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白い光を追いかけて ~妖精の森の大冒険!?~
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●雨の欠片を手に取れば(3)
妖精姿の叔父――
酢酸 朔良
の姿を目に虹色の雨を手に受けて、
ノア・ベルナールド
は「あはっ」と笑った。
「サクラ、その羽全然似合ってない」
「……笑うな。似合わないのは俺が一番わかってる」
朔良の表情筋は仕事をするということを知らないけれど、それでも、声に乗るのは渋い色。
それがまた可笑しくて、ノアは、
「せめて夢でくらい、もう少し似合ってもいいのにね」
なんて、降ってきた雨の欠片を手に、くすくすと笑みを零す。
雨の欠片がノアに手渡したのは、あたたかな感情。
(――凄く似合わないけど、少し可愛いかも、なんて)
アンバーの眼差しが和らいだ、その時だった。
雨の欠片を拾い上げようとした朔良が、ノアの目の前でがくん、と膝をついたのは。
朔良の胸に込み上げたのは、途方もない絶望。
ブラック企業に勤めていた頃の様々な経験、親しい姉の死――。
暗い色は視界を塗り潰すだけでは足らず、重みを持って朔良を押し潰さんとする。
「……はぁ……っ……うっ……!」
サクラ大丈夫? と、どこか遠くから、けれど確かにノアの声が響いた。
(落ち着け、子供の前だぞ。この絶望は、過去の事だ。落ち着け……!)
何度も自分に言い聞かせるが、どうしても、立ち上がることができない。けれど。
――ふわっ。
不意に、頭を柔らかく抱き締められた。
ノアの胸が刻む規則正しい心音が、朔良の心を鎮めていく――。
「……すまん、取り乱した」
声はまだ掠れていて、それでも、何とかまともな応対ができたことに安堵する朔良。
ノアは何を問うでもなく、朔良の頭へと、そっと、魔法で出した花冠を被せた。
「うん、似合ってない」
言って、ノアは笑った。悪戯っぽく、ちょっと生意気な感じに、けれど優しく。
「今日のサクラは、何時にもましてダメだなぁ。手つないでてあげるから、もうちょっと頑張ってよね」
ああ、そうだな、と朔良は応じた。
ここから頑張るよ、と、『家族』のために伸ばされた手を、慈しむように握り返して。
拾い上げた雨の欠片を月明かりに翳して、
「雨の欠片ってなかなか綺麗だよね」
なんて、
初瀬川 理緒
は楽しげに笑った。同じく雨の欠片を集めている
佐和崎 紗月
も、
「そうね、理緒ちゃん。とっても綺麗……」
と、微かな笑みを零す。けれど、その笑顔はどこかぎこちない。
(さっき、雨の欠片に触れた時……)
紗月は、1つ目の雨の欠片を拾った時のことを思い返した。
触れた途端、胸に溢れた喜びの感情。
熱に浮かされたようなあの感覚を、冷静になった今は、恐ろしいと思う。
(だってもし、負の感情を呼び起こす雨の欠片に触れてしまったら……)
紗月は、とても繊細な感受性の持ち主だ。
自分でもそのことは理解していて、だからこそ、この作業に対する心許なさが付き纏う。
どこまで感情に振り回されずに済むか、自信がないのだ。
一方の理緒は、雨の欠片の呼ぶ感情の波を、何とか受け流せる、我慢できると思っていた。
実際、先ほど雨の欠片を月明かりに翳した時も、
(踊り出したいくらいわくわくした気持ちになったけど、堪えられたしね)
という具合で、自分のことは、然程気掛かりではない。
心配なのは、恋人の紗月のことだ。
(紗月は、あたしとは違うっていうか、あたしと比べて繊細で敏感だからなぁ……)
自分以上に雨の欠片に振り回されるのは、目に見えている。
1つ目の雨の欠片に触れた時も、紗月は何とか冷静さを保とうと尽力していたけれど、
(傍目にも、浮かれてる感じ、したものね。言わなかったけど)
指摘をすれば、紗月は傷付き、余計に不安になっただろう。
今だって、浮かない顔をしているのが、恋人である理緒には丸わかりなのに。
「……あ」
「どうしたの?」
「確かこの辺に、今光ったような……?」
紗月の指が、恐る恐るという感じで次の欠片へと伸びる。
「ねえ、紗月」
理緒は、敢えて深刻に聞こえないような声音で言った。
「あたしが傍にいるからね」
「……うん、大丈夫」
理緒ちゃんがいてくれるから、頑張りたい、頑張れる、と。
紗月はそんな想いを胸に、雨の欠片に触れるのだった。
