに、なぜか心は晴れなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月18日
参加申し込みの期限
2018年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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