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- 種族
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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
深夜激走！ 寝子島仮装マラソン大会
「お……ORIGAMI……ですって……」
第一、第二のクエストも難なく（？）越えたブリジット・アーチャーは、色とりどりの正方形を目の前に戸惑っていた。
「あれ？ ブリジットさん？」
新井 すばるが不思議そうな顔をしている。ええい、みなまで言ってくれるな、と表情でブリジットは答えた。が、すばるはなおもきょとんとした顔のままだった。
「ブリジットさんひょっとして、折り方知らな……」
「さ、さあはじめましょ！ だ、だ、大丈夫よ。手先は器用だし、幼稚舎の時折った覚えがあるか……ら……」
ブリジットは危なっかしい手つきで折り始める。目の前にある『みほん』、フルアーマー鶴が役に立つかは大いに疑問だが。すばるはようやく察して、ゆっくりと鶴を折り始めた。ブリジットはその手元をちらちらと盗み見る。手先が器用なのは真実で、彼女もすぐに折り方を学び取った。
「折り紙なつかしいなー。選手たちの十羽ずつを集めて千羽鶴にするんだよね？」
「そうみたいね。ただ折らせるんじゃないみたいだわ」
「病院にでも寄付するのかな？」
「なるほど、そうかもしれないわね」
ブリジットはうなずく。この鶴が使い捨てでないなら、折る意味は一層高い。スタッフに尋ねてみたところ、やはりこの千羽鶴は養護学校に送られるということがわかった。
「そっか。じゃ、無駄に元気なボクのパワーを込めておこう。げんき、でーろ、っと」
「元気が出ますように……か。願掛けね」
こうして新たに二十羽の祈りの鶴が加えられる。
上位集団の中でひときわの異彩を放つのは北 玄であった。小柄な体がきょうは巨大に見える。
なぜなら、本日の彼は特殊な存在であったからなのだ。武者の鎧かぶとに想を得たかのようなパーツが脚、腰、胸、肩、腕そして頭を覆っている。わかりやすい青、白、青の配色に、蛍光ブルー発光パーツが取り付けられていた。装甲のない部分は不安になるほど薄く、そしてちょっぴり恥ずかしいボディースーツだ。否、恥ずかしいなどと言うのは外野の勝手な思い込み、下衆の勘ぐりと言うものだろう。玄本人はまったくこの仮装を恥ずかしいなどとは思っていなかった。背後には『持久走支援システム』なる、巨大なユニットが装着されている。その姿はまるで小さな要塞だ。
「コースの半分、通勤路ですよ！ 何年も通った道、熟知してるですよ！」
知っている道をマラソンコースとして捉えるために、下見も念入りに行っていた。玄はマラソンのみで勝利を目指す。寄り道は一切しない。ただひたすらに、規定のコースを全力で走りきるつもりだった。
「寝子高新聞部、兼大会中継車だ。競技中失礼だが、簡単に本大会への意気込みと仮装アピールを行ってもらおう！」
動く要塞ロボ・玄に迫るはドS軍人と化した八神 修だ。眼鏡と仮装によって文字通り変貌した修は、年上（だと実際に判断できたかどうかは定かでないが）の玄に対しても俺様モードでのインタビュー姿勢を崩さない。
「よく聞いてくださいました！ この日のために準備を怠りなく行ってきたですよ！ しっかりトレーニング、そのあと三日前からは運動減らして炭水化物たくさん摂ったですよ」
「ほう」
「カーボローディング、ウォーターローディング、ランナーは貧血になりやすいですよ！ 予防に鉄分摂ったですよ！」
「なるほど。時間も押している、衣装について簡単に頼む」
語りだしたら止まらぬ玄に、修が巧みな方向転換をかける。
「コスプレは会社の全面協力ですよ！ すごく丈夫で走りやすいですよ！」
「見た目の迫力とは裏腹に、軽量、それでありながら不慮の事故にも耐える強度を持っていると言うことだな。では最後に、会社の人々に一言伝えたいことがあれば言ってくれ」
「勝つ理由と条件、揃ってるですよ！ あとは勝つだけですよ！」
玄はカメラにポーズを決めると、ひらりとガードレールの上に飛び乗った。背中の装置と砲身がぐらりと一度揺れるが、玄が直立するとぴたりと元の位置に収まった。長い銃身を舵にして、玄は平均台より格段に細いレールのエッジの上を疾走して行く。
「ブラボー、ブラボー！ 小さな巨大ロボ！ 日本らしいサブカルチャー魂を感じさせる衣装です」
「まあ、ああいうのもありやな」
その姿を移動審査席を中沢 リッカルド町長と寝子 サンマさんが拍手で見送る。なにやら審査書類らしきものを出し、記録をとり始めた。
「以上だ。仮装ランナーインタビューはランダムに行われる。次はどの選手か、楽しみに待っているがいい！」
修の高笑いで、玄へのインタビューは締めくくられたのだった。
