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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
摩訶不思議、寝子高龍！
●エピローグ
音海 なぎさは宇宙にいた。
寝子高龍が手にしていた珠のように輝く地球が眼下に見える。
「地球は青かった、って本当なんだね」
なぎさは微笑み、その青に向かって落ちていく。
気持ちのよい自由落下。落ちた先は寝子高龍の純白の毛に覆われた背中の上。
そこには椿 美咲紀と春賀 幽、それから恵御納 夏朝と夏夜がいて、やわらかい毛並みの感触や、寝子高龍との会話を楽しんでいた。美咲紀が角の方によじ登っていって頭をなでた。
「素敵なにゃんこ姿、とってもかわいいのです～。美人さんですね」
『ありがとうございます。あなたの髪も美しいですよ』
「お上手ですねー」
夏朝と夏夜は、寝子高龍のまわりを飛ぶ八つの子猫珠と戯れている。
（これは夢？ ――それでもいい。だって目の前に夏夜ちゃんがいる。夏夜ちゃんに触れられる。夏夜ちゃんが嬉しそうにしている。それだけで、嬉しい）
寝子高龍の上質なソファみたいな坐り心地の肩に腰かけた幽が、長いまつ毛の青緑色の瞳に話しかけた。
「青龍を司る神主としては興味深かったんだけど、あなたといつでも会話するってわけにはいかないんだねぇ」
『その願いは私の力を超えます。それに、皆の願いを叶えたら、私はまた眠りにつきますから』
「そうかぁ。神様もいろいろ大変なんだねぇ」
そうなのだ、と寝子高龍は一つ瞬きする。
『では次の願いを叶えますよ。みなさんしっかり掴まっていてくださいね』
寝子高龍は一声吠えると急降下。
地球の青い海に落ちるかと思いきや、コーヒー牛乳の海に突っ込んだ。
「うおお！ コーヒー牛乳の高波っス！」
「あははっ。すっごい甘い匂いがする！」
古尾 桐子と花ノ木 麗がざぶざぶとコーヒー牛乳の海ではしゃいでいる。
忍者がサーフィンでやってきて、小犬丸 信乃に竹の筒を咥えて水の中に隠れる水遁の術を伝授した。
なにしろ海は茶色くて不透明なコーヒー牛乳なので、水の中に潜ると姿は完全に見えなくなる。鴉取 荘助が「あれ、信乃さん？」なんて捜してあげると、信乃は術がうまくいったと大満足の表情になった。
◇
残りの願いは、それぞれが元の世界に戻ってから叶うことになった。
星幽塔に戻ったフォルティス・ウルペースとセグロ・メタッルムは相変わらずの日々。喧嘩するほど仲がよいというから、きっとこれからもうまくやっていくだろう。
朝鳥 さゆると尾鎌 蛇那伊も日常に戻る。
身軽になりたいと願った新田 樹は、いつもより逆上がりや懸垂が軽々出来るようになったのを感じた。新田 亮もバイクを見に行ってびっくり。まるで新品同様にピカピカに磨かれていた。
八神 修の願いは半分叶って半分叶わなかったと言えよう。寝子高龍との写真を撮ることはできたが、寝子高龍の力を超えるということで『元の世界で』というところは叶わなかった。
「まあいいか」
現像した写真を見て、修は思う。知らない人が見たら映画の撮影現場で撮った写真かと思うに違いない、寝子高龍の姿。たった一枚だけでも残せたのは僥倖だ。
家に帰った源 竜世は、夕食の用意をする母の様子を窺っていた。なんだか機嫌がよさそうだ。この調子なら、スターライトナイトを見ても、不思議に思わないで受け入れてくれるかもしれない。
「な、スターライトナイト？」
竜世は、ドラゴン型のギアにそっと語り掛けた。
そして翌日。
御剣 刀の願いが叶い、寝子島は快晴の一日となった。
刀が提案したピクニックの日だ。行き先は九夜山。定番中の定番だが、やはりこんな晴れた日の九夜山山頂からの景色は素晴らしい。
マリエッタ・ラシュリエも今日は研究をお休みしてお弁当をもってやってきた。
