- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
白い光を追いかけて ～妖精の森の大冒険！？～
●煌めく池は危険でいっぱい！（１）
池の中を覗き込んで白い光を見留めるや、
「ずーちゃんにまかせるでちゅ！！ ずーちゃんは泳げるでちゅ！！」
と、ズコット・リッピンコットは池の中へとざっぱーん！
「うおーーーーでちゅーーーー！！！」
ズコット選手、速い、速い！ しかしここで……、
「わーーーー！！！！ 魚でちゅーーーー！！！！」
腹ペコの魚達が、ズコットを腹の中に収めんと襲いかかる！
「ずーちゃん美味しくないでちゅーー！！！！ 助けてくださいでっちゅーー！！！！」
その時、ズコットの元へと蜘蛛の糸（比喩的な意味も含むけど本当に蜘蛛の糸だ！）が飛んできた。
慌てて、はしっ！ と蜘蛛の糸を掴むズコット。
ズコットはそのまま、ぐいん！ すっぱーん！ と釣り上げられた。
「ぜえ、ぜえ、あぶなかったでちゅ……きゅうしにいっしょうでちゅ……」
「釣りをしてみようかな……とは思ったが、想定外のものが釣れたな」
落ち着いた調子で零すのは、期せずしてズコットの救世主となった旅鴉 月詠だ。
手には、小枝と蜘蛛の糸で作った即席の釣竿が握られている。
「とりあえず、普通に潜ったんじゃ魚の餌、ってことはわかったねぇ」
重畳重畳、なんて皮肉めいてにたにた笑み漏らすは、骨削 瓢。
月詠が、「ふむ」と顎に手を宛がう。
「月並みな言い方だが、『工夫が必要』というやつか」
「だったら……」
と、月詠の言葉を受けて、鴻上 彰尋が手を上げる。
「俺、囮をやるよ。魚達の気を引いてみる」
「囮？ 彰尋くん、大丈夫？」
先ほどまで池を覗き込んでいた七夜 あおいが、心配そうに眉を下げた。
そんなあおいへと、彰尋は小さく笑いかける。
「ありがとう、あおいさん。その、もしよかったらだけど……協力、してもらえないかな？」
「私にできることなら、勿論！」
「助かるよ。じゃあ……ええと、俺が池の中でピンチになったら、蔓か何かで引き上げてほしいんだけど……」
ピクシーの魔法と怪力ろっこんを頼みにしての提案に、こく、と頷くあおい。
「わかった！ 他の皆も、私にできることがあったら言ってね」
「あおい、俺も潜るよ。何かあったら頼む」
「うん、任せて修君！ 私、頑張っちゃうから！」
気合十分なあおいの言葉に、「頼りにしてるよ」と八神 修は柔らかい微笑を漏らした。
「俺も潜るわ。囮も、数が多い方がいいだろうし……あ、サポートはなくて大丈夫だ」
俺にはアルがいるからな、と、レイリー・マクティーラはアルレッテ・ザメニスへと眼差しを遣る。
レイリーの台詞を受けて、アルレッテはふわりと微笑んだ。
「ふふ、嬉しい言葉だな」
「頼りにしてるぜ、アル」
強い絆を持つ２人が互いに笑い合う中、日々野 結衣香もにこりとして拳を握る。
「私も空中からのサポート頑張ります！ 白い光を助けましょう！」
結衣香の穏やかながらも力強い言葉に頷きが幾つも返れば、さあ、大作戦の始まりだ。
レイ頼んだよ、と、ウィル・オ・ウィスプの能力でアルレッテはレイリーへと憑依する。
「任せろ。お前が導いてくれるなら、なんだってできる」
言ってレイリーが水中へととび込むや、襲い来る魚達。
「っと、さっそくきやがったか……」
ウンディーネの魔法の加護で地上と変わらず声を零して、レイリーは拳を構える。
「ずいぶんデカい魚だな。調理のしがいがありそうだ」
ぐん、と引いた拳を、魚の目玉へと容赦なく叩きつけるレイリー。
的確に部位を捉えた一撃に、魚は痛みに身を捩った。
『っ、レイ、後ろから来るよ！』
ウィル・オ・ウィスプの予知の力で、アルレッテが次の襲撃を伝える。
振り返りざまに、レイリーは魚のエラへと回し蹴りを放った。
レイリーの暴れっぷりに怯む個体もいれば、逆に、猛る個体もある。向かい来る魚を前に、
「ちっ、まだまだ来るな……」
と、レイリーは苦く呟いた。
キリがない、と思っていたところに、
『レイ、私に任せて』
と、アルレッテの声が響く。
そしてアルレッテは、騎士の姿を頭に浮かべて歌を紡ぎ始めた。
霊体に近い状態になっているため、『歌う』という行為は水中でも難しくはない。
旋律がレイリーの耳を揺らし――２人を、半透明の障壁が包み込んでいく。
今ここにはいない、赤銅色の髪の少年から借り受けた力だ。
（今回は……きっと守ってあげれる。ちゃんと守ってみせる）
決意を胸に歌うアルレッテの耳に、「頼もしいな」とレイリーが零す声が届く。
その言葉は、アルレッテの心へと柔らかく染み渡った。
（何時も守られてばかりだから、守れるのは……少し嬉しいな）
これ以上傷が増えるのも薬師としては阻止したいところだし、と、アルレッテは胸中に小さく笑むのだった。
池の中を覗き込んで白い光を見留めるや、