第一、第二のクエストも難なく（？）越えたブリジット・アーチャーは、色とりどりの正方形を目の前に戸惑っていた。
「あれ？ ブリジットさん？」
新井 すばるが不思議そうな顔をしている。ええい、みなまで言ってくれるな、と表情でブリジットは答えた。が、すばるはなおもきょとんとした顔のままだった。
「ブリジットさんひょっとして、折り方知らな……」
「さ、さあはじめましょ！ だ、だ、大丈夫よ。手先は器用だし、幼稚舎の時折った覚えがあるか……ら……」
ブリジットは危なっかしい手つきで折り始める。目の前にある『みほん』、フルアーマー鶴が役に立つかは大いに疑問だが。すばるはようやく察して、ゆっくりと鶴を折り始めた。ブリジットはその手元をちらちらと盗み見る。手先が器用なのは真実で、彼女もすぐに折り方を学び取った。
「折り紙なつかしいなー。選手たちの十羽ずつを集めて千羽鶴にするんだよね？」
「そうみたいね。ただ折らせるんじゃないみたいだわ」
「病院にでも寄付するのかな？」
「なるほど、そうかもしれないわね」
ブリジットはうなずく。この鶴が使い捨てでないなら、折る意味は一層高い。スタッフに尋ねてみたところ、やはりこの千羽鶴は養護学校に送られるということがわかった。
「そっか。じゃ、無駄に元気なボクのパワーを込めておこう。げんき、でーろ、っと」
「元気が出ますように……か。願掛けね」
こうして新たに二十羽の祈りの鶴が加えられる。
上位集団の中でひときわの異彩を放つのは北 玄であった。小柄な体がきょうは巨大に見える。
なぜなら、本日の彼は特殊な存在であったからなのだ。武者の鎧かぶとに想を得たかのようなパーツが脚、腰、胸、肩、腕そして頭を覆っている。わかりやすい青、白、青の配色に、蛍光ブルー発光パーツが取り付けられていた。装甲のない部分は不安になるほど薄く、そしてちょっぴり恥ずかしいボディースーツだ。否、恥ずかしいなどと言うのは外野の勝手な思い込み、下衆の勘ぐりと言うものだろう。玄本人はまったくこの仮装を恥ずかしいなどとは思っていなかった。背後には『持久走支援システム』なる、巨大なユニットが装着されている。その姿はまるで小さな要塞だ。
「コースの半分、通勤路ですよ！ 何年も通った道、熟知してるですよ！」
知っている道をマラソンコースとして捉えるために、下見も念入りに行っていた。玄はマラソンのみで勝利を目指す。寄り道は一切しない。ただひたすらに、規定のコースを全力で走りきるつもりだった。
「寝子高新聞部、兼大会中継車だ。競技中失礼だが、簡単に本大会への意気込みと仮装アピールを行ってもらおう！」
動く要塞ロボ・玄に迫るはドS軍人と化した八神 修だ。眼鏡と仮装によって文字通り変貌した修は、年上（だと実際に判断できたかどうかは定かでないが）の玄に対しても俺様モードでのインタビュー姿勢を崩さない。
「よく聞いてくださいました！ この日のために準備を怠りなく行ってきたですよ！ しっかりトレーニング、そのあと三日前からは運動減らして炭水化物たくさん摂ったですよ」
「ほう」
「カーボローディング、ウォーターローディング、ランナーは貧血になりやすいですよ！ 予防に鉄分摂ったですよ！」
「なるほど。時間も押している、衣装について簡単に頼む」
語りだしたら止まらぬ玄に、修が巧みな方向転換をかける。
「コスプレは会社の全面協力ですよ！ すごく丈夫で走りやすいですよ！」
「見た目の迫力とは裏腹に、軽量、それでありながら不慮の事故にも耐える強度を持っていると言うことだな。では最後に、会社の人々に一言伝えたいことがあれば言ってくれ」
「勝つ理由と条件、揃ってるですよ！ あとは勝つだけですよ！」
玄はカメラにポーズを決めると、ひらりとガードレールの上に飛び乗った。背中の装置と砲身がぐらりと一度揺れるが、玄が直立するとぴたりと元の位置に収まった。長い銃身を舵にして、玄は平均台より格段に細いレールのエッジの上を疾走して行く。
「ブラボー、ブラボー！ 小さな巨大ロボ！ 日本らしいサブカルチャー魂を感じさせる衣装です」
「まあ、ああいうのもありやな」
その姿を移動審査席を中沢 リッカルド町長と寝子 サンマさんが拍手で見送る。なにやら審査書類らしきものを出し、記録をとり始めた。
「以上だ。仮装ランナーインタビューはランダムに行われる。次はどの選手か、楽しみに待っているがいい！」
修の高笑いで、玄へのインタビューは締めくくられたのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年11月23日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年11月30日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年11月30日 11時00分