「これで私の願いも叶ったわね。ああ、気持ちいい。やっぱり研究室に籠ってるだけじゃだめよね」
「うん……」
――寝子島の人が幸せな気分ですごせますように。
そう願った遠野 まほろは、微笑んで初夏の空気を胸いっぱい吸い込んだ。
きっと今ごろ、寝子島のあちこちに、晴れ晴れとした笑顔が広がっていることだろう。
そうそう。サキリ・デイジーカッターと坂内 梨香の願いはどうなったかって？
それはきっと、また別のお話――。
＜了＞
音海 なぎさは宇宙にいた。
寝子高龍が手にしていた珠のように輝く地球が眼下に見える。
「地球は青かった、って本当なんだね」
なぎさは微笑み、その青に向かって落ちていく。
気持ちのよい自由落下。落ちた先は寝子高龍の純白の毛に覆われた背中の上。
そこには椿 美咲紀と春賀 幽、それから恵御納 夏朝と夏夜がいて、やわらかい毛並みの感触や、寝子高龍との会話を楽しんでいた。美咲紀が角の方によじ登っていって頭をなでた。
「素敵なにゃんこ姿、とってもかわいいのです～。美人さんですね」
『ありがとうございます。あなたの髪も美しいですよ』
「お上手ですねー」
夏朝と夏夜は、寝子高龍のまわりを飛ぶ八つの子猫珠と戯れている。
（これは夢？ ――それでもいい。だって目の前に夏夜ちゃんがいる。夏夜ちゃんに触れられる。夏夜ちゃんが嬉しそうにしている。それだけで、嬉しい）
寝子高龍の上質なソファみたいな坐り心地の肩に腰かけた幽が、長いまつ毛の青緑色の瞳に話しかけた。
「青龍を司る神主としては興味深かったんだけど、あなたといつでも会話するってわけにはいかないんだねぇ」
『その願いは私の力を超えます。それに、皆の願いを叶えたら、私はまた眠りにつきますから』
「そうかぁ。神様もいろいろ大変なんだねぇ」
そうなのだ、と寝子高龍は一つ瞬きする。
『では次の願いを叶えますよ。みなさんしっかり掴まっていてくださいね』
寝子高龍は一声吠えると急降下。
地球の青い海に落ちるかと思いきや、コーヒー牛乳の海に突っ込んだ。
「うおお！ コーヒー牛乳の高波っス！」
「あははっ。すっごい甘い匂いがする！」
古尾 桐子と花ノ木 麗がざぶざぶとコーヒー牛乳の海ではしゃいでいる。
忍者がサーフィンでやってきて、小犬丸 信乃に竹の筒を咥えて水の中に隠れる水遁の術を伝授した。
なにしろ海は茶色くて不透明なコーヒー牛乳なので、水の中に潜ると姿は完全に見えなくなる。鴉取 荘助が「あれ、信乃さん？」なんて捜してあげると、信乃は術がうまくいったと大満足の表情になった。
◇
残りの願いは、それぞれが元の世界に戻ってから叶うことになった。
星幽塔に戻ったフォルティス・ウルペースとセグロ・メタッルムは相変わらずの日々。喧嘩するほど仲がよいというから、きっとこれからもうまくやっていくだろう。
朝鳥 さゆると尾鎌 蛇那伊も日常に戻る。
身軽になりたいと願った新田 樹は、いつもより逆上がりや懸垂が軽々出来るようになったのを感じた。新田 亮もバイクを見に行ってびっくり。まるで新品同様にピカピカに磨かれていた。
八神 修の願いは半分叶って半分叶わなかったと言えよう。寝子高龍との写真を撮ることはできたが、寝子高龍の力を超えるということで『元の世界で』というところは叶わなかった。
「まあいいか」
現像した写真を見て、修は思う。知らない人が見たら映画の撮影現場で撮った写真かと思うに違いない、寝子高龍の姿。たった一枚だけでも残せたのは僥倖だ。
家に帰った源 竜世は、夕食の用意をする母の様子を窺っていた。なんだか機嫌がよさそうだ。この調子なら、スターライトナイトを見ても、不思議に思わないで受け入れてくれるかもしれない。
「な、スターライトナイト？」
竜世は、ドラゴン型のギアにそっと語り掛けた。
そして翌日。
御剣 刀の願いが叶い、寝子島は快晴の一日となった。
刀が提案したピクニックの日だ。行き先は九夜山。定番中の定番だが、やはりこんな晴れた日の九夜山山頂からの景色は素晴らしい。