「ずーちゃんにまかせるでちゅ！！ ずーちゃんは泳げるでちゅ！！」
と、ズコット・リッピンコットは池の中へとざっぱーん！
「うおーーーーでちゅーーーー！！！」
ズコット選手、速い、速い！ しかしここで……、
「わーーーー！！！！ 魚でちゅーーーー！！！！」
腹ペコの魚達が、ズコットを腹の中に収めんと襲いかかる！
「ずーちゃん美味しくないでちゅーー！！！！ 助けてくださいでっちゅーー！！！！」
その時、ズコットの元へと蜘蛛の糸（比喩的な意味も含むけど本当に蜘蛛の糸だ！）が飛んできた。
慌てて、はしっ！ と蜘蛛の糸を掴むズコット。
ズコットはそのまま、ぐいん！ すっぱーん！ と釣り上げられた。
「ぜえ、ぜえ、あぶなかったでちゅ……きゅうしにいっしょうでちゅ……」
「釣りをしてみようかな……とは思ったが、想定外のものが釣れたな」
落ち着いた調子で零すのは、期せずしてズコットの救世主となった旅鴉 月詠だ。
手には、小枝と蜘蛛の糸で作った即席の釣竿が握られている。
「とりあえず、普通に潜ったんじゃ魚の餌、ってことはわかったねぇ」
重畳重畳、なんて皮肉めいてにたにた笑み漏らすは、骨削 瓢。
月詠が、「ふむ」と顎に手を宛がう。
「月並みな言い方だが、『工夫が必要』というやつか」
「だったら……」
と、月詠の言葉を受けて、鴻上 彰尋が手を上げる。
「俺、囮をやるよ。魚達の気を引いてみる」
「囮？ 彰尋くん、大丈夫？」
先ほどまで池を覗き込んでいた七夜 あおいが、心配そうに眉を下げた。
そんなあおいへと、彰尋は小さく笑いかける。
「ありがとう、あおいさん。その、もしよかったらだけど……協力、してもらえないかな？」
「私にできることなら、勿論！」
「助かるよ。じゃあ……ええと、俺が池の中でピンチになったら、蔓か何かで引き上げてほしいんだけど……」
ピクシーの魔法と怪力ろっこんを頼みにしての提案に、こく、と頷くあおい。
「わかった！ 他の皆も、私にできることがあったら言ってね」
「あおい、俺も潜るよ。何かあったら頼む」
「うん、任せて修君！ 私、頑張っちゃうから！」
気合十分なあおいの言葉に、「頼りにしてるよ」と八神 修は柔らかい微笑を漏らした。
「俺も潜るわ。囮も、数が多い方がいいだろうし……あ、サポートはなくて大丈夫だ」
俺にはアルがいるからな、と、レイリー・マクティーラはアルレッテ・ザメニスへと眼差しを遣る。
レイリーの台詞を受けて、アルレッテはふわりと微笑んだ。
「ふふ、嬉しい言葉だな」
「頼りにしてるぜ、アル」
強い絆を持つ２人が互いに笑い合う中、日々野 結衣香もにこりとして拳を握る。
「私も空中からのサポート頑張ります！ 白い光を助けましょう！」
結衣香の穏やかながらも力強い言葉に頷きが幾つも返れば、さあ、大作戦の始まりだ。
レイ頼んだよ、と、ウィル・オ・ウィスプの能力でアルレッテはレイリーへと憑依する。
「任せろ。お前が導いてくれるなら、なんだってできる」
言ってレイリーが水中へととび込むや、襲い来る魚達。
「っと、さっそくきやがったか……」
ウンディーネの魔法の加護で地上と変わらず声を零して、レイリーは拳を構える。
「ずいぶんデカい魚だな。調理のしがいがありそうだ」
ぐん、と引いた拳を、魚の目玉へと容赦なく叩きつけるレイリー。
的確に部位を捉えた一撃に、魚は痛みに身を捩った。
『っ、レイ、後ろから来るよ！』
ウィル・オ・ウィスプの予知の力で、アルレッテが次の襲撃を伝える。
振り返りざまに、レイリーは魚のエラへと回し蹴りを放った。
レイリーの暴れっぷりに怯む個体もいれば、逆に、猛る個体もある。向かい来る魚を前に、
「ちっ、まだまだ来るな……」
と、レイリーは苦く呟いた。
キリがない、と思っていたところに、
『レイ、私に任せて』
と、アルレッテの声が響く。
そしてアルレッテは、騎士の姿を頭に浮かべて歌を紡ぎ始めた。
霊体に近い状態になっているため、『歌う』という行為は水中でも難しくはない。
旋律がレイリーの耳を揺らし――２人を、半透明の障壁が包み込んでいく。
今ここにはいない、赤銅色の髪の少年から借り受けた力だ。
（今回は……きっと守ってあげれる。ちゃんと守ってみせる）
決意を胸に歌うアルレッテの耳に、「頼もしいな」とレイリーが零す声が届く。
その言葉は、アルレッテの心へと柔らかく染み渡った。
（何時も守られてばかりだから、守れるのは……少し嬉しいな）
これ以上傷が増えるのも薬師としては阻止したいところだし、と、アルレッテは胸中に小さく笑むのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2018年03月24日
- 参加申し込みの期限
-
- 2018年03月31日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2018年03月31日 11時00分
