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「はぁ~い、皆の期待の星、尾鎌の登場よ~っ!」
「わっ……!」
いきなりセクシーポーズをとった蛇那伊が登場したのもそうだが、何もない空間から人間が現れるという珍事が目の前で起きた事に、偶然すぐ傍らにいた
猫村 翡翠
がびくりと体を震わせた。
「いきなり来てビックリしたじゃん……あ、例の『ブラックごみごみホール』ってやつか」
「そんな反応なのね……いいわ、ありがとう」
噂を思い出した翡翠が呆気にとられつつも呟く。宙から落下し、見事な直立不動でゴミの上に着地した蛇那伊は、少し残念そうにしてすくと立ち上がった。
「あたしと、あと何人か参加するんだけど、ビニールとか手袋って誰から貰えるかしら?」
「あぁ、助かるよ。ほら、あそこにいる、亜魚隈くんにべたべた張り付いてる人」
中身の詰まったゴミ袋の口を結びつつ翡翠が指さした先には、川辺で中腰になって身体をくねらせている樫本。と、その隣、樫本に不自然なほどに密着されて、困惑した様子を背中で語っている
亜魚隈 猯利
がいた。
「あらあら、あなた釣りが好きなの? いいわよねぇ、釣り好きの男の子」
「はぁ……そっすね」
樫本のきつすぎる香水から逃れるようにそっぽを向き、猯利はあいまいな返事を返す。事の発端は、ゴミ集めの最中に川を泳ぐ魚の稚魚を見つけて、それを眺めていたのを樫本に見つかったからだった。川辺のありさまは悲惨だが、まだ魚が生きられぬほどではなかったのだと猯利は安心して、「立派に育て、そして俺に釣られろ」と稚魚に向かって念じていたのだが、それをしかと目撃した樫本に絡まれて、今に至っていた。
「アタシのお客さんにも釣り好きの人いるんだけど、よく持ってきてくれるわよ? あなたのも持ってきてくれたら、アタシ喜んでさばくんだけど」
「ははは……」
掃除に集中したいのに……そんなことが言えるはずもなく。猯利はひたすらに愛想笑いを続けつつ、トングで細かなゴミを拾っていた。
「カッシーさーん、またゴミ袋ちょうだい?」
「あら、その声は翡翠ちゃん。待って、今行くわ~」
天の救いか、やや遠くから響いた翡翠からの呼びかけに樫本は振り向くと、「頑張ってね」と猯利に小さく耳打ちして去って行った。その一瞬に身の凍えるような感覚に苛まれたが、無視するのすらも憂鬱であった樫本の存在が消え、猯利はそっと息を吐いた。
「はいはい。みんな頑張ってくれるから、ゴミ袋もすぐに足りなくなるわねぇ」
ゴミ袋を束ごと抱えてやってきた樫本がうれしい悲鳴を上げていると、ふと、翡翠の隣にいる巨躯の青年に気が付いた。そのたくましい身体付きとは裏腹の、秘められし繊細そうな指使いと心。似通った存在である樫本はそれを一目で見抜くに至った。
そんな樫本のなめまわすような視線に気づいて、違和感を感じつつも蛇那伊は口を開く。
「あなたが樫本さん? あたしたちも掃除を手伝いにきたの。すぐに何人か来るはずだから、ゴミ袋と手袋をいくつか頂けるかしら?」
「あらら、あなた……。いいえ違うわね、ごめんなさい」
「え?」
「いいのよ、わかってるわ。手伝ってくれてありがとう」
ひとりでに何かを呟いたかと思えば、ひとりでに納得を得たらしい樫本にゴミ袋の束と手袋を手渡される。蛇那伊は戸惑いを感じたままで、先着の学生たちにならい掃除に参加しようとしたが。
「……けれど、もし本格的にやりたいなら、相談に乗るわよ?」
去りゆく樫本にさりげなく告げられ、何かの名刺を胸ポケットに差し込まれる。あぁそういうことか、と蛇那伊は渋々と納得を得た。
「うわぁ! なんなんだ、この不潔さは!?」
清々しい快晴の元、ペットを連れて気分よく散歩に赴いていた筈が、飛鳥と七星に半ば流されるように連れてこられたゴミだらけの河原を見て、凜は天を仰いで悲痛に叫んだ。
「さぁ、僕たちも手伝いに行こう」
なんとなく嫌な予感はしていたのだが、やはり飛鳥は当たり前のように言う。セレブな自分がゴミ掃除など言語道断。凜は大きく首を振り、断固としてそれを拒否した。
