ジャガイモ畑でつかまえて（精神）｜リアクション

ジャガイモ畑でつかまえて（精神）

●エピローグ

「そふとー！　帰って来たんだ？　野菜の素晴らしさを、思い出したか！？
　もっとも、おれユッケの方が好きなんだけどね！」
　納十一は白い歯を見せながら、何時も通り畑家の前を通りがかり、農作業をするご近所さんに、何時も通り挨拶する。
　祖父と孫も、何時も通りに十一に手を振り返す。
「十一君、ゆっけって何ー？」
「えー！　お前ユッケも知らないの？」
　頭を掻く十一と、戸惑うそふとに、耕作は唇の端を吊り上げた。

「どうにか元の鞘に収まったようだな」
　彼等を遠巻きにしながら、御剣刀が足元の旅鴉月詠の手元のスケッチブックを覗き込む。
「それ、耕作さんとそふとか？　うまくは言えないけど……素朴で、暖かい絵だな」
「そうか？　ありがとう」
「ああ、精密にそのまんま写し取った絵じゃなくて、なんだか彼等の内面を表しているような。
　そんな風に俺は感じるよ」
　刀の言葉に、クールな月詠の表情も気持ちほころぶ。

「光栄だ」

　月詠が切り取った風景の中の二人の間には、まだ少し距離があるけれど。
　それでも彼女の絵の中で、一つの家族として、生き生きと描写されていた。

　終

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あとがき

担当マスター：メシータ
ファンレターはマスターページから！

　メシータです。
　皆さんの暖かいお心遣いのお陰で、そふとは無事に家族の待つ家に帰って行きました。

　そして猫鳴館には、鶏舎が……。
　リアクション本文にもあります通り、生き物を飼育するには手間がかかります。とりあえずは番の鶏で、様子見をしてください。
　地下栽培については、通路という事だったので、大掛かりに何かするには厳しいかもしれません。

　今回、猫鳴館にお邪魔するという事で、こじんまりまとめることを避け、皆でワイワイする感じに拘って執筆してみました。
　結果、人が入り乱れておりますが。少しでも、楽しんでいただけたなら幸いです。

　ご参加、まことにありがとうございました。

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