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ジャガイモ畑でつかまえて(精神)
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●畑家、夜 あと鶏
一方、畑家。大きな納屋には、コンテナに積み上げられたジャガイモ。
その一角で、耕作はジャガイモの選別作業中だった。
藤堂 月乃
、
奈良橋 博美
、
骨削 瓢
、
御剣 刀
、
邪衣 士
の5名は、そこへ訪ねると話を切り出した。
「夜分にごめんなさい。そふと君の話を聞いて、居ても立ってもいられなくて……」
月乃が口火を切る。
「耕作さん、あんまり無理強いばかりしていたら、そふとくん農業嫌いになっちゃいます。
貴重な跡取りに逃げ出されたら大変ですよね?
お家の手伝いは大切だけど、テスト間近の学生さんを無理矢理休ませてってのは、ちょっとひどいです。
放課後にお手伝いとか、土日の午前中だけとか、ある程度融通きかせないとドンドンこじれちゃいます……」
博美も同意する。
「俺も、実家の道場の跡を継ぎたいと思っている口だから、こういう先祖代々というのはわかるんだ。
俺の場合は、俺がやりたくて継ぎたいからこそ、色々努力をしているけど」
一人娘である博美の父は、武術は男にしか教えるつもりはないと断固主張していた。
ならばと少年のように振舞い、敢えて楽ではない道を選ぶ娘に、父は半ば折れる形となっていた。
それ程に、博美の意志は固い。
だが博美は、自分と他人の温度差は、十分に理解していた。
「そふと君の場合は、強制的にそれ以外の選択肢を禁止されている状態に近い。
俺は、こういうのはいけないと思う」
博美と同じように、祖父の剣術を継ぐ刀も居住まいを正して、進み出た。
「そふとのやっている事を否定して、やろうとしている事を認めない。
そして勝手に自分の都合で、そふとの生活を乱している……そふとを信用していないんですか?
そふともそんな人と一緒に居たいと思わない、そんな人と一緒に何かをやろうとは思わないでしょう。
貴方はそふとの事を見、考えているつもりで、自分の想いをただ押し付けているだけになっていませんか?」
耕作は手を休める事無く、作業を続けている。
説得相手のそんな態度にも、月乃は不安な気持ちを押し殺し、勇気を出して言葉を紡ぐ。
「それに農家だって今は、ちゃんと勉強するのも大切です。
義務教育をちゃんと終わらせて、さらに農業高校や農大への進学もさせた方が後々プラスになります」
「俺も月乃さんの言う通りだと思う。生物は勿論、数学……例えば二次方程式は、一つの畑にどれだけの種を用意すべきかなんかを計算するのには、役に立つんだぜ?」
耕作が、ようやく長い息を落とした。
「親戚全員、うちに頭のいいやつなんざ、一人もおらんよ。勉強なんか、するだけ無駄じゃ。
二次方程式? 何の事だかさっぱりじゃ。
その点、種は撒けば芽を出してくれる。季節ごとに実って、かけた手間に答えてくれるわい」
老人の頑なさに、刀は一寸目つきを鋭くしたが、拳をぐっと握って堪える。
「俺の祖父は剣術の師範でした、弟子は俺だけでした……今なら剣術より、剣道ですし。
だから、祖父は俺に自分の持っている物を、全て教えたかったんだと思います。
でも、祖父は高齢でしたし、時間がそれを許さなかった。
だから本当に大切な事から、選んで教えてくれたんだと思います。
それも祖父が教えたかったこと全てを、教えてもらえたのかはわかりません。
でも、俺は祖父から大切なものを教えてもらいました。と、言い切れます」
腹に力を入れ、刀は声を張る。
「貴方が今のような事を続けて、そふとが胸を張って大切な事を教えてもらった、と言ってくれるでしょうか?