「なに? このゴミを? いやいや、この高貴で『カッコいい!!』俺がゴミ拾いなんてするわけないだろう、そもそも俺は散歩」「はーいこれ、皆の分も貰ってきたわ~」
そんなの有り得ないと言わんばかりに、凜がわざとらしく肩をすくめて鼻で笑っていると、その言葉を途中で遮る陽気な声。河原の向こうから蛇那伊が手を振ってやってきた。
「あら蛇那伊さん、瞬間移動が成功しましたのね、すごいですわ」
「ホントびっくりよ。あ、これ貰ってきたゴミ袋ね。さっそく掃除を始めましょう」
冗談交じりに笑う蛇那伊から、七星と飛鳥はゴミ袋を受け取った。しかし凜は相変わらず、そっぽをむいてそれに応じようとはしない。
蛇那伊が二人に笑いかけていると、ふと、その二人の間にいる凜に気付いた。
「あら凜君、貴方も手伝ってくれるのね?」
「いや、だから」
手を腰にやり、自身の高貴さを見せつけるような顔をして、凜が首を振って拒否の意思を告げようとする。
だがその直後、蛇那伊の骨太の手が凜の肩をがっしりと掴んだ。突如として伸しかかる重圧に凜は呆然と蛇那伊を見上げ、ペットのゴージャスくんはただならぬ気配に凜の首の後ろへと隠れた。
蛇那伊にそんな気はことさらなかっただろう。だが脅迫ともいえる確かな威圧感が凜を揺るがす。そしてあえなく、拒否の態度を改めさせた。
「友情っていいわ。同じ学校の仲間ですもの。手伝ってくれるのね?」
もう一度、蛇那伊が笑顔でゴミ袋を突き出す。
「……はい」
結局、そういわざるを得なかった。
「くそう、にしてもひどい有様だな……、何でスーパーセレブのこの俺が……」
ぶつぶつ言いながらも、そこらに転がる空き缶などを拾ってゴミ袋に放り込んでゆく。先程までの上機嫌とは一転、凜は不服そうな面で服の裾をめくり上げ、河原のゴミ拾いに参加する羽目になった。
「うふふ、みんなでやればすぐに終わりますわ」
すぐ隣では、ニコニコと微笑を浮かべる七星が同じようにゴミを拾っている。朗らかな笑顔で不満一つ言わない彼女を見ていれば自然と心も和んだので、凜も気分を入れ替えて掃除に集中し始めた。
「そうだといいんだが。……って、ぎゃーっ! 服に変な汁がっ!!」
と、思ったのも束の間、凜が盛大に悲鳴を上げた。拾った空き缶に少しだけ中身が残っていたらしく、黄土色の汁が河原の石に零れ落ち、その滴が何滴か服の裾に跳ね返ってきた。
もう、もう! 凜は地団太を踏んでここに来たことを後悔する。後で上下まとめてクリーニングに持って行こう。無念な気持ちでその汚れを軽くぬぐい取り、さっさとこんな作業は終わらせてしまおうと渋い顔で次々に空き缶を拾ってゆく。
すると、粗大ごみの影になった場所に、二・三個固まっていた空き缶を見つけた。凜はさっそく腰を掲げてそれらに手を伸ばす。
掴み、拾い上げる。
すると垣間見えた。その裏側に、誰しもが一度は目にするであろう、薄気味悪い黒光り。
「うわあっ、ゴキブリまでいるのか!!」
反射的に凜は一歩飛び退く。ゴキブリの側も唐突に陽の下に晒されて動揺しているのか、安易に動くことはせず、その場にぴったりと張り付いている。
全く、なんて不潔さだろう。ゴミの汁の次はそれときた。凜が気の遠くなる思いでそれを見つめていれば、凜の叫びに体をびくつかせた七星は、怖いもの見たさで口元を押さえつつ、そろっと目をやってみた。
「ひゃっ! わわわ……」
しかし、それを目にした瞬間に七星は表情を青く変える。茶と黒の光沢、蠢く触覚。凜の言う通りまさしくそれがそこにいて、しかもけっこうでかかった。
「まったく、この俺が害虫退治など……」
「そそそそれには及びませんわ、ここんな時もあろうかとっ……」
ぶつぶつと不満を漏らしながら凜がそこいらに落ちていた雑誌を広い、それを丸めて武器を作っていると、決死の決意でも固めたかのような面持ちをした七星が、震える手で自身の袖の内から小さなスプレー缶を取り出す。
