this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
小人さんがゴーゴー
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
12
つぎへ >>
シーサイドタウンにあるゲームセンターではスタッフジャンパーを着た人々が格闘ゲーム大会の準備に追われている。奥まったところに作られたステージの中央にはアーケード筐体が置かれた。向かい合う形で対戦が行われる。多くの観客が楽しめるように大型ディスプレイも用意した。スタッフによる微調整の段階に入っていた。
ステージ横の実況席には
斉田 珠喪
が座っていた。藍色のワンピースに暖色系の花柄が映えている。
「妙な気分じゃ」
目尻の辺りを指で揉み解す。渋い表情にあまり改善は見られない。時間と共に不機嫌な様子が浮き彫りになった。薄紫のリボンで結ばれた銀色のツインテールが貧乏揺すりの影響で小刻みに震え出す。
組んでいた足を解いた。床を踏み付けるようにして立ち上がると、近くにいたスタッフに声を掛けた。
「少し風に当たってきてもよいかのう」
「三十分くらいなら。遅くてもエキシビションマッチまでには戻ってきて下さいね」
「わかっておる。プロゲーマーの責務は果たすつもりじゃ」
素っ気なく言うと外に向かって歩き出した。
珠喪は坂道をせかせかと上がった。軽く弾む息でくるりと回る。なだらかに下った先に薄青い海が見えた。
「眺めは良いが気は晴れぬのう」
目に付いた道端の小石をショートブーツの尖端で蹴飛ばした。歩道を転がり、端のところで止まった。
「あと少しじゃろ」
少し下って小石を側溝に蹴り込んだ。
「珠喪ちゃん、だよね?」
恐る恐るという調子の声に顔を向ける。
「そなたは……凛殿じゃな」
「うん、そうだよ! 何か、嫌なことでもあった?」
雨寺 凛
は白いパーカーのポケットに片手を突っ込んだ姿で歩いてきた。珠喪は冴えない顔で頭を振った。
「少しイラついていただけじゃ」
「そんな時は甘い物だよね。さっきコンビニで買ってきたんだけど」
パーカーのポケットからスティックタイプの飴を取り出した。
「レモン味でよかったら食べる?」
「いただこうかのう」
凛から一粒を受け取った。包装紙を開いて口に入れる。
「珠喪ちゃん、最近はどう? やっぱり忙しいのかな」
「暇ではないのう。プロゲーマーとして格闘ゲーム大会にゲストで呼ばれたのじゃ」
「エレクトロニック・スポーツだね! 日本でも盛り上がってきたよね!」
凛は飴を口の中に放り込んだ。珠喪は飴を噛み砕いて言った。
「凛殿は格闘ゲームにも興味があるのかのう」
「ほら、ステージのインストがロック調の物が多いよね! 泣きのギターとかもあって好きだよ!」
凛は身体を左右に揺らした。エアギターで弦を掻き鳴らす。
「そなたらしいのう。わらわはそろそろ戻るが、どうするのじゃ? ついてくるつもりはあるのかのう」
「そうだねー。うん、今日は遠慮しとくよ! 天気が良いし、もう少し歩いていたい気分なんだよね!」
「では、またのう」
二人は別々の方向に歩き出す。
ゲームセンターに戻ると珠喪は熱気と歓声に迎えられた。
「天狐様、あの、サインを貰えますか」
恥ずかしそうに男子が声を掛けてきた。色紙代わりに差し出された物は
天想マリア
の同人誌版であった。
「今日はプロゲーマーとして参加しているのじゃ。場違いなのじゃが、仕方ないのう」
渡されたサインペンで表紙に筆名を書き込んだ。それが呼び水となってグッズを手にした若者達が押し寄せる。
「いい加減にするのじゃ。わらわを実況席に。サインは大会のあとじゃ」
熱狂の中、珠喪は自分の席に辿り着いた。メインの実況者が冷えたボトルを持ってきた。
「お疲れ様です。今日はよろしくお願いします」
「まだ疲れてはおらぬが、よろしくなのじゃ」
珠喪はテーブルに置かれたボトルのキャップを捻る。炭酸の泡が少し立ち、唇で蓋をするようにして飲んだ。
五分を少し経過したところで時間となった。メインの実況者が開催を高々と宣言する。ゲストの紹介が行われ、珠喪は座ったまま、軽く頭を下げた。続いて対戦者の名前が絶叫に等しい声で告げられた。その熱は観客に燃え移り、大きな声援となって会場を揺るがした。
二人の対戦者の試合は三本先取の取り決めで始まった。実況者は繰り出される技を興奮気味に語る。その隣で珠喪は苛立たしげな顔で眺めていた。
「えっと、どうですか。両者の対決は。技の攻防が熱いと思うんですが」
「確かに滑らかに技を繋げているが、些か単調じゃのう。派手な技に隠れて失敗も多いのう。ほれ、今の下段キックがそうじゃ。成功させていれば反確が取れたろうに」
「さ、さすがですね。世界を相手にするプロゲーマーらしい、厳しいながらも愛のある指摘です。その、戦いの流れには光るものがありますよね?」
実況者は笑顔を保って話を振る。珠喪は欠伸を噛み殺すような仕草で気だるげに手を振った。
「まだまだじゃのう。ガードされて大きな隙が出来る技を連発して迎撃じゃ。不用意な突っ込みで吸い込まれ、大技を食らっておるじゃろ。どっちもどっちじゃ。駆け引きとしては中の下といったところかのう」
「はい、そうですね! では、白熱する二人の対決に注目しましょう!」
苦しげな笑顔で実況者は額の汗を拭った。
程なくして優勝者が決まった。珠喪とのエキシビションマッチが組まれていた。
「やれやれじゃ」
重い腰を上げた数分後、珠喪の容赦ないコンボが炸裂した。ストレートの勝利の中には二本のパーフェクトが含まれている。会場には驚きの声が控え目に上がった。
「……すまぬのう」
憑き物が落ちたように笑う珠喪に観客は熱を取り戻して叫んだ。
「天狐様、可愛い!」
「笑顔が素敵です!」
「こっち向いてぇぇ!」
その声に珠喪は恥ずかしそうな仕草を見せる。
「これ、やめるのじゃ」
格闘ゲーム大会は束の間、アイドルのコンサート会場となった。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
小人さんがゴーゴー
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月06日
参加申し込みの期限
2017年10月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!