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白いウインドブレーカーに身を包んだ
高杉 かよう
が山際の道を走っていた。息の乱れは見られない。一定のリズムを刻んでいる。
――自主トレも悪くない。
ジョギング程度の速度は急坂に差し掛かったところで全力の走りに切り替わる。上体を傾斜に合わせて倒し、大きな腕の振りで駆け上がる。百メートル弱の距離を踏破して緩やかな速度へと落としていった。
息は少し上がっていたが数秒で収まった。
――ダラダラと長く走っていても筋力アップには繋がらないんだよな。ピッチャーに必要な速筋を鍛えるには、全力に近い負荷を筋肉に掛けないとな。
道なりに走っていくと山手の方に民家が見えてきた。隣接する畑に少し腰の曲がった男性が歩いていた。手には青いプラスチック製のバケツを提げている。
かようの目は男性の被っていた麦藁帽子に向けられた。鍔からレースのような物が垂れ下がり、頭部を取り囲んでいた。
――虫除けなのか?
走る速度を落として眺めていると目が合った。男性は歯茎を見せて笑うと大きい身振りで手を振った。
「俺、ですか?」
「そうだ、君だよ。良いところに来た」
かようは立ち止まり、話を聞く姿勢を見せる。
「今からオオスズメバチの巣を撤去するところだ。これが意外と重労働で手間が掛かる」
「その麦藁帽子の意味がわかりました」
「おー、これか。君に貸してあげよう」
「え、俺ですか!?」
驚きを余所に男性は脱いだ麦藁帽子を差し出してきた。悩む間も与えられず、かようは遠慮がちに畑に入って受け取った。
「被ったら次はこれだ」
「筒みたいですけど」
男性はバケツから掴み出した物の尖端を見せた。
「その通りだ。ここに導火線がある。火を点けると煙が出て、それを蜂の巣の穴に突っ込めばいい。若者には簡単な作業と思うがよろしく頼む」
「簡単も何も、したことがないんですけど。それに穴ってどこですか?」
「こっちだ」
男性は先頭に立って歩く。奥まったところで立ち止まり、畑と繁みの境目の辺りを指差した。
「見え難いとは思うが、あそこの穴がそうだ」
「……確かに小さな穴がありますね」
「頼んだぞ」
目尻にたくさんの皺を寄せて笑う。表情を崩さず、男性はかようの手にしっかりとライターと発煙筒を握らせた。
「やってはみますが」
「期待しているぞ」
満面の笑顔に圧された。かようは複雑な表情で蜂の巣穴に近づいていった。大きく踏み込めば届く位置で導火線に火を点けた。細かい火花が筒の中に吸い込まれた直後に一足飛びで距離を詰めた。尖端を巣穴に突っ込んで急いで駆け戻る。
一気に白い煙が噴き出した。穴の隙間や土の中から白煙が立ち上る。男性とかようは黙って見ていた。
「もう、いいですかね」
「頃合いだな。今度は二人で掘り起こすぞ」
男性は人数分のショベルを用意した。穴を中心にした部分に尖端を突き入れて掘り進めていく。適宜、男性が指示して巣が露わになった。弱々しい動きのオオスズメバチを男性が手で払い除けた。
仕上げとばかりに男性が巣を両手で持ち上げる。
「これで安心だ。大いに助かった、ありがとう」
「役に立てたみたいで俺も嬉しいです。それでは」
踵を返すと呼び止められた。かようは不思議そうな顔で振り返る。
「まだ、何か」
「もてなしをさせてくれ」
「いいんですか?」
「労働に対価を支払うのは当然のことだ」
男性は急ぎ足となって民家に誘う。幅広の縁側にかようを座らせると急いで中に入っていった。
「若者の口に合うかわからんが、赤紫蘇で作ったジュースだ」
小さな木製のお盆が縁側に置かれた。中央のコップは鮮やかな紫色の液体で満たされている。
「いただきます」
かようは結露したコップを握り、そっと口に運んだ。喉が大きく上下した。
「紫蘇の香りが良いですね。さっぱりとした甘さでゴクゴク飲めますよ、これ」
「そうか、それは良かった」
男性は上機嫌で部屋の奥に引っ込んだ。かようは縁側に座って手入れされた庭木を眺めた。合間にコップを傾ける。
「本当に美味いな」
咀嚼するように口を動かす。コップの中身が無くなったところで男性が現れた。
「メインディッシュだ。遠慮しないで食べて欲しい」
「こ、これはまさか」
「新鮮な蜂の子だ。美味いぞ」
笑顔で皿を勧める。親指くらいの大きさの幼虫がこんがりと焼き上がっていた。中にはサナギの状態の物もあった。しかも山盛りである。
――おいおい、マジかよ! 労働の対価が罰ゲームなのか!?
軽く錯乱する中、かようは添えられた箸を手にした。震える手でムニュッとする物体を挟み、少し引いた顔でゆっくりと口に運んでいった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年11月02日
参加申し込みの期限
2017年11月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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