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■嵐の前の
ハイスクールのグラウンドを、スニーカーが駆けていく。
土埃をあげ、強く土を踏みしめる。
宙を舞うように、鳥が飛び立つように、砂の上を飛ぶ。
踵からギリギリに落ちた時に、周囲から歓声が上がった。
「
椎井 莉鳥
、新記録だ」
「……どうも」
教師の言葉に喜びもせず、タオルとスポーツドリンクを持って駆け寄るマネージャーにも笑顔一つ見せることなく、莉鳥はストレッチに入った。
遠巻きに見ていた男子生徒たちが声を潜める。
「椎井、よくね?」
「あれで愛想さえよければな」
「すげー美人だし。告ってフラれた奴知ってるぜ」
「彼氏いんのかな」
「けど、知ってるか? 部活終わるとふらっとどっかに消えるって」
「やっぱ彼氏かな」
「あいつ、放課後なにしてんのかな……」
噂話など何処吹く風。莉鳥はさらりと部活を終えると、遊びや寄り道に誘う生徒たちの声を断わって、ふらりとどこかへと消えた。
どこか、とは。
ハイスクールから遠く離れた古い喫茶店である。
パフェもアイスクリームも置くことのない、コーヒーに砂糖を入れることを許さないような喫茶店だ。
莉鳥はドアベルを鳴らすと、沈黙した初老の男性マスターを一瞥してから奥の席へと座った。
歩み寄ったマスターがメニューを差し出す。
黙って開いたメニューには、9枚の写真と依頼書が挟まっていた。
『自らを除いた残り9人の抹殺』。
「……ということは、私も標的の一人、よね」
やがて運ばれてきたコーヒーを一気に飲み干すと、紙幣をテーブルにおいて足早に店を出た。
開く扉で、すれ違う男。
パーカーのフードを深く被り、顔の見えない彼。
扉が閉まった所で、彼は……
七峯 亨
はフードを脱いだ。
「今の女は?」
マスターに声をかけるも、沈黙しか帰ってこない。
亨は舌打ちし、一番奥の席へと座った。
「コーヒーだ」
亨がコーヒーを半分ほど減らした頃、ドアベルが鳴る。
店内に現われたのは、背に竹刀袋をさげたポニーテイルの女。
「
矢萩 咲
……だな」
「他人行儀。今更フルネームなんて、君らしくない」
「おまえこそ」
亨はこつんとテーブルを指で叩いた。
「俺に『正規ルート』を使って依頼とはな。今更だし、らしくない」
「一度このルートを使ってみたかったんだ」
咲は亨の向かいに座ると、メニューを手に歩み寄るマスターを平手を翳して止めた。
カウンターの裏に下がるマスター。
咲は懐に手を入れると、亨の顔をまじまじと見た。
「君に依頼したいのは、私――咲への協力だ」
「案件は?」
咲は10人の写真と依頼書をテーブルに開いて出した。
全く同時に、全く同じものをテーブルに開いて出す亨。
「正気か? 俺はお前を殺す依頼を受けている」
「君こそ正気か? 罠かもしれない呼び出しになぜ応える」
亨はニヤリと笑い、咲もまたニヤリと笑った。
「俺からも依頼する。この饗宴が終わるまでの協力。報酬は……愛する者との殺し合いだ」
「約束しよう。ところで、コーヒーがさめているようだ。どれ……」
咲は手を翳してマスターを呼んだ。
「コーヒーを二杯だ」
広い広い庭をもつ、町でも有数の豪邸。
その一室にてグラスを傾ける青年がひとり。
八神 修
。若くして家を任される秀才。外科医として成功を収め、各界に強い顔を持つ。
レコードをセットした蓄音機がジャズの名盤を奏でるなか、彼は物憂げに依頼書をテーブルへ投げた。
「世のためにと殺し屋をやってきたけれど、ここまで気分の悪くなる依頼はないな」
修がこれまで殺してきたのは、『殺さねばならない者たち』であった。
法的に殺してはならないが、生きていることが苦痛でしかなくなった者たち。彼らが苦しまずに死ねるよう施すことが、彼が医者として背負った裏の使命である。殺し屋ではあるが、まっとうでない殺し屋なのだ。
「『自らを除いた残り9人の抹殺』……これを断わったとしても、自らがターゲットになることは間違いない」
報酬の有無にかかわらず、既にゲームの駒として配置されきっているのだ。
「しかもその目的が、金持ちたちの道楽とは……」
かたわらに立ち、冷えたボトルを持った
椿 美咲紀
が心配そうに依頼書を見つめている。
10人の写真の中には、修と美咲紀それぞれの写真も含まれていた。
修がまっとうでない殺し屋なら、美咲紀は『まっとうな』殺し屋である。
各界に顔が効き、大きな財力をもち、裏の顔をも使い分ける修。彼の財力や権力を狙う者は数えきれず、そんな彼らを文字通り闇に葬ってきたのが美咲紀である。
家の庭師でありながら、殺し屋。彼女が葬った者たちには必ず弔いの花が添えられていたという。
「シューくん、この仕事……引き受けるのです?」
「ああ、受けよう」
グラスをテーブルに置く。
「そうしなければ、依頼主に接触できない。そして接触した時に……抹殺する」
美咲紀は小さく頭を下げた。
「ご一緒するのです。地獄の果てまで」
ネコジマシティーにはいくつかの豪邸が存在する。
中でも、柵にすら近づくべきで無い豪邸。それがランベールファミリー邸である。
そんな敷地のゲートを潜っていく黒塗りの車。
屋敷の前に停車すると、黒服の付き人が後部座席のドアを開けた。
「ただいまー、っと」
座席から下りてきたのは、白服に白い帽子というフレンチマフィア伝統の服装に身を包んだ
ジュスト・ランベール
であった。
「お仕事終了。カツオファミリーもこれでオシマイだね。まったく、父さんも息子使いが荒いよ」
札束を近くの部下に手渡すと、『後処理よろしく』と言って豪邸の扉を開く。