その表面にはデフォルメされたゴキブリが氷漬けになったイラスト。害虫を氷殺する仕組みの殺虫スプレーだ。
「さささぁこれでっ!」
七星は激しくおののきつつも、スプレーを噴射。しかし察知したのか寸前でゴキブリはその場を離れる。ゴミからゴミへ、颯爽と逃げる黒い影を追いかけるように七星はスプレーを噴射し続けたが、何度試みてもゴキブリには届かない。
ゴキブリはしぶとく逃げ回り、七星がそれを追い討つ。辺りには殺虫剤の残り香が立ち込め、次第に焦燥の表情が強くなる七星。
そして、つい手元が狂ってしまった。
「ああっ! しまった!!」
「ぎゃあっ! 冷たっ! 危ないじゃないか!」
震える指でスプレーを構え、半分目を回した状態の七星がさらに追撃を繰り出そうとしたその時だった。極限までに至った暴走のあまり狙いが傾いてしまい、噴射口は本来のターゲットであるゴキブリを大きくそれて、あろうことか凜の腕を狙っていた。
そんなものを喰らってはたまらない、凜は咄嗟に万歳の格好をして腕を逃がす。殺虫剤が寸前で凜の腕をかすめて宙へと噴射される。
「あぁっ、ごっ、ごめんなさい!」
「いやっ、それより! うわ、わ、ゴキブリこっちに来たぞっ」
「きゃっ、ひゃあっ! ここ来ないでくださいましっ!」
「あらあら、何の騒ぎなの?」
ゴキブリ一匹が原因の賑々しい悲鳴の掛け合いは遠くにまで響き渡り、凜と七星の騒ぎを聞きつけたであろう、つい先程まで壊れた冷蔵庫を一人で背負い、トラックまで運ぶという偉業を成し遂げていた蛇那伊が、パンパンと手袋をはたきながらやってきた。
「む、蛇那伊か! 何かは知らんが、用事なら後にしてくれっ!」
「あら、ゴキブリ? まぁゴミが多いから仕方ないわね」
二人が半ば暴走している姿を尻目に、やれやれと落ち着いた様子でその黒い姿を確認すると、蛇那伊は筋肉隆々の肩を回しつつ、二人に一歩下がるように促した。悠然とたたずむ蛇那伊に指示されて、二人は未だに息を荒らしつつも、その場から一歩後退する。
一方、ゴキブリはそこを動かず、ゆらゆらと触覚を揺らしていた。
「はあぁぁぁっ!!」
「!!」
直後、蛇那伊の放った覇気に満ち満ちた咆哮に、二人は揃って背中をびくつかせた。厳めしい拳法の構えをして、中腰になった蛇那伊は低く盛大に唸りを上げ続ける。拳を握り、敵を見定める。滾る炎のようにその全身から立ち込める闘気、尋常でない気迫を放つ巨躯からはそんなものさえ見えた気さえした。
「らあぁっ!!!」
すぐそばで驚愕する二人の姿はもう目に入っていないのだろう。雷鳴のごとき掛け声と共に、蛇那伊が鋭く正拳を繰り出した。巻き起こる風圧が凜と七星の髪をたなびかせる。高速かつ強力に放たれた拳を前に、ゴキブリは触れることなくその拳圧の前に即死、一瞬で破裂した死骸は、影も残らず木端微塵と化した。
瞬殺の一撃。そして、静寂が訪れる。蛇那伊が息を整えるために一呼吸した後、朗らかな表情を取り戻して二人に振り返った。
「ほら、これで大丈夫よ、またいたら呼んでちょうだい」
「あ、ありがとうございます……」
構えを解き、何もなかったかのようにふるまう蛇那伊と、ゴキブリの最後をしかと見届けた七星は、それに喜ぶことはなく、寧ろ驚愕のあまり力なく呟いた。蛇那伊はポキポキと骨を鳴らすと、優しい笑みを浮かべて振り返り、また粗大品を運ぶ作業へと戻ってゆく。
また、たくましい背中が再び大きな電化製品を担ぎ上げているのが遠目に見えて、二人は暫くの間、口を丸くして呆気にとられていた。
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tsuyosi
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月17日
参加申し込みの期限
2013年06月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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