一度そふとの思っている事を聴いて、自分の思っている事を伝えてみたらどうです?」
束の間、静寂が支配する。
もう一度、大きく息を吸い込んだ月乃が言う。
「耕作さんの言う通り、種は撒けば必ず芽を出してくれます。
でも耕作さんが今、何も伝えなかったら、そふと君も気持ちに応えてくれないんじゃないかな?」
「俺は、やりたいと心に決めたことでもないのに、強制的にやらされるんじゃ、やる気が喪失してしまって、良くするために努力する事も、なくなってしまうと思う。
まずは、そふと君が勉強とか、農業以外の事も出来るようにして、その上で農業に魅力を感じて、農家になるかどうか、選べるようにしてあげるといいと思う。
少なくとも押し付けるんじゃなく、自発的にそうしたいって、思えるようにしてあげたい。
それには、耕作さんの努力や、歩み寄りが必要不可欠だと思うんだ」
博美の言葉に、耕作はむぅと考え込む。
「大丈夫ですよ、前回も そふとは最後まで一緒に居たでしょう? 今回も最後まで聴いてくれますよ」
今度は一転、語調を柔らかくして、刀は念を押した。
「とりあえず、お爺さんが迎えに来られるまで、お孫さんは猫鳴館でしばらく預かるので、その点は心配に及びません。俺としては、そふと君がうちに住んでくれても、賑やかになって歓迎ですけどね」
黙って聞いていた士が、冗談交じりに締める。
庭の畑と養鶏所が容易に出来るから大歓迎、とは言わない。
「まあ、ただ強要して継がせても、大事な畑が大変な事になるだけだよ~。
社会に出てもどうせ世間にもまれて帰ってくるんだから。ヤンヤ言わないで、気長に待ってあげましょうや。
あっしの感触では、彼も農業に全く興味がないわけじゃないみたいですしねぃ」
ところで、と瓢は畑家までやって来た本題を切り出す。
「もしお孫さんが無事に帰ったら、うちで養鶏をしたいと思ってるんですけどねぃ。
良かったら、ちょいと力を貸してもらえませんかい?」
瓢の求めは、鶏小屋の建設と番(つがい)の鶏。
「大事なお孫さんの安全と引き換えなら、安いもんでしょ?」
とりあえず一晩ゆっくり考える事になり、一同は畑家を後にした。
「仲直り、うまくいくといいな」
刀に別れを告げ、帰り道。夜空を見上げる博美の腕には、雌の鶏。月乃の腕には雄の鶏。
士と瓢は、それぞれ亀甲金網のフェンスと、傷物のジャガイモのダンボールを抱えている。
亀甲金網のフェンスは取り扱いが容易で、防鳥や害獣の侵入防止柵として優れている。
耕作が鶏舎を作るなら、と余っていたものを譲ってくれた。
ジャガイモは売り物にはならないものだが、些細な傷がある程度で、食べるのに何の不都合もない品だ。
「でも、本当に鶏もらっちゃうなんて、びっくりしちゃったよー」
月乃は苦笑している。
「明日は鶏小屋建設で、忙しくなりそうだねぃ」
「ああ。ともあれ、急いで帰ろう。
そふとの面倒を見ている二人が心配だ……。なにせあの変態と、美崎先輩だ。
先輩は先輩で、目が完全に逝っちゃってる時があるし。桃原は真性の変態だぞ!
手荒な事をされてなければいいのだが……」
ひどい言われ様だった。
同時刻。
「ふえっくしょん!!」
「空音ちゃん、大丈夫なのだー? 風邪ひいたなら、早く寝るのだ」
「んー? なんとも無いよ、真央にゃん。でも心配してくれて、嬉しー!」
空音はポジティブだった。
とりあえず真央ちゃん、逃げろ。
「うふふ、お祖父様へのお手紙書けた? 一息吐きたくなったら、私の部屋にいらっしゃいな?
私とイイコト、しましょう?」
這い寄る岬に、伸幸がそっと、そふとを隠した。
「美崎先輩……何を」
天野もじりっと牽制するが、当の岬はカラカラと笑って言う。
「……えっ? テスト勉強以外に何かあるの? 私のお布団で良ければ貸してあげるし、勉強も見てあげる!」
さあ、行きましょ♪ と手を伸ばす岬。
「じゃあー、そういうわけで。空部屋へ行くのよー、そふと君」
「図書室にするつもりで、掃除終わらせておいたから。新しい世界への扉を開かれても困るし、ねぇ?」
伸幸と天野が、そふとを空部屋へ連れて行った。
「ええ!? 信頼して頂戴よー。後で勉強教えにいってあげるからねー、そふとちゃーん!」
じたばたする岬に、そふとはお願いしまーすと手を振った。
帰ってから、士は久しぶりにドラム缶を風呂に見立てて、湯を沸かす。
「ここじゃないと、星空が見えないからな」
多少の雲なら、【天の救い】で払ってしまう。
大自然の中こうしていると、自治会長になってからの気疲れも、じんわりほぐされる。
「こういう時間は、大切だな……」
がさり、と茂みで何かが動いた。
むむ、変態が沸いたか? 士はびくりとそちらを注視したが、それっきり何事もなかった。
「考えすぎか、ほんと気が休まらないな……」
やれやれと肩をすくめる。
真実は、空音ちゃんのみが知る。
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月28日
参加申し込みの期限
2013年07月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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