「ただいま! 父さんいないの? 息子が一仕事終えて帰ってきたっていうのにさ」
きょろきょろと見回すジュストに、部下の一人が封筒を手に駆け寄ってきた。
「若、オジキのところにこんなもんが」
「貸してみな」
封筒をひったくって開くと、そこには依頼書と10人分の写真が入っていた。
そのうちの一枚は、間違いなくジュストのものだ。
「……へえ、この10人で殺し合いをね」
「どうします。ウチのもん全員で護衛しましょうか」
「やめなよ」
封筒を部下の胸に押し返すと、ジュストは不敵に笑った。
「僕の仕事が失敗したことなんてない。なぜか分かる? ファミリーを守るための仕事だからさ。それに……」
帽子のつばをつまみ、くるりときびすを返す。
「このゲームに生き残れないようじゃ、ファミリーのメンツが立たないでしょ」
一方、こちらはビルの屋上。
アルバイトを抜けてきた
新田 樹
は、スマートホン片手に何度も頭をさげていた。
「はい、わかりました! 報酬は後払いですか? 前2後8? わっかりました! がんばりまーす!」
頭を深く下げたまま、通話をきる。
一秒ほどその姿勢のままぷるぷると震えると、がばっと頭を上げた。
「やった! 一攫千金の大チャンス!」
大胆不敵のガッツポーズである。
「家族の医療費も払えるし、バイト生活ともおさらばできちゃうかも! よーし、がんばるぞっと!」
樹はぐいっと髪ゴムで後ろ髪を縛ると、ぐるぐると肩を回した。
「そうと決まればバイトなんかしてる場合じゃないよね。早退させてもらお! ゴホン、ゴホン! 店長ー! 店長ぉー! なんだかお腹痛いですー! 食中毒かなー!」
「ばっか野郎! 食中毒なんて単語を店で使うな! 客が聞いてたらどうすんだばっか野郎! かえれかえれ、直るまで店出てくるなよ!」
店長が店の裏手でバイト職員を怒鳴りつけている。
ひとしきりの話を終え、相手を帰らせたところで、店長は深く息をついた。
「……待たせたな。もう出てきていいぞ」
「大丈夫なんですか」
店側のドアが開き、青年が顔を覗かせる。
御剣 刀
。この店のバイト職員である。
「新しく入ったバイトの女の子が急に食中毒とか言い出してな。ありゃあクビだな」
「可哀想ですね」
「……可哀想、ね」
店長は封筒を取り出して、刀へと突きだした。
「お前の口からそんな単語が出るとは驚きだよ」
「別に、普通ですよ」
刀は封筒を受け取ろうとつまんだが、一方の店長は手放さない。
「お前……この店で雇った日のこと、覚えてるか」
「忘れてませんよ。一度も」
刀はふと、地面を見た。
店の裏口はコの字方にビルで囲まれたエリアだ。時折ゴロツキが入り込んでは悪さをしている。
ある雨の日、ゴロツキの死体がここに積み上がっていた日のことを幻視した。
目を瞑る。
「生き物は死ねば物になる。無意味で、無価値で、無慈悲な死だ」
「あの時もお前はそう言ってた。今もそうか」
「……はい」
店長は諦めたように封筒から手を離した。
刀はそれを受け取り、中身を読んで、表情を変えずにポケットへねじ込んだ。
「俺たちはいつだって、身勝手な生き物ですよ」
「こんにちはー! おじいちゃん、今ちょっといいかい?」
スーツ姿で人のよい笑顔を浮かべた男が、古い団地の戸口に立っていた。
『ああ』と曖昧に返事する老人を押すようにして玄関へ入り込むと、男はアタッシュケースを持ったままやや無遠慮に部屋へと入っていった。
「おじいちゃん、健康に気をつかってるかい? 水道の水をそのまま飲んだりしちゃあ、すぐガンにかかっちまうよぃ?」
テーブルにアタッシュケースを置くと、中から浄水器を取りだした。
素早く流し台の蛇口に接続すると、水を出してコップに注ぐ。
「ほら、飲んでみて。おいしいでしょ? あー大丈夫大丈夫、もちろんお金なんてとりゃあしませんよぃ。タダで配ってんの。サインだけしてくれりゃあいいから、それじゃあお元気でねえ」
ぱたぱたと急ぐように家を出る。背後で扉がしまった所で、男――
骨削 瓢
は軋むように笑った。
「ほい、高級浄水器購入完了。返品は受け付けませんよぃ……っと」
ぺりぺりと書類のミシン目を切って抜くと、ただのサインがたちまち購入契約のサインに早変わり。
商品を置くだけ置いて買ったことにして、後々別の取り立て業者をよこして料金を巻き上げにかかる。困った相手は救いの手を求めるので、弁護士や警察に扮した業者をよこして相談させ、あれよあれよという間に数百万をだまし取る詐欺の手口である。
瓢の恐ろしい所は、これらの詐欺行為の大部分を業者にやらせ、たとえ彼らがつかまっても自分までたどり着けないようにブロックをかけているところである。
設けは少々。安全第一。
しかしそんな彼にも、危険な仕事はやってくる。
「『人形回し』のヒサゴだな?」
団地を出た所で、サングラスの男に封筒を手渡された。
それを黙って受け取り、封を開く。
「……ほー、これはこれは」
瓢は歪むように笑った。
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3人まで
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バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月12日
参加申し込みの期限
2017年10月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月19日 11時00分
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