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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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謎の少年は、雨と共に……？
――南校舎２階：２年９組
「な、なんだ？」
「失礼します、なのだ」
日直の仕事をしていた、リーゼントとぽっちゃりした体型が印象的な男子生徒、赤西 拳児の前に、猫のような笑みが特徴の少女と緑のぱっちりとした瞳が印象的な少女が現れる。
「１年９組、新聞部幽霊部員掛け持ちの後木 真央なのだ！」
「１年５組の猫村 翡翠だよ。今日は先輩が会った『謎の少年』について聞きたい事があって来たんだ」
真央と翡翠にそう言われ、拳児は「それでか」と合点がいったような顔になる。彼は少し待ってくれ、と言うとちゃっちゃかと黒板を消した。
暫くして、拳児は改めて２人と挨拶を交わす。そして、この下級生達が『謎の少年』を探していると知り、少し嬉しそうな顔をした。しかし、その顔や腕には未だ傷や痣が残っている。かなり激しく痛めつけられたらしい。
「俺はその人に助けられた時、お礼を言うことができなかった。だから、どうしても会ってお礼が言いたいんだ」
「真央ちゃんも、雨の日ゼン君とお話したいのだ！」
「「……雨の日ゼン？」」
真央が言った名前に、翡翠と拳児が眼を丸くする。真央曰く、『謎の少年』の仮称だそうな。それはさておき、と翡翠が口を開く。
「先輩、なにか思い出せる事ってある？ 小さな事でもいいんだ。教えて欲しい」
拳児は「うーん」とこめかみを押さえながら暫く考え……ややあって口を開いた。
「そうだな。身長は……今思い出したけど、俺より背が高かったかもしれない。相手の３年生が俺よりごつくて、でかかったのもあったからさ、小柄に見えたけどよ」
手早くメモしていた真央が、ふとねこったーを見る。と、自分達の他にも『謎の少年』を探しているような情報が乗っていた。あおいに質問している面々が流した物だ。それを見、翡翠は一つ気になった事を聞いてみる。
「先輩は、その人に見覚えとかあった？」
「いや……顔は、左目あたりしか見えなくてよく憶えてねぇんだ。左目は下にほくろがあったから憶えてるんだがよ」
「うーん、ちょっとおしいのだ……」
頭をぽりぽり掻きながら答える拳児に礼を述べ、２人はあおいにも話を聞こうと１年５組の教室へと向かう事にした。その背中を見送り、拳児もまた日直日誌を書き上げると職員室へ向かうのだった。
この後、途中で出会った後輩に言われ体育館裏へと向かう彼なのであったが……、そこでちょっとした恐怖体験をする事になろうとは夢にも思っていなかった。
――北校舎１階：学食
『謎の少年』に興味を持った桜庭 円はねこったーで幾つかの情報が流れているのを見、ふむふむと頷いた。彼女もまたあおいや拳児から話を聞いてはいたが、他にも動いている人間がいると確認し、更に楽しげに口元を綻ばせる。そして、待っているであろう仲間の元へと急ぐのだった。手にはゲットしたばかりの新しい情報が握られている。
（これを見たら、刀くんの推理が当たってるって思うんだよねっ！ だとしたらすっごくわくわくしてきたっ！！）
（……悪い人ではなさそうだけど、他校生が寝子高の周りで何をしているのかしら）
厳しい表情で風紀委員の橘 千歳は考える。『謎の少年』に関しては少し気になっており、色々知りたいと彼女も思っていた。
ふと顔を上げると、円がかけてくる。彼女は手にした携帯電話を前に出し、にっこりと笑った。
「月詠ちゃんがちょうど『謎の少年』の似顔絵を書いてたから、写真に取らせてもらったよー」
「ありがとう。見せてくれないか？」
一緒に行動をしている御剣 刀がそれを見ると……頭の中で浮かんでいたビジョンが明確になっていくような気がした。前もって集めていた情報を脳内で整理しながら、それを内心で復唱する。
（３年生３人に攻撃されながらも手を出さず、フットワークだけで躱した。そして、さり気無く女性を助ける男前っぷりに、左目の下のほくろ。……やっぱり、これは……）
彼は円と千歳に自分の推理を話すと、千歳は眼を丸くした。
「ちょっとまって。正体が……って、どういう事なの？」
年齢が合わないじゃない、と千歳がいうものの、円と刀はまじめな顔をする。
「多分、『ろっこん』が絡んでいるんだと思うんだ。だったら辻褄が合うんじゃない？」
円の言葉に、千歳は漸く合点がいったようで、「なるほど」と小さな声で呟く。刀は円と千歳の目を見、静かに言った。
「俺は赤西を当たってみようと思う。色々と縁があるし、多分話してもらえると思う」
「それじゃ、僕は職員室に行こうかな。直接本人に聞いてみるよ」
「そうね。ちょっと気になる事があるから私も桜庭さんと一緒に行くわ」
円も早速行動を起こそうと席を立つ。千歳もまた彼女についていく事にし、小さく頷いて席を立った。