マリエッタ・ラシュリエも今日は研究をお休みしてお弁当をもってやってきた。
「これで私の願いも叶ったわね。ああ、気持ちいい。やっぱり研究室に籠ってるだけじゃだめよね」
「うん……」
――寝子島の人が幸せな気分ですごせますように。
そう願った遠野 まほろは、微笑んで初夏の空気を胸いっぱい吸い込んだ。
きっと今ごろ、寝子島のあちこちに、晴れ晴れとした笑顔が広がっていることだろう。
そうそう。サキリ・デイジーカッターと坂内 梨香の願いはどうなったかって？
それはきっと、また別のお話――。
あとがき
担当マスター：
笈地 行
ファンレターはマスターページから！
こんにちは。笈地です。
今回は「寝子島と私☆イラストキャンペーン！」のプレゼントシナリオと言うことで、
改めまして恵御納 夏朝さんおめでとうございました！
切り紙さんのすてきなイラストあってこそのシナリオでした。
夏朝さんもご参加いただけた皆さまも、お楽しみいただけたらいいなあと思います。
ところで今年の冬は寒いですね。
アクションが届いた翌日、すごく寒くて、
わたし、うっかり氷を踏んで滑って転んで手をついて、手を負傷してしまいました。イタカッタ……
そんなわけで今もまだ湿布とテーピングでぐるぐるの手で
キーボードを打っております。（固定してれば一応大丈夫なくらい）
口述筆記と言うのもあるらしいですが、私の場合、口で喋る言葉と書き言葉が違うというか、
キーボードを打ちながら頭を働かせていくタイプというか、そんなかんじで二の足踏んじゃいました。
口述筆記ソフト、お仕事とかで普段使ってる方いらっしゃいますかね～？
いつか見た某攻殻な機動隊のアニメで、一つの指がさらに５本くらいに分かれてキーボードを打つシーンがありましたけど、未来はそういうハイパーブラインドタッチじゃなくて、口述筆記の方向に進むのかなあ？ なんてＳＦチックなことを考えた寒い冬の日でした。
ではでは、また次のシナリオでお会いしましょう。笈地でした。
今回は「寝子島と私☆イラストキャンペーン！」のプレゼントシナリオと言うことで、
改めまして恵御納 夏朝さんおめでとうございました！
切り紙さんのすてきなイラストあってこそのシナリオでした。
夏朝さんもご参加いただけた皆さまも、お楽しみいただけたらいいなあと思います。
ところで今年の冬は寒いですね。
アクションが届いた翌日、すごく寒くて、
わたし、うっかり氷を踏んで滑って転んで手をついて、手を負傷してしまいました。イタカッタ……
そんなわけで今もまだ湿布とテーピングでぐるぐるの手で
キーボードを打っております。（固定してれば一応大丈夫なくらい）
口述筆記と言うのもあるらしいですが、私の場合、口で喋る言葉と書き言葉が違うというか、
キーボードを打ちながら頭を働かせていくタイプというか、そんなかんじで二の足踏んじゃいました。
口述筆記ソフト、お仕事とかで普段使ってる方いらっしゃいますかね～？
いつか見た某攻殻な機動隊のアニメで、一つの指がさらに５本くらいに分かれてキーボードを打つシーンがありましたけど、未来はそういうハイパーブラインドタッチじゃなくて、口述筆記の方向に進むのかなあ？ なんてＳＦチックなことを考えた寒い冬の日でした。
ではでは、また次のシナリオでお会いしましょう。笈地でした。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2018年01月30日
- 参加申し込みの期限
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- 2018年02月06日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2018年02月06日 11時00分