雨の欠片集め? 任されよ! と、
小犬丸 信乃
はせっせと働く。
沢山の欠片をよいしょと抱え、やる気十分の信乃を目に、
(あんなに信乃さんは輝いていて、前に進んでいて、俺なんかとは違う世界にいる……)
と、信乃の幼馴染たる
鴉取 荘助
は、恐怖を呼ぶ雨の欠片を、震える手で固く握っていた。
いくら留めようとしてもそのうち捨てられるのでは、という思い。
そんな世界で生きてる意味なんてと、荘助は見えない穴の底に落ちたみたいに、動きを奪われて――。
「――何という顔をしておるのだ」
声に、ハッとする。
信乃が、少し怒ったような顔をして、荘助の顔を覗き込んでいた。
反応するよりも早くに、荘助の横っ腹に回し蹴りが入る。
「うおぉ!?」
体勢を崩して、尻餅をつく荘助。
ぽかんとして信乃の顔を見上げれば、信乃は、青の双眸で荘助を真っ直ぐに捉えていた。
「そのような顔をするな!」
ぴしゃり、信乃は腹の底から出した声で言った。
「俺は立ち止まる気はないが、お前がついてくる事をとめたこともないだろう」
「信乃さん……でも……」
「でも……ではない! 側にいるのを許す、置いていかれたくなければ全力で走れ!」
その声は、言葉は、荘助にとって『光』だった。
雨の欠片なんかよりも、ずっと眩く輝きを放つ、かけがえのない『光』。
「うまく走れず転ぶのであれば、俺が受け止めてやる。全部だ」
「いいんですか? 結構、重たいですよ……?」
問えば、信乃はここにきて不意に、にっと白い歯を見せて笑った。
「今更重さなど気にせぬ」
許された、と荘助は思った。
大切な幼馴染の笑顔が、涙に滲む。
何を泣いておるのだ、と、信乃が柔らかな笑みを含んだ声を零した。
立ち上がって、目元を拭う。
そうして、荘助もまた、口元に淡く笑みを浮かべた。
――……少し遡って、信乃が荘助に入れた回し蹴りの話。
あれが「俺が近くにいるのに」という無意識の怒りからきたものだとは、少なくとも今は、誰も知らない。
間宮 芽瑠
達が雨の欠片を預けた
津止 孝道
先生の元へと、白い光の欠片が集い始めている。
不完全な白い光の輝きを目に、
高梨 煉
は口元に手を宛がった。
「まだ、白い光が完成したわけじゃないんだな。どこかに取りこぼしがあるのか?」
「数が多いですからね。一つ、私に試させてもらえませんか?」
言って、ノームの魔法を発動させる芽瑠。
土が、ぱらぱらと宙に舞い上がって、空の高いところで球状に固められていく――。
「私の力だけでは足りませんね……先生、お手伝いいただけますか?」
「……ああ」
津止先生が頷く。2人分の魔法の力で固められた大きく重たげな土団子を、
「えいっ!」
芽瑠は、思いっ切り地面へと落下させた。
衝撃が、丘を軽く揺らす。
瞬間、丘を囲む木々から迫り出した高い枝の上で、煌めくものがあった。
「あそこです。あの欠片です!」
「高い位置なら、僕に任せてくださいー」
シルフの魔法で風を足場にして、
チェス・ブルーム
が身軽に宙を駆け上がっていく。
そうして、枝へと危なげなくジャンプ!
「これですね……回収できましたよー」
チェスが雨の欠片を皆に掲げてみせれば、そこから、白い光の欠片がぴゅんととび出した。
それは真っ直ぐに他の光の欠片達の元を目指し、一際眩しく瞬いた次の瞬間には、
「これが、白い光……」
大天使 天吏
が呟いた通りに、欠けることのない球状の光へと姿を変えている。
「……間宮」
津止先生が、芽瑠のことを呼んだ。
「……預かったものを、君に返そう」
白い光が、津止先生の手から、芽瑠の手へと渡る。
芽瑠の手のひらの中で、白い光はふわふわと、どこか嬉しげに輝くのだった。
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担当ゲームマスター
巴めろ
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ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年03月24日
参加申し込みの期限
2018年03月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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