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山裾にある猫鳴館の朝は遅い。朝陽は木々に阻まれ、未だに薄暗い夜を纏っていた。
仄暗い一室、
綾辻 綾花
は布団に包まって眠っていた。横向きの姿で安らかな寝息を立てている。
側には愛猫の
クロワ
がいた。黒い毛並みでヒマラヤンに似ている。目の部分には丸いレンズのような物が嵌め込まれていた。綾花の横顔に焦点を合わせて、ジジジ、と機械的な音をさせる。通常の尻尾に当たるところにはアンテナが付いていて、立てた状態でなよやかに振っていた。
クロワは窓へと向かう。いつでも出入りが出来るように開いていた。軽々と隙間に飛び乗ると振り返ることなく、外に出ていった。
綾花は掛布団を撥ね飛ばして起き上がる。黒いシャツの上にモスグリーンのパーカーを着ていた。薄青いデニム生地のショートパンツは動き易さを重視して選んだ。
急いで窓の隙間から覗くとクロワはのんびりした様子で歩いていた。
――いつもどこに行くのでしょうか。今日こそ、クロワの行き先を突き止めるのです。
唇を引き結ぶ。綾花は大きな胸を弾ませて部屋を出ていった。
クロワは山道を下りていく。綾花は少し距離を空けた。樹の裏に身を隠し、見失う寸前で走って追い掛ける。
――クロワは可愛いし、人見知りをしない甘えん坊さんなので心配になります。どこかの誰かに懐いて帰って来ない、なんてことが起きてしまうかもしれません。飼い主の私の保証付きなので間違いないのです。
樹の裏に隠れて心の中で力説する。その直後に慌てて頭の中で訂正した。
――あ、間違いないことはないのですよ? 帰ってきてくれないと私が悲しくなって困ります。そうならない為にもクロワの行動を把握する必要があるのです。
軽く息を吐いて走り出した。
クロワは星ヶ丘へと向かった。豪壮な家が多く見られる。綾花は表情に不安を滲ませた。
――まさか、本当にクロワは。
思考を中断するかのように頭を振った。
「信じています」
クロワは右手の民家に迷いのない足取りで入っていった。
綾花は急いで駆け寄る。垣根の向こうに目を凝らす。クロワは白い子猫とじゃれ合っていた。
――まさか、クロワの子供!? いえいえ、いくらなんでも飛躍し過ぎですよ。
クロワは特別なにゃんこで性別は……どうなんでしょうか。
突然、一階の窓に銀髪の老婆が現れた。綾花は横手に跳んだ。庭木の陰に身を潜ませて様子を窺う。
「あら、シロのお友達かねぇ」
老婆は子猫を抱き上げると家の中へと戻る。クロワは座った状態で見送ると、また歩き始めた。
――子猫に釣られただけみたいなので、ほっとしました。
安堵の息を吐いた。
クロワは行き先を大きく変えて旧市街へと向かう。待ち合わせの時間があるかのように少し足を速めた。綾花は額にハンカチを当てながら追い掛けた。
途絶えそうな細い道を何度か曲がり、少し開けた空き地に突き当たった。程良く生えた雑草が小さな草原のようであった。そこには多くの猫達がいた。降り注ぐ陽光に目を細めて微睡んでいる。
――新しいにゃんこスポットではないですか!
パーカーのポケットから手帳サイズの
猫メモ
を取り出した。表紙には愛らしい猫の絵が描かれていた。パラパラと頁を捲り、早速、猫の絵を描き始める。
――雑草に隠れてよく見えないです。
綾花は描きながら対象の猫に近づく。笑みを浮かべて絵に文章を添えた。本人は隠れることを忘れて書き連ねていく。
突然、クロワが動き出した。少し遅れて綾花が後を追い掛ける。向かう先には九夜山があった。
「どうして、こんなことに」
クロワに導かれた綾花は山登りをする事態となった。徐々に引き離されて急な曲がりで姿が見えなくなった。それでも懸命に足を動かした。
綾花は山頂に辿り着いた。島の絶景を望めるところにクロワが座っていた。ジジジと音を立てる。アンテナの尻尾を高々と上げて、どこかに送信しているようにも見えた。
綾花はじっと見ながら背後から近づいてゆく。パキッと乾いた音がした。瞬間的に下を見ると枯れ枝を踏んでいた。
苦笑いで顔を上げるとクロワと目が合った。
「クロワも散歩ですか。こ、こんなところで会うなんて」
話の途中でクロワは消えた。青白い残像が風に流されていく。
「少し見過ぎたようですね」
綾花はクロワと同じ位置に立った。見えない何かを探すような目付きで佇む。
「私の知らないクロワに、また会いたいです」
ぽつりと呟いて綾花は微笑み、来た道を帰っていった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月02日
参加申し込みの期限
2017年11月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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