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●
「はーい、私たちも手伝いに来たよ~」
「うわ、だいぶ荒れてるな……」
神魂が関わっているとされる不可思議な現象、『ブラックごみごみホール』が原因で河原がゴミだらけになっているという噂を聞いて、やってきた
桜庭 円
と
御剣 刀
が、その予想以上の惨状に息を呑みこんだ。
「あらあらあら、あなたたちも手伝いに来てくれたの? 嬉しいわ~」
さらなるボランティアの援軍がやってきたことを他の学生から聞きつけて、樫本が嬉々とした様子で腰を振って駆け付けてきた。
「あなたがカッシーさん? お洒落なお姉さんだ! 刀くんはいい物件だよ!」
故意か否か、無邪気な笑顔で円は挨拶をすると、突然のことに口を丸くしている刀を手で示した。
「あら正直な子ね……って、あら、そうなの? この男の子が?」
「!」
円の言葉に機嫌をよくした樫本が、腰を振りつつじとりと刀に目をやった。粘りつくようなその視線を受けて刀は肩をびくつかせる。
「……すいません、間に合ってます。ごめんなさい」
「まぁ、そんなに照れなくてもいいじゃないの」
掃除をする為にここを訪れた筈が、自分の身と貞操の危機を感じ、刀は回れ右して一目散にその場を離脱しようと試みる。が、必死に駆けだす一秒前、自身の顎を撫でる樫本がすかさず腕を伸ばした。逃げようとした刀の襟首がむしりとられんばかりの勢いで掴まれる。
「手伝ってくれたら、あたしからのご・ほ・う・び。ちゃんとあげるから」
「……ッ!」
そのまま刀を手繰り寄せ、耳元で樫本が告げる。同時に刀の背に悪寒が駆け走った、その口元にはごまかしの笑いを浮かべていても、しっかり張り付いた絶望の表情までは隠しきれていなかった。
「おい、桜庭! お前誰に何を勧めちゃってるんだよ!? 帰りに襲われたらお前のせいだからなっ!」
「ねぇ。資源ごみ、不燃物、可燃物とかに分けようよ、袋は一杯あるみたいだし」
「聞けよコラッ!」
円の冗談では済まされぬ発言で窮地に立たされた刀が、扉の欠けた衣装ケースを背負いながら恨めしそうに吠える。しかし円に全く気にした様子が見られなくて、刀は目を吊り上げてさらに声を荒げた。
掃除に参加してゴミを片つけながら、暫くそんなやり取りを二人で繰り返していれば、ふと円が新たな話題を振った。
「にしても、気になるよね、『ブラックごみごみホール』。どうしてあんなことが起きるんだろ?」
「あぁ!? ……あぁ、そうだな……」
円の悩ましげな言葉に、刀は若干ふてくされながらも頷いた。
「もしかして、『もれいび』の誰かがやってるのかな? 元ゴミ捨て場付近から遠ざけたいかとか、川原に集めたいかとか?」
「もしくは、単に神魂の影響かもな。寝子島じゃよくある話だ」
不可思議な事件や現象など、刀たちは幾度となく見聞きしている。現に自分たちも神魂を帯びて『もれいび』と化しているのだし、神魂がゴミ捨て場に異変をもたらしたのだと説明がつけば、なるほど頷けないことでもない。
それでも、自分たちのような『もれいび』ではない、もしくは神魂の存在を知らない者にとって、こういった現象は確かに怪奇現象に映るかもしれないが。
「そういった人や生き物がいないか、一応警戒はしておくか」
「そうだ、新しいゴミ捨て場には何も異変が無いの? って、あとでカッシーさんに聞きに行こうっと」
「俺は行かないからな?」
付け入る隙もない刀の即答に、円は肩を落として「えー」とうなだれる。円のペースに引っ張られぬよう、あらかじめ釘を刺しておいたのはやはり正解だった。刀はそれ以上円に食い下がられるのを避けて目を逸らし、粗大ごみを運ぶのに集中する。仕方がないから円も、周囲に散らばるゴミを拾おうと目を落とした。ゴミをある程度一か所にまとめると、空き缶、ガラス片、雑誌などである程度分別をして、それぞれ別の袋に放り込んでゆく。
作業は順調に進んだ。綺麗になってゆく河原を今一度見渡し、円は満足げに作業を続ける。
すると、柔らかい何かが、つんつんと円の足首に触れてきた。
「うん? にゃーくんどうしたの?」
円は猫なで声を出して、その感触の方へと視線を落とした。円の飼っている子猫、「にゃーくん」だ。つぶらな瞳で飼い主である円を見上げ、どこか物欲しそうに幼い鳴き声を上げていた。
にゃーくんが欲しがっているものは、実に明確であった。称賛だ、飼い主であり母である円に、よくやったと頭を撫でてもらいたがっているのだ。
何故なら、この河原をうろついているうちに素早く動く獲物を頑張って捕らえたから。
しかし、円はそうはしなかった。その顔は見る見るうちに青くなり、にゃーくんが誇らしげにして口にくわえている狩りの成果、その獲物を目の当たりにして、言葉を失った。
魚やバッタならば円は手放しで喜んだ筈だ。しかしそれはうす平たく、黒い。
「きゃあっ! ゴキブリっ!!」
幼い猫の顎の間で、揺れる触角が怖気を呼ぶ。円は慌てて飛び退き、手を精一杯大きく振って、その黒い生物を今すぐ吐き出すように指示を投げかける。
「にゃっ、にゃーくん、気持ちは嬉しいから、逃がしてあげようね?」