「な、なんだ？」
「失礼します、なのだ」
日直の仕事をしていた、リーゼントとぽっちゃりした体型が印象的な男子生徒、赤西 拳児の前に、猫のような笑みが特徴の少女と緑のぱっちりとした瞳が印象的な少女が現れる。
「１年９組、新聞部幽霊部員掛け持ちの後木 真央なのだ！」
「１年５組の猫村 翡翠だよ。今日は先輩が会った『謎の少年』について聞きたい事があって来たんだ」
真央と翡翠にそう言われ、拳児は「それでか」と合点がいったような顔になる。彼は少し待ってくれ、と言うとちゃっちゃかと黒板を消した。
暫くして、拳児は改めて２人と挨拶を交わす。そして、この下級生達が『謎の少年』を探していると知り、少し嬉しそうな顔をした。しかし、その顔や腕には未だ傷や痣が残っている。かなり激しく痛めつけられたらしい。
「俺はその人に助けられた時、お礼を言うことができなかった。だから、どうしても会ってお礼が言いたいんだ」
「真央ちゃんも、雨の日ゼン君とお話したいのだ！」
「「……雨の日ゼン？」」
真央が言った名前に、翡翠と拳児が眼を丸くする。真央曰く、『謎の少年』の仮称だそうな。それはさておき、と翡翠が口を開く。
「先輩、なにか思い出せる事ってある？ 小さな事でもいいんだ。教えて欲しい」
拳児は「うーん」とこめかみを押さえながら暫く考え……ややあって口を開いた。
「そうだな。身長は……今思い出したけど、俺より背が高かったかもしれない。相手の３年生が俺よりごつくて、でかかったのもあったからさ、小柄に見えたけどよ」
手早くメモしていた真央が、ふとねこったーを見る。と、自分達の他にも『謎の少年』を探しているような情報が乗っていた。あおいに質問している面々が流した物だ。それを見、翡翠は一つ気になった事を聞いてみる。
「先輩は、その人に見覚えとかあった？」
「いや……顔は、左目あたりしか見えなくてよく憶えてねぇんだ。左目は下にほくろがあったから憶えてるんだがよ」
「うーん、ちょっとおしいのだ……」
頭をぽりぽり掻きながら答える拳児に礼を述べ、２人はあおいにも話を聞こうと１年５組の教室へと向かう事にした。その背中を見送り、拳児もまた日直日誌を書き上げると職員室へ向かうのだった。
この後、途中で出会った後輩に言われ体育館裏へと向かう彼なのであったが……、そこでちょっとした恐怖体験をする事になろうとは夢にも思っていなかった。
――北校舎１階：学食
『謎の少年』に興味を持った桜庭 円はねこったーで幾つかの情報が流れているのを見、ふむふむと頷いた。彼女もまたあおいや拳児から話を聞いてはいたが、他にも動いている人間がいると確認し、更に楽しげに口元を綻ばせる。そして、待っているであろう仲間の元へと急ぐのだった。手にはゲットしたばかりの新しい情報が握られている。
（これを見たら、刀くんの推理が当たってるって思うんだよねっ！ だとしたらすっごくわくわくしてきたっ！！）
（……悪い人ではなさそうだけど、他校生が寝子高の周りで何をしているのかしら）
厳しい表情で風紀委員の橘 千歳は考える。『謎の少年』に関しては少し気になっており、色々知りたいと彼女も思っていた。
ふと顔を上げると、円がかけてくる。彼女は手にした携帯電話を前に出し、にっこりと笑った。
「月詠ちゃんがちょうど『謎の少年』の似顔絵を書いてたから、写真に取らせてもらったよー」
「ありがとう。見せてくれないか？」
一緒に行動をしている御剣 刀がそれを見ると……頭の中で浮かんでいたビジョンが明確になっていくような気がした。前もって集めていた情報を脳内で整理しながら、それを内心で復唱する。
（３年生３人に攻撃されながらも手を出さず、フットワークだけで躱した。そして、さり気無く女性を助ける男前っぷりに、左目の下のほくろ。……やっぱり、これは……）
彼は円と千歳に自分の推理を話すと、千歳は眼を丸くした。
「ちょっとまって。正体が……って、どういう事なの？」
年齢が合わないじゃない、と千歳がいうものの、円と刀はまじめな顔をする。
「多分、『ろっこん』が絡んでいるんだと思うんだ。だったら辻褄が合うんじゃない？」
円の言葉に、千歳は漸く合点がいったようで、「なるほど」と小さな声で呟く。刀は円と千歳の目を見、静かに言った。
「俺は赤西を当たってみようと思う。色々と縁があるし、多分話してもらえると思う」
「それじゃ、僕は職員室に行こうかな。直接本人に聞いてみるよ」
「そうね。ちょっと気になる事があるから私も桜庭さんと一緒に行くわ」
円も早速行動を起こそうと席を立つ。千歳もまた彼女についていく事にし、小さく頷いて席を立った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年06月09日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年06月16日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年06月16日 11時00分