一応はにゃーくんの頭を撫でておく、だがそれを受け取るなど出来る筈がない。戦慄する円の言うことが分からないのか、寧ろ何故これを受け取らないのか不思議でならない様子で、にゃーくんはそれをくわえつつ距離を詰めてくる。そのたびに円は悲鳴を上げ、愛猫から何とかそれを吐かせようと奔走する。
「にゃーくん良くやった、偉いぞ」
後で煮干しでもやらねば。子猫の無邪気さに怯む円を見て、にやついた刀は隠すことなくガッツポーズをした。
そこで掃除をしている二人のうち片方に用事があったのに、何やら二人はもめているようだった。
「もうっ、人が困ってるのに笑うなんて!」
「ふん、自業自得だ」
頬をむくれさせている円にポカポカと胸を叩かれ、それでもしれっとした顔で刀は言い放つ。何かがあったらしいことは明白だったので、
逆巻 天野
は遠慮がちに背後から声をかけてみた。
「やぁ、二人も来てたんだね」
「あっ、天野くん!」
天野がその場に現れたことで、振り向いた円は表情を明るい笑顔に改めた。
「久しぶりだな、逆巻」
「ここにいるって聞いたからお礼参りにやってきたんだ。旅鴉にも今伝えてきたんだが、あの時は色々すまなかったね、でも、会いに来てくれただけでも大変嬉しかったから」
「あぁ、喜んでもらえてよかったよ」
刀が答えると、天野は携えてきた包まれた菓子箱を手渡した。円に物欲しそうに見つめられる中、刀は礼を言ってそれを河原の隅に自分の荷物と共に置いておき、天野に『ブラックごみごみホール』の噂、そして自分たちは今その河原でゴミ掃除をしていることを告げた。
「分かった、僕も協力するよ」
「ありがとうー、ゴミ袋とかは、あそこにいる人からもらえるよ~」
天野が頷くと、円は向こうでゴミを纏めている樫本へと指をさし、天野は指し示された背中へと向かって歩いて行った。
「あら、貴方も手伝ってくれるのね? 嬉しいわ、あたしのことはカッシーって呼んでね?」
「なるほど……で、樫本さん。この現象っていつ頃からですか?」
「ああ、うん……だから、あたしはカッシーよ?」
「分かった、樫本さん」
「もうっ、カッシーだってば」
「了解した、樫本さん」
「いやねぇもう、だからあたしは……」
……五分後。
「OK……、あなたもなかなか強情じゃないの。いいわ、好きに呼んでくれて」
呼べと言われると呼びたくなくなる。いつまでたっても愛称で呼ぼうとしない天野についにもろ手を挙げて、疲れた様子で樫本は質問に答えた。
「うーん、いつ頃かしらねぇ。あたし的にも気づいたらこんなだった! って感じだからよく分からないんだけど、おおよそ二か月くらい前かしらねぇ?」
「なるほど……」
時期は思ったいたより浅かったな。神魂の影響であろうことは疑いようがないと天野は推測を立てて、樫本からゴミ袋を受け取った。
「……ん? あれ……?」
偶然、近くで作業をしつつ、学生の皆に自前のマスクを配っていた雅人が、樫本の背中を見て固まった。何か虫らしき……しかも黒かったような……。
「カッシーさん、背中に何かいるよっ!」
「!!」
これは一大事。雅人の逆立った一本の気が感嘆符の形を成す。指を突きつけられた樫本は慌てて背中に手をやったが、『何か』はそれから逃げるよう、襟の隙間から内側へと入り込んでしまった。
「いやぁ! 何か入ったわ! もしかしてゴキブリじゃないの!? 早くとって~」
「お、落ち着いて、カッシーさん!」
雅人は暴れ馬を抑えるような気持ちで諭しかけたが、小指を立てて喚き叫ぶ樫本は全く耳を貸さない。その姿はやがて周囲の者の表情を容赦なくひきつらせていったが、その中でも天野は、何食わぬ顔で果敢に樫本へと立ち向かった。
「ど、どうしよう、天野君」
「俺に任せろ!」
「きゃあ! ちょっと!」
服の中を這いずりまわる感触とは別の意味で、樫本は高らかに悲鳴を上げた。衆目を集める中、天野が樫本の服を無遠慮に釣りあげたからだった。そもそもにして胸がないのだから下着などは特にあるはずもなく、ただのTシャツがめくれ落ちてきただけだったのには、ところどころで安堵している様子の学生も存在した。
まさかの行動に、横でぽかんとしている雅人を置いて、即座に服を着なおした樫本は顔を真っ赤にして天野へと吠えかかった。
「ちょっと何するの! 乙女の服に手をかけるなんて!」
「なにっ! 僕がこんなものに興味あるわけないだろう! ふざけるな!」
「何ですってぇ!」
その時に服の裾から小さなゴキブリが落ちてきたのにも気づかぬまま、樫本は天野に羞恥心と怒りをぶつける。人助けをしたのになぜ怒られているのかわからなくて、天野も言い返す。
誰もが目を逸らしたくなるような言い争いは、そういった行為を嫌う蓮が和やかな仏の様な顔で仲裁に入るまで、長々と続いた。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月17日
参加申し込みの期限
2013年06月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月24日 11時00分
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